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なぜ競輪だけ風圧の影響が大きいのか

twitterにバラバラ書いたのをまとめときます。

https://twitter.com/signalright/status/1363138646212190211

競輪での風圧計算

競輪のペースアップ時の時速は60km=16.67m/s
空気密度を標準大気の1.225kg/m3とした場合
風圧は170.2[Pa]、1m2にかかる風圧は、170.2N≒17.37Kgf
選手+レーサーの前面積(風圧を受ける面積)はざっくり1m2くらいなので約17kgの重りが進行方向と逆の重力的感覚で押されていることになります。

番手に入ると得られる風圧軽減

(参考 マラソンランナーの真後ろで軽減される風圧

マラソンランナーのスピードの場合、前方で2.25kgfの風圧だったものが1m後ろだと0.15kgfまで軽減している。60cm後方に至っては0.05kgf「押されている」吸い込まれるという感覚があるというのはこれだろう。

ただ、これはマラソンの場合。速度や表面積が競輪とは違う。さらに風圧を受ける体勢などが違うため、この比率で軽減するわけではない。調査しないと正確な減少量はわからぬが番手は風圧が減少しそうであることは推測できる。

風圧の考え方

風圧は表面積と風速で決まるが、風速については「自らが移動している速度によって空気を切り裂く際の風」と「自らの前方からすでに吹いている風」の合計となる。

向かい風時 移動速度+元々の風
追い風時 移動速度-元々の風

番手など誰か選手が前にいることで選手直後の位置の空気の流れは乱れるため、自らの移動速度より空気は流れていないことで結果風圧が弱まる。

なぜ競輪だけ風圧の影響が大きいのか

オートレース・ばんえいを除く公営競技(競馬・ボート・競輪)のレース速度をざっくり60km/hで同じとする。厳密には競馬やボートのほうが競輪よりもスピードが出ているが5~10km/hほどの差のためざっくりと無視する。

ボートの場合、表面積が競輪より若干広いが、風圧に対しモーターのパワーである程度押し返す。水面との問題のほうが遥かに大きい。

次に競馬の場合、表面積はほぼ倍以上であるが人間の力(人力)と馬力では馬力のほうが遥かに高く押し返す力が高い。風圧の影響は存在するが小さい。

そもそも競輪は人力をギヤ変換して人間そのままでは本来出ないスピードを出す為相対的に風圧の影響が強い

補足・キャビテーションとは?

(参考・http://lakebiwa.net/labo/bassboat/cavitation/cavitation.html

ボートレースについてプロペラ側からわかりやすい説明のページがあった。先制・先行する艇が有利になる基本原理のため理解は必須のため参考を閲覧されたし。

おまけ・馬が速く走れることの応用・子供へのかけっこ教育

馬の脚の先端は「蹄」、これは人間でいえば「中指の爪」で走っている。脚の速い動物は主に2パターンあり、手先が小さい「馬パターン」と、パワーがある「カバパターン」がある。人間はカバのようなパワーはないので馬パターンの走りが参考になる。

人間の脚先は馬よりも残念ながら大きい。理由は二足歩行のための安定性による。だが、踵(かかと)を持っているため、足先の角度を変更することができる。足先の角度変更とは、接地する際に

足先、足裏全体、かかと

と選べる点にある。

このうち、足裏全体は接地面積が一番大きく、先に説明した手先が小さい馬の走りを真似できない。よって足先か、かかとか、ということになるが、かかとの場合は接地の際前に出すとき逆方向に力が働く点と脚を一番短く使ってしまうため得策ではない。

まあなんだ、俺の子供には「つま先だけで走る意識で跳ねるようにいけ」と言ったら、運動会で小1のときビリだった息子が小2でリレーのクラス代表メンバーになった。娘も同様。

そんな俺は高校になるまで鈍足でした。早く気づきたかったわ。

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