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ディミトリ感想-全体-

こんにちは。もう2月ですね。
なるほど1年が終わるのも早いわけだ。(????)

あと2週間も経たずにディミトリ/ジャガビーも大千穐楽を迎えます。

いやあ寂しい……………………。
ヅカヲタになったのが最近というのもあるかもしれないけど、こんなにハマって何度も観劇に出掛けたのは私史上初めてだったので、今ものすごく寂しい気持ちでいっぱいです。

でもね!まだ公演は続くのでね!配信も観るし!
最後の最後まで楽しみたいと思います。

さて、今回はディミトリの感想でもつらつらと書いていければと思いnoteを開きました。
前回の記事が酷すぎたので笑、今回はちゃんと書きます。

一人ひとりの正義と信念

この作品には明確な悪役がおりません。
挙げるとしたらモンゴルになるのでしょうけど、モンゴルもモンゴルで、自らの領土を増やすためという信念のもと動いていますので何とも言えません。

そこがこの物語をより美しく、より辛くさせるのかなと思います。

誰も間違っていないし、誰も悪ではない。
それぞれの正義や信念が対立してしまうから、国同士の争いに発展してしまう。
悲しいことですが今の時代でも言えることですね。

ディミトリの行為も、客観的に見れば各国を荒らしたいだけかと思われてしまうかもしれませんが、彼はルスダンとジョージアのために人命を尽くしただけ。

そんな彼が最後、ジョージアの人間として見たら敵のジャラルッディーンから認めてもらえたのは、最高の人生の終止符だったんじゃないかなと個人的には思います。

こんな素敵な作品に出会えて私はとても幸せです。

荒れ果てた土地と美しい花

ここからは特に好きだと思うところをシーン別に書きたいと思います。が、何から書いたら良いのやら…と思うくらい、思い入れのあるシーンが多いこの作品。

でもまずは、幕が上がってすぐのシーンから。

この場面、私はゾッとしました。

花が異様なまでに浮いている。

美稀さん演じる物乞いのなんとも酷い態様、色が失われた街。そこに現れる、美しい花。

人や街が廃れても、花はいつでも何度でも美しく咲くんですね。
柱が開き時が遡っても、花だけは変わらないのがまさにそれを表しているような気がしました。

「人の世とは儚いもの。でもそれだけではないと?」
「ええ。」

この会話もとても印象に残っています。
花はいつでも見守ってくれているんですね。

美しい街トビリシ

私がこの物語で1番好きなシーンを挙げるとしたら、あのトビリシの市かなと思います。

あの場面、色んな方がご出演なさっているので1度じゃ見切れないんですよね。
1回目は朝水さんと白妙さんのお姿を見てびっくりし、2-3回目は天華さん水乃さんの仲睦まじい姿に思わず笑みがこぼれ、東宝では下級生ファンの方に出番等色々と教えていただいて、良い意味でもうどこを観れば良いのか分からなくなりました。笑

ハーブはどうだ、スパイスはここだよ、果物は新鮮、お菓子もあるよ──トビリシの民の楽しそうな声が聞こえてきます。
いかにこのジョージアという国が、そしてトビリシという街が栄え賑わっていたかがびしびしと伝わってくる。

ここが楽しくて盛り上がるからこそ、あの殉教のシーンでより涙が出てきます。
ここのシーンの歌と殉教のシーンの歌、メロディーがほぼ同じなんですよね。トビリシを讃える歌が悲劇の歌に変わるのもとても辛い気持ちでいっぱいになります。

ジョージアの出撃

ここ本っ当にかっこいい!!!!
初めから銀橋にスタンバイして、からのチョンパ(厳密には違うらしいのですが便宜上使います)、ではなく!

ザッザッザッとジョージア兵が行進してきて、アヴァクのかけ声とともにチョンパ。
何度観ても鳥肌が立ちます。

その後のジョージアンダンスも圧巻で。
あんなに多い人数なのに手の位置や剣の向きが揃っていて、流石だなと思いました。
回るときに衣装がふわっと舞うのもとても素敵でした。
このシーンだけにチケット代払えるくらい、かっこよくて素敵なシーンだと思います。

ディミトリの最期

このときのナサウィーとジャラルッディーンの感情は何度観ても想像できません。考えても考えても違う気がします。

ディミトリは自分の使命を果たし自決する決意ができていますし、カルマリクはディミトリに対して憎悪の念でいっぱいでしょう。

ただ、あのおふたりはどうでしょうか。

まずナサウィー。
彼はディミトリが伝書鳩を飛ばすところを見ています。しかも、最後ちらっと振りかえっていますよね。

「憶測に基づいてものを言うのは好まない」
「だから伝えるか迷っていた」
この発言から、彼はあの時点で既にディミトリを疑っていたではないかと思います。

ただ、それを伝えるということは何を意味するか。

『我が君、貴方がディミトリを迎え入れたのは間違いでしたよ。貴方が寵愛している彼は裏切り者です。』

と、伝えることとほぼ同義になるのでは。

我が君、我が君と慕っているジャラルッディーンにそれを伝えるということ。
その胸の痛みは想像できません。

次に、ジャラルッディーン。
演じている方への贔屓目があるかもしれませんが…この場面、1番辛いし今後引きずってしまうのは彼なのでは?と思います。

いくら帝王様であれ、美しくかわいい友なる王子と寵愛していた彼にとって、ディミトリの裏切りには深く傷ついたのではないでしょうか。

「そうか残念だ。衛兵、反逆者だ」
このセリフはどんな気持ちで発したのでしょう。
帝王としての発言であることは間違いないのですが、その心までは、複雑でなかなか理解できません。

ここのシーンでの彼の心情の移り変わりほど、複雑で苦しいものはありません。

でも、前述したとおりディミトリはここでジャラルッディーンに功績を認めてもらえるんですよね。
それは、ディミトリにとって、最高の終わりだったと私は思います。


と、ここまでで2,000字を優に超えていますので、とりあえず今回はこの辺で筆を置こうかと思います!
キャスト別にも感想を残しておきたいと思うので、そちらはまた改めて書きます。

ではでは!

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