2021年夏アニメを

ウォー観ました。おれ含めた通話勢たちも中々に唸る作品が多かったような、全体的に満足度の高いクールだったと思う。

今クールについてはラブライブ!スーパースター!!がオリンピックの関係でずれこんだりマギアレコード二期があの体たらくだったりと色々変則的で、最初の方はちょっとグダグダした感じの実況となってしまった。
その補填として夏休みスペシャルと題して小林さんちのメイドラゴンを鑑賞したらウケがよく、そのまま二期も見ることになったりしたりということもあってか中々大変だったと思う。毎度毎度、ついてきてくれた通話勢に感謝します。

ところでおれのアニメ感想まとめ記事について通話勢の意見がそれほど反映されてないのでは?と読んでくれた人に言われた。
実際には結構感想文に通話勢たちとの会話や議論がそこそこ入っているので反映されてないとは言い切れないのだけど、それはそれとして「みんなはどの作品が好きだったのか?」という部分についてヒアリングできていない部分があったため、今回から試験的におれ含めた通話勢たちによる面白かったアニメ投票をしてもらった。
かなり急な試みだったので少し調整不足な点もあったけど、クール終了後の忌憚なき意見を活字ベースで読むことが出来たので面白くはあると思う。

投票結果は最後に。まずは個別の作品について読み解いていきましょう。
なお感想は今回も殴り書きベースで。真面目に書こうと思うと時間だけがかかってお蔵入りになっちゃうので、こういうのはパパっと書いてしまうのが一番である。短いと読みやすいしね。


かげきしょうじょ!!

あらすじ(wikipediaより引用)
大正時代に創立された「紅華歌劇団」は、未婚女性達のみで構成され、美しい舞台で人々の心を魅了する劇団である。
神戸にある劇団員の育成を目的とした「紅華歌劇音楽学校」では、毎年難関を突破した女学生が入学してくる。
渡辺さらさをはじめとする第100期生は、希望や葛藤を抱えながら未来のスターとなるべく、日々奮戦する。

数年前くらいかな?結構TLで話題になったりもした作品のアニメ化。口コミでジワジワって印象だったかな。

歌劇団という概念に人生でほとんど触れていなかったので、アニメ化する前もあまり興味が持てなかったしアニメ化決定の報を受けたときも正直見る気はなかった。のだけど、この前によりによってスタァライトを見てメチャクチャにされたので、見ないは無いということになった。当然ですね。

当然といえば当然なんだけどスタァライトはかなり激しめの映像作品であり、かげきしょうじょとは歌劇団という舞台が共通してるだけで見た目は全く異なる……と思っていたのだけど、テーマもかなり合致してるなというのが感想。
どちらも舞台に命をかけて真剣に戦う少女たちの物語であり、単にスタァライトはアニメ的なメタファーが多いだけである、という再確認が出来たのは良かったかな。スタァライトの話をしたいわけではないので早々にこの話は終わり。

んでかげきしょうじょという作品だけど、「舞台の華やかさ」と「舞台に立つためのシビアさ」を両方とも丁寧に見せてきてて、だからこそ大変だとわかってても紅華に入学し、夢を勝ち取りたいというキャラクターたちの情念がまじまじと伝わってきた。舞台描写がとにかくええね。

最初の方こそ少し上滑りする場面が多かったけど、奈良田愛が一皮剥けてからはとにかく毎週面白かったかな。渡辺さらさとのコンビ漫才がずっと愉快だったし、なんかするたびに可愛かったし。毎週の感想文にも「ならっちがかわええ」しか書いてない。
あと山田が吐いた回から明確に面白くなったかな。最後の最後にギャルとの百合を見せてくれたし山田がこのアニメの評価を爆上げしてくれたところがある。ありがとうな吐いてくれて。

個人的には問答無用で2期をやらせたいくらいには勢いのあった作品だと思う。
というか1期の終わり方があんまりだったので原作を読んだんだが、アニメ終わった後から急速に話が進んでいくので是が非でも2期を見てえ。

総評としては「NHKが毎週放送するべき作品」です。
かなり出会ってよかった指数が高かったかな。原作のペースはそれほど早くないみたいだし、漫画は買うつもり。


白い砂のアクアトープ

あらすじ(wikipediaより引用)
宮沢風花は、アイドルグループを脱退し、故郷の盛岡に帰ろうとしていたが、一人真夏の沖縄へと旅に出る。
一方、沖縄に住む女子高生の海咲野くくるは学生生活の傍ら、祖父が営む「がまがま水族館」の業務を館長代理として手伝っていた。
旅中に偶然水族館を訪れた風花はそこで不思議な体験をし、出会ったくくるに対し、ここで働かせて欲しいと頼み込む。

沖縄、水族館、百合。これでつまらなかったらもうPAくんヤバいでしょ……とかなり楽観的に見ていた作品であり、正直外れるは無いなと思っていたのだけど、見事にやらかしてくれました。やるな~~~!!!

まあなんつーか、作画自体は全体的にキレイで、そこは最低限の質が保障されてるので、見てもいいとは思う。2クール目やってるしね。
それはそれとして画はあまり良くないんだよな……。せっかく水族館が強いテーマとして根付いている作品なのに、そこを見せるカットがそれほどない。生物をまじまじと見せるのはいいんだけど、もっと水槽やペンギンとかの引きのカットの演出が強かったら違ったんじゃないかな。

脚本に関してはまあ、キャラ造形がそれほど魅力的ではないのが気になる。主人公であるくくるは画面に出るたび苛立ってるか余計なことをするかだし、もう一人の主人公の風花はそれほど主体性がなく、話に沿って動くだけにしか見えなかった。
脇を固める男たちの魅力は結構あって(特に空也さんと海やん!)、全くもってつまらないとは言わないんだけど、ストーリーを動かす原動力を持っているわけではない。引っ張っていくキャラクターの魅力がそれほどないとうーん……という気持ちになるね。

この手のお仕事アニメは当然ながらくくるみたいなやる気はあるが経験のない人物が空回りしつつも少しずつ成長していくのが醍醐味であり、PAがそれをわかっててやっているということは十分理解出来るんだけど、1クール目を通すとフックもカタルシスもそれほど無かったのでやはり評価は下がってしまう、というところに落ち着いちゃうかな。
というか正直に言うと最後の最後で「がまがまは老朽化のために閉鎖せざるを得ない」という情報が開示されたのはかなりムカついていて、結局これどう頑張っても閉館は免れなかったんなら最初からおれらにそれを提示してくれよ!って話になるし、最初からがまがまを建て直すための費用を集めるために奔走する話に置き換えられたと思うし。
どちらにせよかなり肩透かし感の強い12話を見せられたのは流石に茶番だったとしか思えねえ。

総評としては「渋くて味が薄い」です。百合要素を期待してた人にとっても、PAの新作を期待してた人にとってもあまり幸せにならない作品だったんじゃないかな……。
2クール目は早速13話を見たけど、くくるたちの就職を期にガラッと空気を変えて臨んできたのは結構好きだったかな。ティンガーラの整った施設をじっくり見せてきたのも好印象。
でもパワハラモラハラを20分見せてきたのは流石にどうかな。まあ最後まで付き合うけど。


ラブライブ!スーパースター!!

あらすじ(wikipediaより引用)
新設校の私立結ヶ丘女子高等学校に、初めての入学生がやってきた。
歴史も先輩も知名度もない学校で、澁谷かのんたち5人の生徒はそれぞれの夢を叶えるため、「みんなで叶える物語(スクールアイドルプロジェクト)」を始める。

ラブライブもアニメとしては四作目になるね。おれが高校生の頃にハネたコンテンツが綿々と続いているのはなんとなく不思議な気持ちになるな。
とはいえアイマスとか中学生の頃からだからもう10年やそこらじゃ利かないくらいか……アイドルアニメ、最早やってないクールのほうが珍しいし。

諸々の関係でまだ10話くらいしか放送されてないけど、まあ概ね評価は変動しないということで感想は書きます。オリンピックが憎い。

んでスーパースターなんだけど、まず画の景気がすごくいい。おれは東京にはあまり明るくないんだけど、華やかで若者が多くて、でもどこか自然の姿が隠せない、そんな「安心できる都会」と形容できるポップな街が舞台ですごくオシャレ。
やっぱNHKがシノギやってるだけあって全体的に金かかってる感じの絵面になってるからこそ画作りもライブシーンもかなり良質な感じだし、資本があると違うねホント。

主人公の家がそもそも自然派カフェなところも良くって、従来だとなんとなく味気なかった自宅でのパートが凄く映え感ある画になって見てて飽きないんだよね。
ラブライブで従来はどうしてもオタク感が抜けないというか、いやスーパースターもオタク感は結構あるんだけど、どうしても都会=秋葉という構図が背景にある気がしてて、そこから脱却しようとはしてるんかな~という所管です。見当違いだったらすみません。

キャラクターも従来のラブライブよりは人となりが丁寧に描かれてて良かったかな。9人ってなんだかんだ覚え切れんし多いよね、みたいなとこあったけど、5人は13話でやるには丁度いいんかもね。
ニジガクはその辺を一人一話の当番制でやることで解決してたけど、スーパースターは人数を減らして濃厚にしたと。結構キャラ同士の関係性も丁寧にやっててかなり好感触。すみクゥが最高ですね。

脚本自体はまたまた廃校チラつかせてきて結局いつも通りのラブライブ頼りになってしまったわね。この辺はやっぱスクールアイドル活動へのインセンティブを強めに設定しないといけない以上仕方ないんやろけど、流石に飽きるわ。
とはいえ今放送中のは予選から丁寧にやってるし、進行も無難に面白い感じっぽいやつなので、ある程度は目を瞑れるレベルではあるんだけど。

総評としては「メイクマニ出来るコンテンツの本気」です。初代から長いことやってるラブライブフランチャイズの成功体験に胡座をかかず、ちゃんと新しいものを作ろうとしてるな~という部分には好印象です。
これ言うたらアカンと思いますけど、流石にニジガクには勝ててなかったんでそこは残念ですね。ニジガクがあまりに面白すぎた。
とはいえスーパースターにはスーパースターの魅力があり、それが最終話までに、もっと言えば二期になってから更に発揮されるととても嬉しいですね。楽しみです。


BLUE REFLECTION RAY/澪

続きだぜ。
前クールのちゃちい作画や謎ばっかで置いてけぼりな設定、そしてどこか上滑りしてる脚本に、変な魅力のあるキャラクター。それらは2クール目でも継続どころか更に強化されます。まいったね。

まあ変なアニメであることに変わりはなく、面白いか面白くないかで言われたら多分あんま面白い方には入らんとは思う。でもそれはそれとして好きなアニメではあるんだよね。詩ちゃんと山田パイセン、そして百パイセンがあまりに面白すぎる。

前クールに比べて戦闘描写は多く……なってもいなさそう。それどころか百パイセンが戦線離脱したせいで戦闘する理由があまり無くなり、ノンビリした話が続くんスよね。お姉ちゃん関連の話はずっとグダグダしてる印象受けてるし、全体的に間延びしてるクールだったかな……。
最終決戦にもなって詩ちゃんが一般人にフライパンでどつかれただけで再起不能にされてたのほんまどういう判断やねん、と爆笑しちゃった。これがもしかして記憶喪失の原因なんスか……?

でも結構好きなエピソードは多いんだよね。アミルとリョーカという新キャラが話を動かしていくことになるんだけど、この二人のやり取りは結構切なく、だからこそ敵方に回ってしまったリョーカの心境は大分頷けるし。
というか全体的に辛い過去を持つ女の子しかいないので、行動や心境への共感は結構多く。最後の最後に提示されたシノの激重過去話がえげつない質量だったので軽く引いちゃったし。
でもなんか意外とリョーカさんと戦ったりすることはそれほど多くはないんだよな……。使い捨て戦闘員みたいなのいっぱい出てきたほうがおれは好みだったかも。ぶっちゃけ最後の方とか敵も味方もみんないつメン感ばっかだったし。

総評としては「なんだかんだ24話見ると好きにはなる」です。最初の方のこれどうすんだ……感が次第に薄れていって、キャラクターにも愛着が湧いちゃって、なんか終わるときには大分寂しかったかな。
ゲームの方は購入する予定です。前作もなんだかんだ楽しんだし。


マギアレコード 2nd SEASON

あらすじ(公式サイトより引用)
願いの成就とひきかえに、人知れず戦い続ける魔法少女たち。
しかし環いろはは、自分の願いを忘れてしまっていた。
『魔法少女になった時、私は何を願ったんだっけ?』
日常の中にぽっかりと空いた穴。
失われてしまった大切ななにか。
理由もわからないまま、戦いつづける毎日……。
そんなとき、魔法少女たちの間で噂が流れはじめる。
『神浜に行けば、魔法少女は救われる』
魔法少女とウワサの集まる街、神浜市。
失われた願いを求める、環いろはの物語がはじまる――。

今クールにマギレコ2ndやるっていうのに通話勢がおれ含めて1期見てなかったので、急いで1期を見てみたらむっちゃ面白かったので2期も面白いだろう、という確信を持って観ました。しかし……。

放送がまず4週遅れで、全8話だけ、しかも最初の一話はまどかマギカの再編集みたいな内容。流石にシャフトくん、やったな?って具合で、中身もそんな感じだった。
おもろくないわけじゃないんだけど、情報密度の割には淡白な描写が多く、一個一個の戦闘は楽しいんだけどどこか駆け足なところが否めず。登場キャラクター自体は多いんだけど、ちゃんと描写されるキャラクターがそこまでいないんだよね……。
調整屋と大剣ガールの話も、この二人の元々の関係性がそれほど描写されなかったせいでなんか滑ってる感じに見えちゃったかな。仕方がないんだろうけど、全体的にそんな感じ。
初代のレジェンド魔法少女たちが勢揃いしたのは良かったんだけど、全員にそれほど見せ場あるわけじゃなかったしマミさんは最後まで敵勢力だったのが残念だったかな。でも謎ホッコリホーリーマミさんは見てて笑顔になっちまう。

画作り自体は1期の頃のゾクゾクするようなウワサ演出は健在で良かったんだけど、作画自体はかなりへにょってるところ多かったかな。
どうしても画面に映る魔法少女が多かったからカロリー高いのはあるんだろうけど、パッと見で手を抜いてそうなカットが散見されたのはいただけない。

総評としては「シャフトくん、案件抱え過ぎじゃない?」です。なんか別のアニメ落としたんだっけか?
まどかマギカ、結構デカいシノギなんだからもうちょいリソース注ぎたかったよね。邪推になっちゃうからこれ以上は控えるけど……。


Sonny Boy

あらすじ(wikipediaより引用)
8月16日。とても長い夏休みも半ばを過ぎ、中学3年生の長良達は学校に集まっていたが、突然全く予想していなかった事態に巻き込まれ、謎の転校生の希、瑞穂、朝風ら、クラスメイトの36人と共に、彼らが通う学校が異次元へと漂流してしまうことになった。
その後、彼らは漂流されたのと同時に様々な能力を手にし、好き勝手に暴れ回ったり、リーダーとして生徒らを統率しようとしたり、元の世界へと戻ろうとするための方法を必死で探そうとする者もそこにいた。次々と、巻き起こされてしまう不可解な事態に彼らは突然のサバイバル生活に放り込まれることになってしまう。
彼らは攻略して元の世界へと無事に戻ることができるのか。

ぶっちゃけ見る前はあまり期待していなかったんだけど、江口寿史と銀杏BOYZに釣られて見ることにしました。通話勢も「言うて見た目悪くはないね」という感じだったんで、とりあえず見てみてびみょかったら切るか、てなくらいのノリだった。
ところがどっこい、名作と言って差し支えない良質なアニメであり、個人的な今期覇権アニメでした。

まず前提としてSonny Boyというのはかなり異質なアニメで、OPが無く、アバンに位置するものも無くて、アニメ開始と同時にノンストップで話が始まるんだよね。アニメ始まった瞬間にキャラがアップになってセリフが出てきたりする話が度々あるんだけど、その時点で急激に世界に引き込んでくるのがまず上手。
んで繰り出される絵面が一話から真っ黒な世界にひっそりと立つ学校だったり無人島だったり、遺跡だったり雪山だったり。異常な世界観なんだけど、そこをいちいち細かく説明したりせずに引きの絵やSEを効果的に活用し、「画はシンプルに」「でも画面に引き込まれる」というサブカルアニメの理想を実現させている。
しかもそれでいてテーマはかなりシンプルに「少年の成長」と普遍的なもので、全体を通して見た時にキャラクターが一つ成長したと思える瞬間が何度も訪れる快感があって、見ていて一切退屈しない。
これはマジで監督の夏目真悟氏の実力を称えるべきやと思います。

基本的には先述したとおり、異常な世界で異常な現象が起きるけど、それはそれとして少年少女は悩んでいて……ってな具合のサブカルアニメなんだけど、この手のやつって「わけわからん」が先行しちゃうともうそれで話が終わっちゃうところがあると思ってて。
んでこのアニメも確かに「わけわからん」が結構起こるんだけど、このアニメ自体が主人公の長良くんのアイデンティティを確立するという目的が太い一本軸として上手にハマっていて、話についていけなくなるということがあまり無い。
なにか異常な現象が発生しても「わけわからんけど何かの比喩なんだろうな」と一旦飲み込んで、その後のキャラクターの動きに集中できるというようなテンポの良さが何より面白さの原動力だと思う。
最初から最後を通して、ぼんやりしていて自分の意見も特に無く、怪我をした小鳥を見て見ぬ振りをしていたことになんとなく引っかかっていた長良くんが、少女との出逢いを通して成長したことを何気ない行動で見せてくれるんですよね。
そういうところを特段強調はしないんだけど、たしかに長良くんが成長してくれたことを感じさせてくれていて、そのテーマとモチーフのアニメ的表現が成功していることは確か。

演出が素晴らしいのもそうなんだけど、BGMがほとんど無いんですよねこのアニメ。
本当にたまに流れるミツメの空間に強く響くギターや落日列車のシンプルなサウンドが本当に染みていて、シンプルだけど引き込まれる映像に合っている挿入歌の使い方が妙。
あと最終話のtoeの書き下ろしサウンドが最高。全てのアニメは最終話にtoeの書き下ろしサウンドを流すべきだと確信しました。

総評としては「サブカルアニメの理想」です。アニメ的表現やメタファーをしつこく見せず、テンポよくズンズンと進んでいくストーリーと間の使い方が秀逸。令和で一本アニメを見せるとしたら今の所これかな。


ゲッターロボ アーク

あらすじ(wikipediaより引用)
流竜馬、一文字號、タイールが乗った真ゲッターロボが、火星へ消えてから十数年後。
神隼人は武装化した早乙女研究所を率いて新たな敵との戦いに入っていた。
有機物か無機物かも分からない昆虫型の敵、アンドロメダ流国との戦いの中、早乙女博士の跡を継いだ神隼人の前に流竜馬の息子と名乗る少年・流拓馬が現れた。

令和に……ゲッターロボアーク!それだけでももう満足です。

おれは原作読んでないどころか真ゲとスパロボの知識しかなくて戸惑うことばかりだったんだけど、通話勢にはゲッターのオタクがいたので解説ありで楽しませてもらった。こういう知識人と一緒に見ると深い気付きがあったりして良いよね。
例えばブラック真ゲッターだったり、號がアニオリだったり、最後の隼人が落ちていく下りが完全なる捏造だったことはアニメだけ見てるおれには全く伝わらなかったし、それを踏まえて反芻したりする作業が結構面白かったので、本当に感謝です。

んで肝心の内容だったんだけど、作画はへにょい。へにょいんだけど、なんかクレヨンしんちゃんみたいな味が付いててそこまで気になんなかったし、3Dで動くゲッター自体はシンプルにかっこよかったのであんまり不満はなかったかな。
というかちょっと作画が崩れてるくらいでは動揺してられないくらい展開が終始激しいので逆に良かったんじゃないかなと錯覚してしまった。初見のときは毎週「は?」「嘘でしょ……」と漏らしてた気がする。

拓馬と獏のコンビも良かったし、カムイと拓馬の喧嘩仲間という間柄もかなりゲッターらしくて良かったかな。そりゃ石川賢原作だからそうなんだけど、全体的に「ゲッターらしさ」に溢れてて、OVA作品とかからの話の合流も相まってゲッターお祭りアニメとして見ても良質だったんじゃないかな。というか最早アークに対する評価が「ゲッターだった」の一言で終わる勢いだ。

総評としては「アニメ化してくれてありがとう」です。個人的にはあまりゲッター通ってないせいで少し置いてけぼりになる展開も多かったから前のめりしてまで楽しめるほどでもなかったんだけど、ゲッターってまあ名作よね、と再確認できたかな。
いずれアークの原作もちゃんと読まにゃ。スパロボとかもまたやってみたいなあ。


小林さんちのメイドラゴンS

あらすじ(公式サイトより引用)
あのはちゃめちゃドラゴンメイドが再び!
ひょんなことから小林さんちのメイドとして働くことになったドラゴン・トール。
大好きな小林さんに時々(嘘。たくさん)迷惑を掛けながらも、なんとか人間社会に溶け込み立派に(嘘。そこそこに)メイド業をこなしていた。
同じドラゴンのカンナ、ルコア、ファフニール、エルマたちも、それぞれ自分の居場所を見つけて、人間たちと異種間コミュニケーションを満喫していた。
そんなまったり、たまに激動の日々を送っていた頃。
小林さんに、新たなドラゴンの脅威が襲いかかる―。

冒頭で述べた通り小林さんちのメイドラゴンを夏休みスペシャルとして通話勢で見たら結構盛り上がったので、ちょうど放送してたSの方も見ることにして、そしたら大分具合が良かったという感じ。こういうの一本あるとやっぱ実況が整うよね。

全体を通してキャラが一人増えたメイドラゴンでしか無く、日常系ジャンルなので別に特筆すべきことってそれほどないんだけど、なんつーかやっぱこのアニメの作画が全体的に好きだなというのはある。キャラの丸っこい書き方もそうだし、主線の太さがちょうどいい具合だったりで。可愛いな~みたいな感情が25分ずっと続いて幸せだよね。

脚本も日常系のツボは抑えてくる感じではあるんだけど、序盤のイルルの話だったりエルマとトールの過去だったり。時間が進んでいく中で少しずつ関係が進んでいったり新しい側面を見せてきたりと、やっぱクール教信者先生はやり手よねというのを感じたかな。
原作読んでもある種心地の良い退屈さとそれを破壊しようとするような出来事が緩急よく繰り返されるので、何かしら計算しながらやってるのかなというのを思ったりもした。「この暮らしを大切にしたい」という小林さんやトールの欲求に共感できちゃうんだよね。

あんまコメントするようなことはそれほどないんだけど、キャラクターに嫌いなやつが一人もいないし、みんながみんなそれぞれの生活の中で周りと付き合っていく過程が愛らしく。これが一番ロス強いアニメだったかな……。なんかめっちゃ寂しくなっちゃった。

総評としては「サザエさんをメイドラゴンに変えてあと20年くらい放送しろ」です。全ての茶の間の少年の性癖を歪ませてえ。
原作のスピンオフもそろそろ制覇しそうな勢いです。エルマのスピンオフが最高。百合とグルメ漫画の両方の需要を満たしてくれるのは貴重なので……。


終わりに

またまたまたまた遅刻しました。本当に出不精ですみません……。こんなんでも実は2,3週間前から書くこと自体は用意していたんです……。
んで先述の通り、通話勢に投票を行い、一番満足度の高かったアニメを選出しました。ルールはこのように。

・面白かったアニメを3つ挙げ、理由を添えた上で1~3位までランク付けをする
・1位が3pt、2位が2pt、3位が1ptとし、全てのポイントの合計数にて最終的なランキングとする
・理由があれば同率順位の投票も可(今回はありませんでした)

結果は以下の通りとなりました。

1位:Sonny Boy   6pt(1位投票が2票)
「予想のつかないSF展開と『モラトリアムからの脱却と成長』という少年少女の普遍的なテーマを丁寧にミックスさせた意欲作。文句なしで一番楽しめた」
「引き込まれるような画作りでコメントも忘れるほど見入ってしまった。最終話まであと1話あるけど、オチはどうあれ1話から見続けて魅せられ続けた事実に変わりなし」

2位:かげきしょうじょ!!  4pt(2位投票が2票)
「舞台の華やかさとシビアさと、真剣に向き合っていく少女たちを意外にもあっさりと描いていてそこが好きだった」
「原作未履修で少女漫画食わず嫌いしてたから1話から斜に構えてたけど気づけば毎週楽しみになるくらい良いアニメだった」

2位:ゲッターロボアーク  4pt(1位投票、3位投票が1票)
「今季唯一のきらら枠、令和にもなって6割オリジナルのアニメが原作ファンにも好評ってなんだよ。
全体的にシリーズ初見にも配慮した丁寧な作りが素晴らしい。スタッフ本とプラモ買います」
「初めてアニメリアタイで追えるゲッターということで楽しませてもらいました」

4位:小林さんちのメイドラゴンS  3pt(2位投票、3位投票が1票)
「やっぱりオバQから続く居候ジャンルは大好きです。
作画内容共に安定感がスゴい、それはそうと今期も少年の性癖が破壊されてしまったな。許さんぞドラゴン」
「性癖に嘘は付けませんでした……(小声)」

5位:ラブライブ!スーパースター!!  1pt(3位投票が1票)
「王道やし曲ライブ完成度がヤバい。中国での配信が許される非常に目が離せない一作。つか朴璐美が応戦してたスクールアイドルってむしろそっちが見たいよ」

となりました。Sonny Boy、やっぱ凄かった。他にも面白いアニメは多く、投票後も「ブルリフにも入れたかった」「スーパースターがこの順位は”無い”」など、投票制の難しさが出ちゃったかなという感じ。
来季以降は別の営みを試みるかもしれないし、継続かもしれない。全てはやる気次第……。

そしてOPEDのベストは個人的なもので。今期のOPは……かげきしょうじょとメイドラゴンで甲乙付け難かった!EDはノータイムでSonny Boy。

あと別枠として挿入歌ベストのtoeを貼っておきます。最高なので……。

色々営みをしたり生活の変化もあって大変だったが、今期も付き合ってくれた通話勢ありがとう。一周年を迎えた通話勢実況、来期はかなりアツそうなので全く目が離せん。
来期は86の2クール目やおれが大好きな漫画の大正オトメ御伽話、境界戦機やサクガンなど、かなり面白そうなアニメが多そう。
そして何より結城友奈は勇者である-大満開の章-がある。頼むから大満開すな。

 そして、このようなご時世でも素晴らしい作品を作ってくださったアニメスタッフの皆さんに、本当に感謝します。いつもありがとうございます。

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