2022年遊んだゲーム黙示録

こんな記事を2022年の1月に書きました。

2022年は毎月書くぞ~~~と思ってたんですが、書けませんでした。途中までは書いてたんですが、エルデンリングと新しい職場の忙しさに破壊され、最後までは書けず。

とはいえ備忘録として残すのはいいことだと思うので、残骸含めて印象に残ったゲームの感想を書き記します。途中からかなり雑になります。

ElecHead(2022/02)

2Dプラットフォームパズルゲーム。一瞬だけツイッターでも話題になりましたね。

多分上のPVを見られるとなんとなく察すると思うんですけど、全体的にデザインが凄い凝ってるゲームです。画面の配置から操作感、パズルのレベルデザインも全てかなり練り込まれてるというのがわかります。
比喩でもなんでもなくゲーム中に(コントローラーのボタン表記以外の)一切の文字が表示されず、オプション画面ですら絵でなんの項目か示してきたり操作説明も殆どないんですけど、少し試すだけで大体を理解できる部分はすげえと思います。
インディー業界とかで有名になったときも結構ゲーム開発者の方からの言及が多く、多分作り手としてはかなり参考になる類のゲームではあると思います。

クリエイターからは絶賛される作品でしたが、プレイヤーの自分からの意見は少し異なっていて、それは単純に「遊び続ける動機が薄い」ことです。
パズルが単純に面白いので苦痛になるということはないんですが、そもそも
「これ何のためにパズル解いてるの?」
「自分が動かしているこいつは誰なの?」
「何をすれば作中の問題が解決されるの?」
というところが常に頭を付いて回り、没入するところまではいきませんでした。

ステージも6面まであって最初から最後まで雰囲気が変化することはなかったため、その辺りも単調に感じました。各ステージごとにパズルの特徴付けがされていたし一面一面が短いのでダレるということは少なかったけど、印象に残るステージも別に無かったです。最後くらいかな。

多分このゲームはVVVVVVとかにインスパイアされたタイプのゲームではあり、VVVVVVよりも優れている部分はそれなりにあったとは思います。レベルデザインとか。
でも全体的に言ってプレイ体験としては芳醇ではない瞬間が多く、「死ぬほど面白いゲームのプロトタイプを遊んでいる」というのが自分の正直な感想でした。ボスキャラってマジで大事なんだなあ。

総評すると「芹沢さんの淡口らーめん」です。クリエイターからは絶賛されるけど、無知蒙昧な食い手としては少し足りなかったです。

Vampire Survivors(2022/02)

昔、家庭教師で得た日当の全てをパチスロに費やしていた時期がありました。
毎週3000円、つまり3回だけというのは実際にスロを打つ人間からしたら「野球場に来てビール飲んで帰る」くらい意味不明な遊び方だとは思いますが、そうなったのにも理由があります。一回だけ、漫画読みにふらっと訪れたパチンコ屋にあったブラックラグーンに1000円入れてみたら、閉店までの2時間でひたすら当たり続けたことがあったからです。

スロを一度でも打ち、しかもお金が増えたことのある人間ならわかると思いますが、こういうわけのわからないお金の増え方って自分のやることなすことが全て最適解になっているという意味不明な気持ちよさがあって、脳のダメな部分がダメな方向に刺激されて活性化されていく錯覚を覚えますよね。Vampire Survivorsというゲームはそれと同じです。バトグラで8コインノミして次のターンにウレメンタルが2つ並んだり、自分のマルファイトのultが5人に決まったり、まあそんな感じの気持ちよさが凝縮される類のゲームです。

↑ここらへんまでが2月に書いた残骸です。
アップデートが度々来てたけど途中から追えなくなったので遊ばなくなりました。
正式リリースが来て更に面白くなったと噂ではありますが、1プレイ30分は微妙に重たく、軽くゲームしたい時にもガッツリゲームしたい時にもフィットしませんでした。残念。

総評としては「脳汁破壊系ローグライク」です。正式リリース後に改めて感想書く可能性大です。

ELDEN RING(2022/02~03)

真面目な感想は他の人のを見てください。
というか今日に到るまでで散々レビューだの感想だのをあらゆる人間がやっているのでもう今更書かないです。

一周目クリアまでに100時間。この100時間は「出来るまで自分で探索し尽くして」100時間です。
マレニアまで自力で見つけたのは結構偉いと思うけど、初期バージョンにおけるぶっ壊れ戦技をことごとく見逃してしまったのは悔い。霜踏みも月隠も手に入れてはいたものの、強さに気付くことはありませんでした。
「戦技は基本的に補助程度」「強いのは出血系」というダークソウル3の延長線でしか無い考えに最後まで縋り付いていただけなのは情けないですが、それはそれとして自分なりにほぼ攻略情報を入れずに遊んだソウルシリーズはブラッドボーン以来だったため、濃厚な一ヶ月にすることが出来ました。

自分はオープンワールドゲーがそんなに好きくないのでエルデンリングの初報には不安がかなりあったのですが、いざ蓋を開けてみればマップがめちゃくちゃ広いダークソウルだったのでそこは満足でした。
巷の低評価レビューは恐らく自分と逆で、スカイリムやウィッチャーのようなダークファンタジー・オープンワールドを期待されていたようなものが多かったと思います。そこのニアミスはちょっと大きそう。
あと、IGNなどで「ゲーム史を変える!」といった大げさな表現のレビューが有りましたが、これも前述の通りそんなことはないと思います。ソウルシリーズで最も洗練されているゲームではありますが、あくまでソウルシリーズの延長線に過ぎません。
だから自分は死ぬほどハマりましたが、ハマれない人がそれなりにいるのも全然わかります。という感じ。

総評としては「なんだかんだ2022年リリースで最良のゲーム」です。ぼちぼち一年経つのでそしたらまたやり直そうかな。

世界の為の全ての少女(2022/05)

セカイ系アイドルマスターバトルグラウンド。
滅びかけた世界を救う唯一の希望である少女、そのステータスをブラン・ブロンズビアードとシャダウォックのコンボでめちゃくちゃに伸ばす背徳感にゾクゾクする異常者なら確実に楽しめるゲームです。

凄く真面目な話、終末系かつセカイ系丸出しのストーリーテリングとStSに端を発するローグライクカードゲームの2つの要素はそれほどシナジーしていない、昔よくあった「シナリオとゲームがそれぞれ独立してる」系ゲームです。
なのでゲームとして見ると若干面白みに欠ける部分が少なからずありますし、シナリオだけ見るには難易度が高いカードゲームを遊ばされます。
故に人は相当選ぶゲームだと思いますが、そんなところもまた昔のインディーゲームみたいでちょっと懐かしい気持ちにはなりました。

総評としては「セカイ系アイドルマスターバトルグラウンド」です。自分は楽しかったのでRTAをやりました。誰も追走してくれません。

Dolmen(2022/05)

あらゆる意味で心に傷を残したゲーム。
AUTOMATONの記事見て面白そうと思って配信でクリアまでやってみたんですが、マジで面白くなかったです。
なおその記事にはちゃんとPRと書かれてました。許せん。

まあクリアまではなんだかんだ遊んだし、低評価ではありますが長文レビューもsteamに書きました。
開発元から返信が来た時はマジで心臓が凍りつくかと思いましたが、結局その後もアプデはないので再プレイの機運は訪れないでしょう。よかった。

総評としては「普通につまらなかっただけのゲームに変な文脈が付け足されていった結果」です。期待しないで配信外でボケっと遊ぶだけだったらよかったのにね。

極限脱出シリーズ(2022/09~12)

ストリートファイターの西村キヌがデザインとして、Ever17の打越鋼太郎がライターとして参加している、いわゆる脱出ゲームのシリーズものです。三作とも遊びました。
一つ一つ軽めに触れていきますが、全作共通の総評は「打越鋼太郎の会話文はまれにキモくなるのがキツい」です。

極限脱出 9時間9人9の扉

実は昔にDSで遊んだことはありましたが、忘れていたので再プレイ。
極限脱出シリーズで最も難易度が低く、最も面白い作品です。平方根が途中からあんまり関係なくなるのだけが残念。

最後で完全にファンタジーになっちゃうのは「そういうもの」と割り切るしかないのですが、クライマックスで魔法のような概念を持ち込むとこちらも呑み込まざるを得ないわけで、そんな卑怯さもEver17の打越鋼太郎らしいなあとつい笑ってしまいました。

会話文のキモさは大人しいですが、それはそれとして紫も淳平も幼馴染アピールが度々激しく、幼馴染関係性大好き人間のおれもちょっと食傷気味でした。

極限脱出ADV 善人シボウデス

前作と違って立ち絵やムービーが一枚絵から3Dモデリングのキャラクターに変わっているのですが、元は3DSの作品ということで3Dが死ぬほどちゃちいです。それだけで最初は抵抗感が大きかったです。

個人的に、ですが極限脱出シリーズで最も難易度が高く、最も面白くない作品です。
平方根という日常生活ではあまり触れることのない概念が中心だった前作と違い、今作の計算系謎解きは平易な概念・法則ものばかりです。
しかし計算の量自体はかなり多く、「解き方はわかるけど計算が面倒」というステージが多かったように思えます。
1ステージ1ステージの謎解きの分量も増えましたが、無駄に多いアイテムや無駄に多い部屋を行ったり来たりして総当りさせるような面倒臭さもあったりしたので、前作と比べて洗練されてないゲームだな、という印象が最後まで拭えなかったです。

また、今作は「ABゲーム」いわゆる囚人のジレンマゲームをちょっと複雑化したものが中心となってシナリオが進行していくのですが、これもあまり活かしきれていなかったように思えます。識者たちも触れていますが、マトモな人間だったらこれ裏切るメリット一切無いですしね……。

ストーリーとしては見せる・読ませる部分はそれなりにありましたが、前作と今作の多くの謎は解決されず、次回に続くエンドとなって震えました。
現行機としては「9時間9人9の扉 善人シボウデス ダブルパック」という形で売られているのですが、まさかの二本目のほうが消化不良で終わるとは誰も思わないでしょ……。

ZERO ESCAPE 刻のジレンマ

3DSのちゃちい3Dから、現行機からちょっと劣るくらいなアニメ調の3Dにまで進化した作品。
それ故なのかはわかりませんが、前作までの中核であった立ち絵と会話文で進行するような通常のビジュアルノベルらしいパートは存在せず、ほぼ会話しているだけではありますが3Dキャラを見せていくムービーパートがストーリーの中核に置き換わられました。
結果として、最初はまあまあ出来の良い3Dモデリングに感嘆する余地はあったものの、その感動が終わると同時に異様にテンポが悪いムービーをただただ眺めていくだけのゲームではありました。
とはいえ描写自体には手加減があるもののゴア描写には気合が入っており、「キャラクターの死」という部分では最も重みのある作品となっていました。

謎解きパートとしては「善人シボウデス」のかったるいパートはほぼ鳴りを潜めているものの、「9時間9人9の扉」ほどスッキリとした感じでもない、ちょっと地味な謎解きが多かったです。
それどころかシナリオの都合上、最後の部屋の鍵を開ける前に中途半端な終わり方をする謎解きパートもたまにあり、スッキリとしないことが多かったです。

一応最終作ということでシリーズを通した謎の多くは明かされるものの、全部が明かされたわけではありません。エンディングは海外ドラマに影響された感じだと思うのですが、個人的には広がりに広がった風呂敷を畳むような、ちゃんとした答えが見たかったな~と。
テーマとして提示されていた「眠り姫問題」もあまり作中で効果的に使われていないように思えました。

淳平やシグマの性格や言動が前前作及び前作と結構違うのは個人的には理解の範疇。ぶっちゃけキャラが被ってるし……。
ただミラとエリックはマジで謎。なんだったんだよ結局こいつらは。

Disco Elysium(2022/10)

ようやく日本語化されて嬉しい。ハードコア文学ゲーム。
ゲーム自体はクラシックな見下ろし型コンピューターRPGで、見た目だけならAAA級タイトルに比べれば見劣りはしますが、水彩画調のグラフィックには目を見張るものがあります。若い人は面食らうかもしれないですが、割と馴染みのある人が多いジャンルだと思いました。
難易度自体も最近のゲームと比べればちょっと理不尽と言える部分はありますが、当時のゲームに比べたら全然平易に遊べるので、ちゃんとやれば詰むことはないと思います。セーブも概ねどこでも出来るし。

じゃあ何がハードコアなの?と言われれば、とにかく文章がハードコア!
文量としては、ストーリーの本筋が1割、ゲーム内ヒントやチュートリアルが1割。そして架空の人種、政治、社会、歴史、芸術、文学、思想、等々……についてひたすら論じるパートが8割。
恐らく原語からそうであろう、非常に固くて読みづらい会話文と主人公の思考(たち)、大量のドキュメント、そしてあまりにも属人性の高い地の文で構成されているストーリーテリングを受け付けるかどうかだけで、このゲームの評価は文字通り180度変わると思われます。
ちょっと街を歩く女性に話しかけるだけでそのようなハードコアな会話が行われるので、自分はついていくのだけで精一杯でした。とはいえ文学をちょっとは嗜む人間として、非常に濃厚な20時間であったことだけは事実です

総評としては「たぶん過去現在未来含めてオンリーワン」です。このスタイルのゲームをフォローする気概のある人もあまりいないと思われますし、仮に同デベロッパが続編を作るとしても、この文量をもう一回やれるのか?という気持ちになります。
文学もRPGも好き、という人なら確実に遊んで欲しいタイトルです。それ以外の人も一度は遊んでほしいですが……。

GUILTY GEAR -STRIVE-(2022/08~現在)

今年はこれ以外にも「BBCF」「ストリートファイターV」「DNF DUEL」などの格闘ゲームをよく遊びましたが、最も遊んだ格ゲーとしてギルティギアの感想に留めます。

最初は非常にシンプルなゲームだったストライブですがアップデートにより怪しい共通システムが増え始め、初心者でも手軽に遊べるゲームだと言い難くなりつつはあったのですが、ブリジットの参戦により大幅にハネたタイトルとなっていました。

かくいう自分もブリジットを使ってかなりの数の対戦をこなしました。
かなり面白いキャラだということで調べ物などをしつつも真面目に毎日対戦していたのですが、天上階チャレンジに挑んでは負けていく日々の中で徐々に「ブリジットが弱キャラである」という現実と向き合わざるを得なくなっていくのは辛かったです。
かつてP4Uで使用していたエリザベスと同様のパターンだったのですが、恐らくこのキャラでは勝てないと気づいた頃にはやりこみが進みすぎてて、今更他のキャラに移りたくないという気持ちが日に日に……。

とはいえブリジットで対戦していく中で、ストライブらしい攻め方や考え方が多く身についたのは事実で、弱いキャラではありましたがブリジットと過ごした時間はそれほど無駄じゃなかったと信じています。
現在はソルやテスタやザトーなどをぼちぼち練習してはいますが、ブリジットにさらなる強化が入ればまた戻ってこようと思っています。

総評としては「ノーゲージ昇竜マジでつまらないのでやめない?」です。昇竜持ちと対戦するストレスが段違いなので最近はあまり遊ばなくなりましたが、今年こそ天上界を目指す覚悟です。

終わり

他にも遊んだゲームはいっぱいあるけど、もう記憶も曖昧だし疲れたので良いです。
乱文ではありましたが、一通り2022年にて思い出に残った作品を振り返られて良かったです。今年の目標は半年に一回この備忘録を書くことなので、6月までに更新がなかったら叱咤してください。

今年期待しているゲームは「Diablo4」それと「ストリートファイター6」です。「ホグワーツレガシー」「Wo Long」「PAYDAY3」などにも注目です。そんな感じで今年もよろしくお願いいたします。

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