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闇に葬り去られた催眠史

催眠に関する多くの情報は現在の今でもあまりネット上に公開されておらず本を購入しないと手に入らないという催眠に関する情報が大半を占めます。

特に日本国内でもインターネットの普及以降、催眠に関する情報がいくつか掲載されても国内ですべて翻訳されて入ってきている情報があるのではなく『催眠』に関する本に書かれていた一部の情報までしか出てこないことが多いでしょう。特にコアな情報に関しては見つけたとして1サイト存在するかしないかです。

実際に本気になって、さまざまな分野の書籍やサイトから調査を行うと催眠の専門のサイトからは得ることが出来ない催眠に関する情報が出てきます。

遠隔催眠 / 言葉を使わない催眠術 の歴史

この手の催眠術の掛け方は超心理学の分野では少し有名なお話で、国内外問わず多くの催眠術師や催眠療法士などの間では「オカルト」「ハッキリと証明がされていない」「情報が少なすぎる」(催眠だけの本を読んでもあまり出てきません)「そんな催眠自体存在はしない」という否定的な意見や懐疑的な意見が大半を占める催眠術の掛け方になります。

『そういったものは存在しない』という意見が国内の催眠に関する書籍やネットなどにありますが、実はそんな【遠隔催眠】や【言葉を使わない催眠術】にもれっきとした歴史が存在します。

実際にそれを徹底的に調べれば沢山の情報が見つかりますが、今回は有名なところだけを紹介して行きましょう。

時系列順 : 初期 1900年代 - 1940年代 まで

近代から現代にかけて例えるならば、まず初めに触れる人物はジュリアン・オコロヴィチ博士(1850 - 1917) でしょう。彼はポーランドの哲学者及び心理学者で広報マンでもありました。彼は当時、催眠やテレパシー、スピリチュアルなど研究を行っていたそうで呪いなどがいわゆる催眠的なものではないだろうか?ということを考えていたそうです。
一方、ロシアでも遠隔催眠の実験やセッションは行われており、ロシアの心理学者であるプラトーノフ博士は1929年の全ロシア心理神経学者大会で被験者の女性をステージの椅子に座らせ博士自身は女性から見えない位置にある黒板の後ろに立ち、自分の額に手を当て変性意識に入り催眠誘導を行うとその女性は変性意識状態(催眠状態)になり眠ってしまったそうです。

このことから考えるとプラトーノフ博士の1929年の遠隔催眠のセッションは「遠隔催眠」ではなく「言葉を使わない催眠術」になるかと思われます。なので今回は「言葉を使わない催眠術」という表現を付け加えました。

中国の鍾子良教授も同じように遠隔催眠で遠くにいる被験者を眠らせることができたそうですが実際両者とも理論や催眠導入のやり方が異なっていたためさまざまな方法があるかと思われます。
数年前の1926年のロシアでもレーニングラード(現在のサンクトペテルブルグ)生理学教授でもあり超心理学者であったレオニード・ワシリエフ氏 (1891 - 1966) が遠隔催眠による暗示実験を開始していました。

冷戦時代下 : 1947年代 - 1991年

ここからは催眠という表現というよりESPやオカルトといったイメージが強くなるかもしれません。

冷戦時代、今はなきソビエトとアメリカの間で催眠研究や超能力研究などが盛んに行われていました。アメリカで行われていた『スターゲートプロジェクト』や 1951年のCIA高官 モース・アレン氏による「催眠の軍事的利用」を目的とした『催眠計画』などが有名です。(実験は失敗したとか言われていますが... 後にマインドコントロール等で有名なMKウルトラへと移ります)
一方、遠隔透視(リモートビューイング)と呼ばれる技術が冷戦時代にアメリカで透視能力者であるインゴ・スワン氏とSRIインターナショナルのによって開発されていますが遠隔透視だけではなく遠隔誘導(リモートインフルエンス)という技術が存在しています。これは遠隔透視の反対のもので遠くにいるターゲットの潜在意識を書き換えるという技術です。日本では情報がとても少なく海外の書籍で調べると見つかるでしょう。日本では別々に別けられていますが海外ではひと括りにしているところもあるそうです。
自らLSDを服用する実験を行うことで変性意識の研究を行ったり、アイソレーションタンク(感覚遮断)やイルカ研究でも著名なアメリカの脳科学者ジョン・C・リリー氏も自ら身体を張った実験中に深い変性意識下の中で相手とのネガティブ感情の同調が確認されています。

2000年代以降 - 現在

2000年代に突入してからは他の分野の研究が進み、遠隔催眠や言葉を使わない催眠術などはこういった理論で動いているのではないか?という説明を行う一部の催眠研究者たちが世界中で増えていきます。

イタリアではマルコ・パレット氏がメスメリズムをベースとした言葉を使わない催眠術をYoutube動画でアップロードをしていたりロシアの催眠術動画にて言葉を使わない催眠術のセッション動画がアップロードされています。

現在はYoutubeなどの動画などでも催眠セッションの動画を観ることができ今まで書籍でしか知ることが出来なかったやり方も実際に動画(映像)として知ることができます。

外国の催眠サイトでも遠隔催眠について書かれているサイトもいくつか存在しています。

しかし21世紀になってもこの手の催眠がきちんとした解明がされているという結果が正式的には認められておらず、まだまだ謎が多いのです。

日本でも言葉を使わない催眠術を取り扱う催眠家たちは実際、数多く存在しています。田村通章氏は世界で初めて誰でも簡単に使えるように「非言語催眠」と呼ばれる催眠の掛け方を開発しました。『古典催眠術の理論と実践』(2019) の著者であるメンタリストの飯島章氏も数年前に非言語催眠について言及されています。
実際に私も言葉を使わない暗示を入れる方法を考え【回竄天】というものをとてつもなく遅いスピードですが研究開発中です。

催眠術について知らない人びとが本を読んだりネットで調べたりして催眠の実在を知るのと同様に、聞いたことが無い技術でもしっかりと調査をすれば事例が見つかりそれを並べて行くと歴史が出来上がります。

いかがでしたでしょうか?
私もまだ遠隔催眠や言葉を使わない催眠術に関しては調査中で実際にどうなっているんだろう?と思うところが実践や実験を含め数多くあります。

催眠というまだまだ謎の多いジャンルの現象ではありますが、広い目で見て研究して行きたいと思います。

引用文献

Hypnosis: Unlock the Power of Your Mind - Michael Streeter (2004)
The Center of the Cyclone - John C. Lilly, M. D. (1972)
Remote Viewing Secrets: A Handbook - Joseph McMoneagle (2000)
百妙催眠大法 - Shou Hai Qian (钱寿海) (1992)
Julian Ochorowicz - Wikipedia
Telepathic Hypnosis: L.L. Vasiliev's Soviet Experiments in Telepathic Influence and ESP - by King Of Coins (2012)

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sihirli

東南アジア系日本人の催眠術使い。四国の某所でひっそりと催眠研究などを行っております。

コメント2件

引用ありがとうございます。僕の動画は、田村通章先生の非言語催眠の、僕なりの解釈です。それにしても良く調べてまとめたと思います。立派です(^-^)
こちらこそ、ご閲覧頂きありがとうございます。そうだったのですね。
ありがとうございます!素晴らしい動画でしたので色々な人に知ってほしくてウズウズしていました (笑)
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