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名前には何を付ける?

みなさんが文章を書くときに 一番悩むことは何でしょうか?
タイトル?書き出し?それとも、まとめ方?

先日、受講しているセミナーの課題でインタビュー記事を書くことになった際、文章の構成はほとんどできていたものの、相手の名前をフルネームで書くか、苗字だけにするか、はたまた、名前のみにすべきか、「さん」「氏」など、どれを付ければいいのか困って、手先が動かなくなってしまいました。
「敬称」つまり、日本で言うところの名前の後ろに付けるアレですね。

手紙や贈り物をする際、その人に対する敬意を表すために「〜様」「〜先生」「〜殿」などの敬称を用い、相手の社会的地位やお互いの関係でそれらが使い分けられていることは、一般常識として知られています。
でも、文章中に登場する人物、しかも実在する(もしくは、していた)人に対しては、どんな決まりがあるのでしょうか?

基本的には『です・ます体』で書くときには「さん」を付けて、『だ・である体』で書くときには、何も付けない「呼び捨て」かな?あとは、書く記事が載る媒体にもよるからなぁ…

そんな講師の先生のアドバイスに、なるほど物書きのプロも悩むのか!と自分の高尚なる悩みをちょっと誇らしく感じたと同時に、その人が書く文章やその内容、その人との関係性によって、その都度使い分けいけばいい…という言葉を反芻してみると、敬称や呼び方って調味料やスパイスに似ているなぁと感じました。

一つの文章・記事を料理に例えるなら、肉や魚や野菜。その肉、魚、野菜、素材そのものがおいしければ、ただ焼いただけでも充分おいしくなるはずですが、ほんの少し手を加えることによってよりおいしくなり、その人ならではの料理になります。

文章も同じで、取り上げるコンテンツさえ良ければ面白い記事になるでしょう。しかし、そこでどんな文体で書くか、登場する人物をどんな呼び方にするか、どんなコトバで表現するか細部まで使い分けることにより、自分らしい文章ができるはずです。

一言でいうと日本語は言い回しがたくさんあって難しいですが、見方を変えれば、隠し味にも使えるようなエッセンスが凝縮された とても表現力豊かなコトバだと思っています。

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イチ日本語教師として、日本人と外国人とが笑顔で共生できる社会になるように noteやYouTubeを通して活動しています!