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ブルーアーカイブ ~げにうららか☆京都満喫春の旅!~スタンプラリーを一日徒歩で完走した話

最初に断っておくとブルアカ要素はほぼないです。


はじまり

事の起こりは先月のブルアカらいぶ!での京都コラボの発表でした。
ちかくて大好きな観光地、京都を舞台とした。
えっちで大好きなゲーム、ブルアカのコラボ。
是非いかねばならないなと思い、公式サイトを見ると以下のようなマップが表示されていました。

名所に隈なく散らばる百鬼夜行生たち

正直言ってめちゃくちゃハードです。
スポットをすべて鉄道で回るとなると最低でも5路線をぐるぐるする必要があります。
バスやタクシーを絡めるともうちょっとスピーディに移動できるかもしれませんが、それでもだいたい3時間はかかる過酷な移動経路。
1日ですべて楽しむとなると施設あたり1時間未満の滞在を余儀なくされるRTA状態は免れません。

特に容赦ないのはウミカ。確かに嵐山は観光地としては一等地ですが、見ての通り京都の中心からはド外れています。
お祭りには一切妥協しない姿勢が素晴らしいですね。頭が上がりません。

ならばこのスタンプラリーを完走したら京都を味わい尽くせるのかと言えばさにあらず、金閣寺や清水寺や平安神宮といった定番スポットがゴロゴロ控えています。1300年強の歴史は伊達ではありませんね。
だからまあ宿泊を前提としたスタンプラリーなのだと思います。


さて、先に京都が好きと述べましたが、実は京都を公共交通機関で移動するのはあまり好きではありません。
和洋入り混じった観光客や通学客でめちゃくちゃに混む上、停留所も多くストレスから(これ俺歩いたほうが良くね?こんぐらい歩くし降ろしてくれへんかな)と思うことすらままあります。

歩いたほうが良い?
歩いてないのに何を言う。
歩かなきゃ分かんねえだろう。
というわけで歩いてみることにしました。
歩くだけで精一杯ですので、観光は諦めました。まあ何回か行ってるんでね。
とはいえ流石に適当に駆け抜けて完走できる体力も自信もありません。準備が必要ですね。

準備

まずはいつ出発するか決めなければいけません。何故か4月20日が空いていたご用意できませんでした ので、日程は即決定。
わりと突発的な計画なので一人旅です。嘘です。基本的に一人です。
次にどこにスタートを置くか。
交通の便を考えると京都か祇園四条の二択ですが、今回は徒歩での全スポット巡りが目標です。
となると、端っこからスタートするのが理にかなっている気がしました。
基本的にデカい三角形なので候補は、
・下鴨神社 相生社(北端)
・嵐山 新八茶屋(西端)
・伏見 加美屋(南端)の三択ですね。
ここで次に何を見るかというと営業時間です。
営業時間外でもQRコードの読み取りが可能な旨は公式サイトに書いてあります。
ですがパネルがないとなんか負けた気になりますし、不安要素はなるべく潰しておくべきです。
なぜなら徒歩での旅はアクシデントがつきもの。怪我したり、なんかいい感じの道に入りたくなったり、変な露天のキャッチに惹かれたりするかも知れません。
何時間かかっても良いようになるべく早く始め、遅くに終わるようにプランニングしたほうが安全です。
そこで公式サイトを確認すると、相生社はなんと9時からやっています!
というわけでスタートは相生社。そしてゴールは18時までやっている新八茶屋に決定しました。
あとは適当に一筆書きを考えてルートの概略が決まりました。

だいたいこんな感じ

次にスタートまでの足を考えました。
下鴨神社の最寄り駅は出町柳。どう考えてもこの駅からスタートするのが理にかなっていますね。
おっとここで注目、JR東海「推し旅」公式サイトには東海道新幹線を利用するとグッズが貰える旨が書いてあります!
なんと新大阪から京都へ1駅乗るだけで貰えてしまいます!どうせ徒歩で交通費が浮くので、その分をここに注ぎ込んでしまいましょう。

京都からはバス一本や、地下鉄→京阪の乗り継ぎで出町柳に行けることを今調べて知ったわけですが、当時はなぜか気づかず、鞍馬口駅から徒歩で向かうことにしました。どうしてだろう……
というわけでルートは概ね以下のようになりました。スタンプラリー箇所に限定したら24kmほど。徒歩だと大体6時間かかるわけです。営業時間を考えると、3時間ぐらいは余裕がある計算になります。

この先掲載している写真はちょくちょく写り込みなんかをAdobe Expressを使用して生成AI塗りつぶし加工してたりします。
正直綺麗すぎてビビりました。写"真"ってなんなんでしょうね。

鞍馬口駅

予報では晴れのち曇り。景色には少し残念ですが、1日中快適な温度が続く理想的な散歩日和です。
明らかにミスっている計画を鵜呑みにし、8時46分に鞍馬口駅を出発。

一人旅写真、人を写すまいと変なアングルになりがち

とは言ったものの、実は土壇場になってミスに気づいていました。
相生社と直線で結ぶとの鞍馬口駅のほうがわずかに近いので降車駅を選択したわけですが、下鴨神社はに500mほど続く立派な参道があるわけです。
となるとにある今出川駅のほうが相当近い。だから地図でも今出川駅のほうが近く描かれているわけですね。ちゃんと読んどけばよかった。

ともかく、降りてしまったものは仕方ないので最寄りの観光地っぽいスポットにも寄ります。
御靈神社の「応仁の乱 勃発の地」です。

この辺一帯は森で、追い込まれ陣を敷いての戦いが大乱の前哨戦になったわけですね。そう聞くとなんだか闘志が湧いてくるような気もします。

そこからしばらく歩き、糺の森ただすのもりに到着。
美しい参道が神域と俗世を分断しています。紅葉橋と銘打った橋もありましたし、秋とかにまた来たいですね。

普通に「糺」が読めなくて読みは今知った 反芻は大事ですね

とりあえず鳥居をくぐって参拝します。
いっぱいお社があってよく分からず、焦っていたため一番立派なお社を拝みました。
今知ったんですがこの時拝んだのは安産、子育ての神様玉依姫命たまよりひめのみことらしいです。
たいへんな失礼をはたらいてしまい誠に申し訳ありませんでした。

ともかく、参拝も終わったのでミチルの待つ相生社に向かいます。

下鴨神社 相生社(ミチル)


9時34分に到着。タイマースタートです。

姿勢を見るに自撮りしてるのかね 1枚も撮らなかったな…

さて今回の目玉であるAR機能、色々言い訳も思いつきますがシンプルに使うのが恥ずかしいので1回も使いませんでした。
またグッズも購入することはありませんでした。(正直スポットごとに限定商品あるって知らなかった……)
京都をブルアカのキャラと一緒に旅行しよう!というテーマの企画に、「京都を徘徊しブルアカのパネルを盗撮して回る謎の人物」が混入していたわけです。
旅の恥は掻き捨てという言葉を知っていたつもりではありましたが、いざ直面するとなかなか捨てられないものですね。

ともかくスタンプも回収したので次へと進みます。
この道中に個人的イチオシスポット、京都御苑があります。

明治以前の皇居であった京都御所の周囲約100ヘクタールが全部公園になっていてタダで出入り可能です。
あまりにも巨大なので花見も紅葉狩りもランニングもここで一括。行楽のテーマパークみたいな場所ですね。
いわゆる「京都」が詰まっていて通り過ぎるだけでわりと幸せです。
シーズンを外せば人も少なく、市民の憩いの場として時間がゆっくり流れていくのが感じられます。


ここを西に歩いて抜ければ烏丸通り。その通りを南に進めば丸竹夷二押御池まるたけえびすにおしおいけと唄われるように通りが続きます。
碁盤の目とはよく言ったもので、適当に寄り道しても通りの名前さえ押さえればちゃんとたどり着けるわけですね。
おまけに盆地で平坦なので歩くにはうってつけの町です。
そうこうしているうちに見えてきました。

この画像を貼るのが申し訳なくなるぐらい何もしていません……
多分開館した当時に行ったような気がします……京都にある学校っぽいマンガ関係の美術館に行った記憶があるので……
というか、この先3ヶ所に至っては施設の写真を撮ってもいませんし、文字通り「通り過ぎた」だけです……
なので内容については言及できません……申し訳ないです……

京都国際マンガミュージアム(ツクヨ)

10時31分に到着。

スタイルの良さにハッとしますね

実は9時ジャストに相生社着だと、次のマンガミュージアムの開館を待たずして着いてしまうというミスもあったのですが、今までミスりすぎて時間が押しに押し、結局開館ジャストで到着しました。
これが塞翁が馬ってやつですかね?


続いて向かうは四条河原町、付近で一番有名な場所といえば錦市場です。というわけで錦市場を通

貫禄の国際都市、当然「STOP」併記です

らずに普通に四条通りを通って河原町に行きました。
混雑もさることながら誘惑が多すぎます。ひとたび店に入ってしまえば最後、この旅が終了する恐れがあったためです。

というわけでサクッとエディオンに行きます。

エディオン 京都四条河原町店(ツバキ)

11時13分に到着。
昔DS4が近所で見つからず、たまたま出先のここにあって感動した記憶があります。

王道(和服)とファンタジー(乳袋)の融合です よく似合っていますね

今日から6階の会場での案内となっていましたが、携帯がボロいか、混雑のせいか、はたまた某キノコと関係が深いせいか、GPSの検知がうまくいきません。
会場外に出てうろつきスタンプ獲得。肝が冷えましたね。
そこから四条大橋を渡れば、

手前側の東華菜館付近は川床をクレーン工事中、橋は人でごった返してます
Adobeマンの力で全部消し去りました 橋向こうの風景は大嘘です

もう祇園です。南座を抜ければ花見小路、そのほど近くには

漢字ミュージアム(ミモリ)

11時29分に到着。
祇園のほうは雰囲気が華やいでいて少し苦手で、あんまり思い出もないです……近くの八坂神社や円山公園は行ったことありますけど……

少し大正風味でしょうか、小道具のキャリーケースが普段よりハイカラな感じで良いですね

ここは入ったことがないですが、時間の都合上通過せざるを得ません。
GPSがまたも検知せず西の少し開けた場所でスタンプ回収しました。大変なイベントです。

この先はおそらく二番目に長い区間で、東大路(東山)通りをずーっと南下していきます。
清水寺に押し寄せる人や車を尻目にお天道様向かってぐんぐん下っていきます。気分はイカロスです。
橋で線路の上を渡り、ほどなくして商店街に入りました。
今熊野商店街という場所らしいです。

涙なくしては見られなかった

この看板を見て調べたところ、実は先ほど渡った線路はメイン中のメイン路線、JR琵琶湖線だったことがわかります。
昔は京都市電が東西には西大路~東大路、南北には北大路~九条間を網羅する形で走っていたそう。(これがあればもうちょっと楽にスタンプラリー出来たかも……)
ともかく、その廃止を受けて以来50年以上もの間、琵琶湖線が京滋間をすっ飛んだり、新幹線がかっ飛んだりを指を咥えて眺め続けてきた商店街というわけですね。
京阪とJR、どちらの駅も微妙に遠いせいか元気のなさそうな佇まいで、やりきれない気持ちを抱えながら通過しました。

東福寺で通りが西に折れるので、南に抜けて更にずーっと南下すると「稲荷祭」と書かれたのぼりが目立ってきます。奇しくも年に1度の稲荷祭の期間に訪問することになったようです。
というわけで伏見稲荷をかすめていきます。

先程の写真と比べると空が相当暗くなってますね 多分奥は本殿じゃなくて外拝殿

加美屋・伏見店(イズナ)

12時37分に到着。
祭りというのもありますが相変わらずの大混雑で、近くに住む友人が家に勝手に上がられるのではないかと戦々恐々としていたことを思い出します。

春爛漫の桜色って感じでしょうか、いつものキツネポーズが少し淑やかに見えます

ここを過ぎると次は京都駅です。一回行った気もしますがスタンプ未回収なので本日初訪問です。
陽を背にして目指すは京都タワー。竹田街道をぐんぐん北上していきます。

ゴール直前で左折して東寺道に入ります。
この先には五重塔で有名な東寺こと教王護国寺や、そのDX版と日本有数の観光地が控えています。
今回は泣く泣く我慢し昼食を摂ることにします。
烏丸東寺道の北西角のラーメン屋、ラーメンともむらに入店。13時20分ぐらい。

京都ラーメン結構好きです

空腹も相まってか、今年最高に美味しく感じました。

退店後近くのゲームセンターからあげ屋辻商店で休憩がてら遊び、13時50分頃に出発です。

ジェイアール京都伊勢丹(カエデ)

14時03分に到着。
京都駅周りは色々と思い出がありますが、結構疲れていたので思いを馳せる間もありませんでした。

普段と変わらない色をベースにより華やいだ印象の柄ですね ミモリが見繕ったんすかね

ここも受信が上手くいかず、外に出て大階段を登ってスタンプを拾いました。
周りの人に困っている様子はなかったので自分の携帯が壊れているだけかもしれません。
物販で賑わう会場を後にし北西に進路を定めます。またね京都駅。

けっこう後ろ髪引かれました

壬生寺へは堀川通りを北上し、四条の手前で西に曲がるのが早いみたいです。
堀川通りといえば南に行けば先ほど言及した東寺、北に行けば

本願寺ってどっちも午後に行くとめっちゃ逆光になりますね

西本願寺です。
実は来たことがなかったので新鮮でした。ナンマンダブの阿弥陀堂ですね。
今だと梅小路公園とか京都水族館とかのついでに行くのが定番でしょうか。

壬生寺・阿弥陀堂内売店(フィーナ)

15時09分に到着。
このあたりも来たことがないですが、新選組関係の史跡が多めみたいでした。おそらくその中心となるのがこの壬生寺のようです。

色合いとか結構本編と印象が一緒なので見比べてみると、向こうの谷間の深さにたまげました

多分展示を見ればもう少し由縁や新選組との関わりについてわかったはずですが、疲れ切っていたのと、なんとなく目標にしていたブルアカらいぶ!の開始である17時に間に合いそうだったので急ぎ出発しました。

しばらくは嵐電と並走して西院へ。
嵐電の踏切を過ぎればここから先は平安京の外、計画都市を外れるので地図アプリとにらめっこ状態です。
いわゆる国道沿い特有のデカいニトリが鎮座する風景や、デカめの紙や車の工場を眺めひたすら進みます。

道中のブルアカ要素はモミジの書店(知識だけでなくVIDEOもLOVE TOYも売ってる万能型)があったり、

こんな店でも京都だとどことなく雅な雰囲気です

アリスの川があったぐらいです。

この「有栖川」って言葉は10世紀からあるらしい
"Alice"の元の"Alis"がギリ存在してた頃

有栖川のあたりで雰囲気が農村っぽくなり、桂川沿いの道へ駆け上がると一気に嵐山一帯が見えて来ます。
遠くに渡月橋が見えた時の高揚感は半端ではなく、脳内にはThe Ecstasy of Goldが流れていた気がします。全然ブルアカ関係ない曲です。
Trip-Trap-Trainの4話タイトル、"The good, The bad, The trinity"の元ネタ(かそのまた元ネタ)の映画の曲だから1mmぐらい関係あるか?

嵐山といえば渡月橋

新八茶屋(ウミカ)

16時55分に到着。タイマーストップです。完走タイムは7時間21分でした。
公共交通機関の倍ぐらいですかね?思ったより早かったです。目標もギリギリ達成しました。まあ生放送見る余裕はなかったんですけど。

上品に青を中心とした色使いに華やかな柄が映えますね
耳?の周りに花飾りが加わり妖精っぽい印象です
今回だと一番好みです グッズを一つだけ買うなら彼女だったかも……
平均見てわかるように普段は出不精です

歩いた距離は28kmほどでしょうか。

完走した感想ですが、とにかく気分がいいです。
心は多幸感に満ち満ち、世界のすべてが輝いて見えています。おそらくこれがランナーズハイというものなのでしょう。
ブルーアーカイブのことも脳みそから吹っ飛び、嵐山への感謝の念で胸がいっぱいです。
マラソンの元になったアテナイ兵が伝令後に逝ってしまったという逸話を今なら肌で感じられます。

その後調子に乗って竹林に行ったりもしましたが、

近所の竹藪も本気出せばこんぐらい行けないかな

斜面を見て正気に戻されました。
JRで京都駅に戻り、景品を交換してもらい家に帰りました。アロプラグッズはちょっと欲しかったですけど売り切れていました。残念。
その頃には脳も平常運転を再開、痛覚が帰ってきて大変でした。
人間脚を使いすぎると膝を曲げるのが苦痛になってロボットみたいな歩き方になるんですね。

おわりに

やってみた結果、京都は素晴らしくまた公共交通機関も素晴らしいということがわかりました。
徒歩で回るのはおすすめしませんが、高低差も控えめなので自転車だと楽しいかも知れません。
自分の中になんとなく、電車やバスでの移動は点と点の間をワープしているような感覚があります。
その間に線を引き、実体として町を理解したいという感覚が、徒歩での旅に駆り立てられる理由なのではないかと思いました。


思えば昔から寄り道が大好きで、徐々に理解を深めることで世界に接して生きてきました。
あるいは人生における旅行やゲームといった娯楽も自分にとっては寄り道のような不可分のものであるのかもしれません。
京都への理解を深める機会をくれたブルーアーカイブ、今回のスタンプラリー、それらすべての関係者に感謝です。
この記録が誰かの寄り道の手助けになれば幸いです。

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