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10年以上一緒に音楽してる仲間とベースとサンプラーだけで曲を作って無言で会話に成功した、少し興奮気味にレコーディングのプロセスを語りたいです 最期の1年 残り267日

「ここに来て生演奏を収録」

新しい音源は10年以上横でベース弾いてる仲間が登場

サンプラーでビート叩いて、ベース入れて、声録って完成

凄いシンプルな曲を作った まだ分からないけど最期なんでツーマンで作るシンプルな曲を絶対やろうと思ってた

「会話せずに伝わった」

10年以上一緒に音楽をやってる仲間なので、特に説明せずに物事が伝わるので曲作ってから1回も会わずにレコーディングに挑んだ

スムーズすぎて何も感じなかったけど、1日経った今になって興奮してきたので少しおすそ分けしたい

自分たちのレコーディングや会話に関して10年前の自分たちとの対比が結構面白かったので
少し興奮気味にnoteを更新します


作曲の段階からリモート、自分はデモを納品した時に
①適当に打ち込んだベースとドラムの音源、仮のボーカル
②ドラムだけの音源

だけ送って、その際

「古いヒップホップでおねしゃす」

とだけ伝えた

この一言に少なく見積もっても10個、20個以上の意味と要望は含まれている

全部回収されててビビった

2024年 1年間 クリエイターとして限界に挑戦中

最期の1年 クリエイティヴな気持ちを完全燃焼して燃え尽きる活動中

札幌のクリエイター 証です

「昔は苦戦した」

本当 ペラッペラの音源をよくもまぁ、録ってた10代
あそこから粘り強く進化した我々

インターフェイスがエントリーモデルの一番安いヤツを買って、ギターブッ刺して 割れた音を録る所から始まった

実家で宅録してる頃からのレコーディングエンジニアとしての知識と経験
彼も強豪吹奏楽部での過酷な日々を経て様々なバンドでベースを弾いてきた修練の蓄積

この3テイクに10年以上が詰まっている

レコーディングは3テイク録って終了

ミステイクとかは特に無いので後はもうミックスを楽しんでおしまい

こう書くと凄く楽そうに見えるかもしれないけど、二人ともここまでスムーズにレコーディング出来る様になるまでは時間がかかった

この3テイクに10年以上が詰まっている

「クリック切ってくれない?」

吹奏楽部時代メトロノーム、クリックに対して正確に練習したからクリック聞くとどうしてもグルーヴコントロールが逆に怪しくなるとの事
要は「キッチリしすぎるから切ってくれ」って会話
自分は「クリック切ってくれ」という言葉だけでそれが分かる

また、彼の言葉にはこんな意味も含まれている
「この曲に関してはクリック切った方が良いかも」という意味だ
これは自分の出した「古いヒップホップ」の中に含まれている意味を1つ回収している

「少しルーズに弾いてくれ」という意味だ
狂って聞こえない程度に後ろに置いて欲しかった

クリックを外したらキックに対して、少し後ろにベースが置かれていく
リズム系の音ゲーのパーフェクト演奏動画見てるみたいで面白かった

太古の達人を極めた人がリュック背負ったまま全パーフェクト出す動画とか面白くてみてしまう

「古いヒップホップでおねしゃす」という自分の複雑で雑多な要望が完全に伝わっているので、ワンコードで作って来たフレーズを3テイク録っておしまい

このワンコードに関しても色々ショートカットした会話が進む

録音直後の会話

「あ、ケンドリックっぽいね」
「でしょでしょ」

これはワンコードで成立しているケンドリックラマーの曲について話している 「古いヒップホップ」ではないけど、ワンコードの曲をレコーディングした後に「ケンドリックっぽいね」って言葉は「ケンドリックの数年前に出たアルバムのあの曲もワンコードだよね」という意味が含まれている

これもお互い言葉にしないでも伝わっている

お互い誰の曲の、何の楽器のフレーズか分かっている前提で話している
多分これ位は予備知識がリンクしていないと、レコーディングの時に完全な意思疎通は難しいと思う

自分のブログを見ている人でバンドメンバーとイマイチ音楽の話が通じない人がいたら、自分に興味の無いジャンルでも 仲間が聞いている音楽をチェックしてみるという行為にはメリットがいっぱい潜んでいるという事を書いておく

まぁ、聞きたくないモノを無理してまで聞く事は勧めない

ある程度の大手というか 誰でもしってるレベルのアーティストは聞くと学びに繋がる要素が多いので 決して無駄になる事はないけど

「俺は絶対ビリーアイリッシュなんか聞かねえんだよ!声小さくてムカつくんだよ!」

という人がビリーアイリッシュを聴いても学びなんか無くて、不快で終わるだけだと思う

音量を上げたら解決する話でもないので、そういう人は豪快に発声してるラウドを聴いてる方が良いかも知れない それもスタイルだ

古いヒップホップ

自分が送った段階でキックはクリックに対して少しだけ後ろで送っている
メトロノームに対して、少し遅れ気味って意味だ

太めのドラムループのサンプリングを送った上での「古いヒップホップでおねしゃす」と言う発言は
(この様なサウンドキャラクターのドラムを送って古いヒップホップという意味なので)90年代っぽいベースでおねしゃす という意味

綺麗に弾いた後に「あと切り貼りで、サンプリングっぽく処理して貰えれば」と言われた
ブーンバップ 90年代前後」って単語は一度も出していないけど完全に伝わっている
これは「セルフサンプリング、カットアップ、切り貼りっぽくするならエンジニア側で勝手にどうぞ」という彼の提案

ドラムループを太めに送った時点で
「80まではいかないかなぁ~」ってニュアンスもしっかり伝わっている
90年っぽいニュアンスで送ったから

その上で

音作りはニュースクール前後って感じで、それを切り貼りして80,90のどの辺の感じが曲にハマるかなぁ~ と考えながら、もうレコーディングの心配何て1ミリもせずに既にミックスの事を考えている自分

今回のレコーディングは思い通りに行き過ぎて楽しかった

時間の蓄積は凄い

10年前なんかインターフェイスの使い方すら分からなかった自分
彼のベースから直接シールド挿してペラッペラのデモを作った所から10年以上経った

その頃から別のバンドや先輩のセッションやプロジェクトで活動したり、また一緒に音楽やったり

エンジニアとして、ベーシストとしてお互いに
音楽オタクとして更新し続けた結果が昨日のレコーディング

10年前の「古いヒップホップでおねしゃす」

今現在の「古いヒップホップでおねしゃす」

は情報量が10年分違う

10年前だったらどうだろう


少なくとも10年前は、「古いヒップホップでおねしゃす」って言っても
太いドラムのサンプリングループを後ろ気味に送っても

会話や説明しないで「ブーンバップ前後 80 90とかに音作りとフレージングを寄せてくれ」って読み取ってもらう事も、提案する事もお互いできなかった
下手したら当時は「古いヒップホップでおねしゃす」って言ったらお互い意思疎通できずにランディーエムシーとか引っ張ってくる可能性まである笑

自分たちはこの10年バンドマンやエンジニアしながら、俺たちのヒーローMUSEやレッチリを追っかけている裏番組で勝手にブーンバップから80.90の音楽を勝手に聞いていて

それを自分なりに解釈した上で演奏に落とし込める勉強を無意識でしていたという事だ

勉強だと思ってない ただただなんとなーく退屈な毎日が嫌で新しい曲をディグって、新しいのは限りがあるから古い音楽も掘っていただけ

お互い遊ぶコミュニティや相手が移り変わっていく中、音楽を聴くという行為は続いていた

今、何気なく何も相談しないで会話が完結してるけど

こういう意思疎通は音楽というジャンルにとどまらず、人間として割と凄い事なんじゃないかと思い始めた

なぜなら、お互い決め打ちで勉強した訳じゃないのに一言で時代背景から音作りまで 会話せずに理解しているから

ディストーションじゃなくてサチュレーション
モタってる位置じゃなくて、重い位置
80じゃなくて90
オールドスクールじゃなくてニュースクール

古いヒップホップという一言に隠れてる情報を無意識に共有出来ている

もしかしたら熱狂的なファンによるコピーバンドとかはこれを無意識でできるのかも 共通言語が同じだから

奇跡体験に感じるかも知れないけど、これはただの熱心に取り組んだ結果
生きてる限り学びを止める事は出来ないと感じる

変化を受け入れつつ、蓄積していく

10年以上同じ事やってると、段々と目的と手段が一致していくので 自然に最適解に脳が身体がカスタマイズされていく

変化を求め続けて生きているけど、戦っていくメンバーや好きなカルチャーが変わらない事によるメリットはある 蓄積は強い

スムーズに終わったので、彼が機材を撤収している間にタクシーを呼んで酒を飲みに行った

これも会話なくても成立しているムーブ

「男の子はずっとキッズ」

という話をしながら飲んで終わった

男の子ってバカだからずっと変わらないよなって自分で思う
アホの男の子に生まれて人生が本当に楽しい

ずっと楽器触って、好きなアーティストと自分の曲の話なんかをしていて
やってる事は10年前と変わらない

別に自分だけじゃないし、全然特別な事じゃなくて

男の子は変わらない 変わる人もいるけど 基本変わらない

勉強しても、稼いでも、筋トレしても、ずっとキッズ

やってる事の本質が全然変化しない笑

周りの男の子も結局、ずっと同じ事やってる

トミカ好きだった男の子の家の前には、スポーツカーと奥さんの軽が並んでる

絵が好きだった男の子はデザイナーを経て、彫師になってずっと絵をかいてる

おしゃべりな野郎は営業で結果を出して出世した 遂に動画でまで喋ってる ずっと喋ってる笑

自分たちも会ってから今まで、ずっと楽器弾いてレコーディングしてる

男の子は秘密基地で炭酸ジュース飲んで育って

最後はヌックで酒を飲みながら死ぬのかも知れない

日常生活に応用したい

死ぬ直前「最後に酒が飲みたい」って

病院で管繋がった状態で言った時に、何も説明しないでも無糖レモン7%とキンキンの角ハイボールが2本同時に出てくる環境づくりに取り組むかな

「古いヒップホップ」が伝わった様に「最後に飲みたい酒」も伝わる生き方に努めよう

ブーンバップとニュースクール

無糖レモンとハイボール

一言で二つ伝わる環境には可能性がある

残り267日

早速録った曲のリリース準備しよう

また、キックから選び直そう

【音源と映像】


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