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人は変われる。ただし2年かかる。でも、絶対に変われる。


今の世の中は他人の不安をあおる言葉が多いように思います。

「このままでいいの?」

「圧倒的努力してる?」

「好きなことや、やりたいことで、生きていこう!」・・・


僕はそういうこと言うの好きじゃないですが、無意識のうちに僕自身も日頃のSNSや、note、Voicyなどの発信の中で、誰かを不安にさせてしまっているかもしれません。特に日本人は、遠い将来への漠然とした不安と、他人との比較を心に抱きがちです。僕も不安になりやすい方です。


実際は、人は生きているだけで大したもので、生きているだけで成長しています。


この話が、漠然とした不安を抱えている誰かに伝わったらいいなと思って書きます。

僕は2014年に、それまで勤めていた会社をやめて独立起業し、最初の2年間いろいろな意味で苦労しました。その後、3年目に軌道に乗り今に至ります。このとき、「ああ、やっぱり2年かかった、でも変われた」と思いました。

話は小学生時代に遡ります。

僕は学年で一番走るのが遅く、1年生の運動会ではビリ、2年生もビリでした。足が速くなりたくてたまりませんでした。

3年生のとき、100m走で、ピストルが鳴った直後、走り出した僕は先頭をぶっちぎり、足の速い子たちをも置き去りにして、まるで風のように走っていました。そして、ゴールテープ前で、「自分は何か間違って走ったに違いない。あ、テープを切ったらピストルが鳴る、怖い!」と思い、立ち止まりました。他の子たちがテープを切ってゴールしていき、ビリになりました。

今思うと、この時から、僕の中の「2年の法則」は証明されていたように思います。2年間、足が速くなりたいと心の中でブツブツ唱えながら生きていたら、それだけで変わっていたのです。

高校生のとき、好きになった女子がとても成績がよく、その子に見つけてもらいたくて勉強を頑張った内向的な僕は、2年の終わりころに学科で1位になり、その子と言葉を交わすことができました。(言葉を交わしただけですが、それはもう嬉しかった!)

大学で入部したサークル「落語研究部」では、2年間1度もウケませんでしたが、3年目に自分の虚弱をネタにしたら急激に笑いが取れるようになりました。その経験で、人を笑わせることが人生の全てになり、おもちゃ会社へ。

会社では企画が全く通らず、担当させてもらった商品も売れず、2年間何もできませんでしたが、3年目に入る頃にやりたかった企画が通り、担当商品もヒットしました。

病気で倒れて寝たきりになったときもおよそ2年で回復し、さらに、闘病中に「もしも治ることができたら絶対に結婚したい」と思っていたら、回復後に人に誘われたお見合いパーティで最初にくじ引きで隣の席になった人と2か月後に婚約しました。

そして、起業も上手くいくまで2年かかりました。すぐには無理だったけど、またいつものように、2年で変われました。


僕は、人はただ生きているだけで、毎日1.001倍の成長をしてしまうという感覚を持って生きています。この話を6年前、自分のメルマガを始めたときに書いたことを覚えているので、言語化したのはちょうど起業した頃だったのでしょう。特にその頃から、この考え方を大切にして生活しています。

毎日、1.1倍成長するなんてことは無理です。でも、1.001倍の成長は、体験したことがなかった出来事が起こるとか、テレビを見て何かを思うとか、心に何かを感じるとか・・・、そのくらいのことで普通に起こります。たった0.001ですから。

で、これを数式で表すと、2年間(730日)毎日、1.001倍の成長をすることができれば、

1.001倍の730乗=約2.07倍


になります。

人は、2年間生きて、毎日わずか1.001倍の成長を続けると、約2倍の成長を遂げる。もう少し正確に言うと、たとえ変わりたくなくても、人は変わってしまうのだと、みんなに伝えたいです。

下のイメージのように、新しい自分が生まれて、望むなら新しい自分にシフトして変われるし、別に新しい自分はどこかに放り投げて、変わらない自分に軸足を置いてもいいわけです。

1.001倍

どんな年齢になっても、日々気づかないうちに成長をしています。自分より年上の人と深く話すと、どの人にも凄みがあります。人は生まれた瞬間から、自然に成長せずにはいられない仕組みになっているのです。

僕は、12年前に闘病生活をしたとき、日々じりじりと体調が悪化していっている時期があり、そのとき精神的にものすごく辛かったですが、そのとき出会ったお医者さんが、その悪化を見て「順調に落ちてます。落ちきったら上がります」と言ってくれていたので、「ああそういうことか」と安心することができました。その後の成長のためには一旦落ちなければならないこともあると。


もし今「変わりたい」と願っているなら、たった一つだけやってほしい小さいことがあります。それは、自分がどう変わりたいかを自分にさらけ出すことです。他人にさらけ出す前に自分にさらけ出す。

毎日黙っていても1.001倍成長してしまう自分が、2年後にどうなるかは、頭にちょっぴり置いている意識によります。毎日「こうなりたい」と思っている方向へ、人は1.001倍の成長を遂げてしまいます。


「こうなりたい」を封印すると、いろいろな方向にある意味バランスよく1.001倍の成長をします。だから、もちろん2年後には2倍の成長を遂げていますが、それが、なりたい方向への成長かどうかは、わかりません。

「こうなりたい」は、すべての人の中に必ずありますが、人は自分にウソをつきます。僕も今まで「英語が上手くなりたい」「筋肉をつけてちょっといい体になりたい」「優れた起業家になって世界を変えたい」・・・など、いろいろなことを少し思ったりしましたが、本音ではなかったので、そんな風には変わりませんでした。


僕たちは、生きているだけで良いです。その中で、本音をちょっぴり意識するだけで、くねくね曲がりながらも1つの方向に成長します。本音を忘れようとしてはいけないと思います。

変わる必要だって別にないから、変わらなきゃいけないということではないけれど、

もしも今「こう変わりたい」という本音があるのであれば、圧倒的努力とか、人との競争とか、別にしなくても大丈夫だから、ただ自分を大切にして、「こう変わりたいな~」という妄想を続けながら、のほほんと安心した日々を過ごしてみてもいいんじゃないでしょうか。

未来に不安なんてありません。何でも2年後には笑い話になっているはずです。





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