子どもの勉強をジャマする「苦手意識」の正体と対処法


子どもの勉強に関し、保護者が「ここをチェックしてほしい!」
というテーマで話します。
あまり長いと、疲れると思いますので内容を一つに絞ります。


「苦手意識」

人間は、思い込みで判断してることが多く、「苦手意識」もその一つ。
ポイントは、「思い込みを消してあげると子どもは勉強する」ということです。

なんとなく、「自分は◯◯が苦手」と思い込んでる子がとても多いです。

一度もったマイナスイメージは、なかなか自分では消せません。

症状がひどくなると、高校入試まで影響することもあります。

そのあたりの話は、ブログでしてますので興味のある人はチェックしてみてください。

大人が言った何気ない一言が頭に残って、「苦手なんだ」と脳に刷り込まれるケースもあります。


算数の成績が悪い子に、親がなぐさめようとして「女の子は算数が苦手だからしょうがないよ」と言われたことがあると、告白してくれた教え子がいます。

全然勉強しないでテストを受けてひどい点数をとってしまい、点数だけが頭に残って「◯◯が苦手」と思い込んでる子もいました。

この場合、テスト前に勉強してないのですかた、勉強したら良い点をとれたかもしれません。でも、子どもの頭には点数しか残ってないのです。

子どもの苦手意識が大きくなる前に、消してしまうのが最善の策です。
保護者におすすめしたいのは「出来るできない」を客観的に教えてあげること。

「客観的に」というと、なんか面倒くさいと思うかもしれません。安心してください。
やること自体は簡単です。

証拠+「できてるよ♪」
保護者がやることは、これだけです。

例えば、漢字が苦手だと思っている子には、漢字を5個にしぼって徹底的に練習させて、前後の状況が分かる証拠を用意するだけ。

学校のテストで間違えた漢字が5個あるとします。これを練習前の証拠とします。
そして期間を決めて、一緒に勉強して、100%できると確信した時点でテストをします。

その用紙を、練習後の証拠とします。

子どもの目の前に、2枚の証拠をおいて、「できてるよ♪」と言うだけ。
とてもシンプルですが、効果抜群です。

ビフォーとアフターの比較ほど、人間心理に訴えかけるものはありません。
現物ですから分かりやすいですし、否定しようがないですよね。

美容やダイエットの通販のCM。
前よりもお肌がキレイになった、体型がほっそりした。
これでもかというぐらいに、ビフォーとアフターの写真を出してきます。

大人でも効果があるのですから、子どもに効果がないわけがありません。

子どもは良い意味でも悪い意味でも、今を見てます。

「いま、漢字が5問きちんと書ける」という事実はきちんと認識します。

嫌な記憶は無意識の世界に残り、テストで漢字を5問間違えた、漢字が苦手、、、
という「苦手意識」が生産されていきます。

ビフォーの証拠を子どもの目の前にだすことで、無意識を意識化して、アフターの証拠をみせて記憶を書きかける作業をするのです。


苦手意識には3段階のレベルがあります。

・勉強が苦手
・教科が苦手
・単元が苦手

一番上の「勉強が苦手」は、親の目からみても明らかに「この子は苦手意識を持っている」と分かります。


厄介なのは「単元が苦手」という部分。

親の目からは、あまり分かりません。気づいたらころには症状が進行していて「教科が苦手」「勉強が苦手」のレベルまで到達しています。


個別指導で、15年で1000人以上のお子さんを指導してきました。

「苦手意識」がある子は、運動会でいうとスタートラインの10歩手前に立っているイメージです。
「どうせ勉強してもわからないし」と自分で決めつけてしまってるところがあります。


苦手を克服するためには、分かりやすい説明や類題のトレーニングを繰り返す必用があります。

しかし、それ以前の問題として、聞く耳をもつ、やってみようかなと机に座るまでが
子ども自身にとってどれだけ負担、ハードルが高いことなのかを知らなければなりません。

塾にいかせれば全て解決ということはありえません。
塾でも、子どもの内面にある、ほつれた糸をもとに戻すところからはじめます。

できることなら症状が深刻になるまえに、保護者の手で、「できてるよ」と言ってあげて「大丈夫なんだな」と実感させてあげてほしいです。


いただいたサポートで、「note」「小中学生の子育てナビ」「こあらの寺子屋」のコンテンツを充実させていきます。お母さんが笑顔でいられる子育て、家庭の経済状況に関係なく子どもが勉強できる環境作りを推進します。