フォローしませんか?
シェア
この小説は、冒頭800文字の面白さを競う比類なきコンテスト《逆噴射小説大賞2020》の応募作です。 日本のプアオーバーというコーヒーの淹れ方に憧れた。彼の国のマイスターは言った。 「珈琲豆と話をするんだ。いい豆もわるい豆もあるが話してみたら仲良くなれるもんだ」 場違いを承知で僕は大学のダンスパーティに来ていた。カウンターの中で下を向いて黙々とコーヒーを淹れてる。 「ねえ」 なのでマギーに呼ばれてもすぐ気づかなかった。 「エッセルは踊らないの?」 顔を上げてどきり