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どんかつをUGSF的に考えてみる【太鼓の達人×UGSF妄想】

 UGSFは、『エースコンバット3』『ギャラガ』『ディグダグ』『みずいろブラッド』などのナムコ作品を、同じ世界の事物として扱う壮大な世界観である。

 この記事では、『太鼓の達人』がUGSFシリーズ作品であると仮定し、主役のどんちゃん・かっちゃんをUGSFの世界観に乗せて考察してみる。

 なお、UGSFシリーズについてよく知らない方は、以下の記事を参照してほしい。

1.どんかつはハイパー超能力和太鼓なのカッ?

 公式サイトのキャラクター紹介によれば、どんかつは、ふたつの和太鼓に双子の「和太鼓たましい」が宿って生まれたとされている。
 ふたりの手足は、その時に「たましい」の念によって生えてきたとのことだ。
 数々の描写からみる限り、あの手足は実体化しているものとして判断していいだろう。

 UGSF世界には、「実体化した念」という概念が存在する。
 それが、レトロシューティングゲーム『ゼビウス』に登場する「イル・ドークト」だ。

 「イル」は「冷たい、凝固した」、「ドークト」は「超能力」を意味する。つまり、イル・ドークトとは、固形になったサイコパワーだと解釈できる。

 超能力は、UGSFの世界では「ESP」と呼ばれており、その原理は科学的に解明されている。かんたんにいえば、「○○したい!」という意志の力で世界を動かす能力である。

 たとえば、「オレはコイツらを倒して宇宙を守るんだぜ!」と思えば、身体能力が強化される。
「この人に、昨日のすてきな夜景を見せてあげたいなあ」と思えば、テレパシーで脳内に直接イメージを送ることができる。

 イル・ドークトもだいたいこんな感じで、「ここにこんなモノがあったらなあ」という願いによって生まれたナゾ物質なのである。

 上の公式設定と照らし合わせると、どんかつの手足はこのイル・ドークトでできているのではないカッ?と考えられる。だが、仮にそうだとすると、ちょっとヤバイことになる。

 イル・ドークトというのは、めちゃくちゃ強いESPを持っていなければ生成することができないようなのだ。
 小説版『ゼビウス』の作中では、ESP保持者がイル・ドークトを生成しているのだが、二人がかりでも手のひらサイズのものを生み出すのがやっとだった。

 それに対しどんかつは、手のひらサイズのイル・ドークトを4つも生み出して自由自在にあやつっている。
 あの1尺6寸の和太鼓には、とてつもないパワーが宿っているようだ。

2.どんかつが吐いてる「たましい」ってなんなのカッ?

『太鼓の達人』のゲーム演奏で不可を出すと、どんかつは「がっかりたましい」と呼ばれるものを吐き出す。
 キャラクター説明の「たましい」の項目では、「たましい」がすべて抜けきると、どんかつはただの太鼓に戻ってしまうことが示されている。

 が、そもそもどうして魂が複数あるのだろうカッ?
 それに「たましい」がすべて抜けきるとはいうが、彼らの持つ「たましい」の量は尋常ではない。
 作中のようすをみる限り、少なくとも3分間に1414個もの「たましい」が抜けても、活動に支障をきたさないようなのである。

 というわけで、どんかつの「たましい」は、我々のよく知る「魂」とは似て非なるものである可能性がある。

 では、彼らの「たましい」とはいったいなんなのカッ?
 私は「意志の力」。すなわち、「ESPそのもの」ではないかと考えている。

 公式サイトの説明によれば、どんかつの感情によって吐き出す「たましい」の種類が変わるとされている。
 感情によって性質が変わるというのは、すなわち彼らの意志が反映されているともいえるわけで、なかなかにESP的(?)だ。

余談:
 かつては、プレイヤーが不可を出す→そのせいでたましいが抜けていく→たましいが抜けたのでがっかり顔、だと思っていた(おそらくそれが普通の解釈)。

 が、プレイヤーが不可を出す→不可が出たのでがっかりする→感情表現のためにがっかりたましいを吐く、の可能性もあるよなあと最近は思っている。

 メタ的に考えても、どんちゃんががっかりたましいを吐くのは「不可はゲーム上好ましくない」と伝えるためだろう。
このことから考えても、どちらかというと後者に近い。

 高齢者向けのリハビリ用筐体『太鼓の達人 RT~日本の心~』では、プレイヤーに死を意識させない配慮のためか、魂ゲージが「力」ゲージに置き換わっている。
 これは、「たましい」と「力」が同質のものであることを示唆している。

 UGSF作品『しんぐんデストロ~イ!』の太鼓の達人コラボイベントでは、登場人物たちが太鼓の演奏によって怪獣を退治している。
 その原理は「『魂』という未知のエネルギー」によるものだという。

『太鼓の達人 ドコドン!ミステリーアドベンチャー』では、どんちゃんの太鼓のリズムを増幅すると、魔法のチカラになるとされている。

 以上より、「たましい」とESPに深い関わりがあると考えるのは、はたして発想の飛躍だろうか。飛躍かもしれない。

3.どうして「たましい」がたくさんあるのカッ?

 では、どんかつはなぜ大量の「たましい」をその身に宿せるのだろうか。
 考えられる理由として、プレイヤーの存在が挙げられる。

『太鼓の達人Wii』では、プレイヤーが太鼓を「魂をこめて連打」することによって、どんちゃんを誕生させている。
 チュートリアル用楽曲『音符のうた』でも「心をこめてたたくんだドン!」と歌われている。
 そして、上でもちらりと触れたように、太鼓の達人のノルマゲージの名称は「魂ゲージ」だ。

 つまり、多くの人に太鼓の達人で遊んでもらうことにより、無尽蔵な「たましい」を手に入れているのではないだろうか。
 作中世界では、どんかつが『太鼓の達人』を生み出したという設定になっており、それもこの説を補強している。

 しかし、仮に「たましい」が意志の力だとすると、それが複数あった場合、どんかつは多重人格のような状態に陥ってしまうのではないカッ?

 その問題に踏みこんだ作品が、Nintendo Switch用ソフト『太鼓の達人 ドンダフルフェスティバル』である。

 本作は、ストーリーの本筋にまったく絡まない謎設定がやたらとSFじみているのが特徴である。
 そのため、我々(?)銀河連邦市民ドンだーからは、UGSFシリーズとの強い関連性を疑われている。

 エスコンかな?

 このオミコシティには、人材発掘という建前でドローンが飛び回っており、監視社会を疑うプレイヤーもいる。

 本作のストーリーの特徴として、どんちゃんの口調がおかしいことが挙げられる。

 おそらく普段のどんちゃんは、本体の「和太鼓たましい」を軸の人格として、多くの「たましい」の方向性を揃えているものと思われる。
 しかし、この世界では、その状態になにか変調をきたしているのではないだろうか。

 本作に登場するキャラクター・くもきゅんが持つ「雷力」は、太鼓の音とぶつけあうと、演奏をパワーアップさせる効果がある。

 この雷力によって、各たましいの力が増幅されたため、制御が効きづらくなっているのではないかと自分は考えている。

 そして、ストーリーを進めていくと、祭りやぐらから落っこちた拍子に、どんちゃんの人格が大きく変化してしまう。

 これは、「和太鼓たましい」が機能不全に陥ったため、ほかの「たましい」の人格が代理として表出したのではないかと考えられる。

 UGSF作品『みずいろブラッド』にも、なにやら口調や性格がおかしいどんかつのそっくりさんが登場していた。
 このように考えれば、ドンフェスどんちゃんの不自然な口調にも納得がいくわけあるカッ! ストーリー担当出てこい!

4.どんかつのたましいパワーが宇宙を救うのカッ!

 UGSFの世界では、主役となる国家・銀河連邦が、なんかよくわからん機械生命体だの宇宙昆虫だのと戦うハメになり、そのたびに勝利を収めてきた。

 しかし、その争いには、半ば博打じみたものも少なくない。銀河連邦はまさに、たこ糸の上を綱渡りするかのごとき困難を乗り越えて、存続しているのである。

 もし太鼓の達人の世界がUGSF世界に近しいものであるのなら、やがて彼らにも絶えず困難が降りかかる時が来るかもしれない。
 しかし、どんちゃんとかっちゃんとあなたがいれば、燃えさかるドン魂のパワーでドドンと解決できるはずだ。

 みんなも魂をこめて『太鼓の達人』をプレイして、どんちゃんとかっちゃんを応援しよう!

お金! お金はすべてを解決する!