【荻上チキ・Session 文字起こし】「Daily News Session 「神田財務副大臣が #辞任」解説:澤田大樹記者(TBSラジオ)」【2023.11.13(月)放送】

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(南部)
ここからは最新のニュースをお届けするデイリーニュースセッション。まずはこちらのニュースからです。

「神田財務副大臣が辞任。岸田政権にさらなる打撃」

税金の滞納を繰り返したなどとして辞任を受けていた神田健財務副大臣が今日辞表を提出し、政府は持ち回りの閣議で辞任を正式決定しました。事実上の辞任と見られます。
神田氏は税金の滞納を繰り返し、代表取締役を務める会社の建物などが、過去に4度差し押さえられていたことが発覚し、国会で謝罪していました。
政府関係者によりますと、後任には自民党の赤沢亮政 成長会長代理を当てる方針を固めたということです。
内閣改造後に政務3役が辞任するのはこれで3人目となり、内閣支持率が過去最低を記録する中で、岸田政権にとってはより一層の打撃になると見られます。

(荻上)
では、神田財務副大臣が辞任。こちらの動きについてTBSラジオ国会担当の澤田大樹記者に聞きます。澤田さん、こんばんは。

(澤田)
こんにちは、よろしくお願いします。

(南部)
お願いします。

(荻上)
さて、この神田財務副大臣の辞任ということですけども、今日の流れというのはどうなってるんでしょうか。

(澤田)
はい、今日午前中ですかね、まお昼ぐらいに一部メディアが辞意を固めるという報道が出まして、そこから動き出して、午後にはもう辞表提出したよ、ということで、辞任が認められたということです。
うん、で、この後の公認の赤澤副大臣に関しては、認証式が行われるということになると思います。

(荻上)
うん、読売新聞は夕刊1面トップに間に合ってましたけれども、各1面トップに明日はなるんでしょうかね。

(澤田)
どうなんでしょうね。副大臣ということでま自任ドミノみたいないれ方をしてますけども、まあの内閣改造終わって3人目ということで、「何週間ぶりかな?」みたいなそういう感じに今なってますよね。

(荻上)
はい、山田文科政務官と、柿沢未途法務副大臣、そして今回の神田財務副大臣ということですけれども、この神田財務副大臣、改めてどういった問題が指摘されてでしょうか。

(澤田)
はい、あの自身が代表を務める会社が税金の滞納をしていて、それによって物件などの差し押さえが行われた。
それが1回じゃなくて、4回もあったということですね。
で、やはりその財務副大臣であると。
つまり税金を徴収する側なんだけれども、そちらの側が滞納してたっていうことがかなりま問題視されていて、同義的にどうなんだということが野党を中心に追求を国会でされていました。

(荻上)
なるほど。あのこれ4回、その滞納4回ではなくて差し押さえ4回というのはますごいことですし、なおかつ神田副副大臣というのは税理士なんですよね

(澤田)
そうなんですね。うん。

(荻上)
うんだから知らなかったでは済まされない。だからあの確信的にやったんじゃないかっていうことが国会で追及されそうですよね。

(澤田)
そうなんですよね。督促状を後で見たみたいなことを言っていてですね(笑)、
まあ督促状来た時点で相当やばいと思うんですけれど、
それでも分かった上でなのか、結果的にま事務所に任していたみたいなことをおっしゃってはいるんですけれど、まあ、4度にわたって差し押さえをされたと。
で、どうも、野党議員の追求だとその滞納した額が、まあ差押えの代わりに払われた額を支払われた時期っていうのがあの…国会議員としてのボーナス時期と重なっているということで、歳費で払ったんじゃないのというようなことも追求されていて、それについては精査するという言い方をしてたんですけれど。
ま、その文章がどうもあの質問してた議員に対しては、あの文書で開示はされたらしいんですけど、どうもそのそれについてまあげてる議員のTwitterXを見ると、これでは不十分であるということも出ていましたが、ま、結果的には国会の中で説明することなく、辞任をしたということになります

(荻上)
なるほど。
またその差押え4回にまで至った経緯などについて、つまり未払いの状況が続いていた経経緯について、
政治家になって忙しかったという主旨のこと、国会で答弁し続けてましたね。
これはさすがに他の政治家の方々も『いやいや、ちょっと待てよ(笑)』、と。そんなに忙しかったら税理士与えばいいじゃないか、っていうそうした反応もありました。

(澤田)
ま、そうですね。あと副大臣になってるわけで、「じゃもっと忙しくなるからまた滞納するのか」、って言われますよね。

(荻上)
はい。

(澤田)
ま、そういう意味で適材適所だったのか、っていうのは甚だ疑問であるという風には言わざえないかなという風に思います。

(荻上)
またあの週刊文春などで、ね、その後の続報などで資産公開法違反の疑いであるとか、あれ周辺の人物なので、普段からその道路交通マナーというものが相当程度特殊だったんじゃないかというなことも指摘されており、
さらにその点も的確性が問われていましたね。

(澤田)
ま、そうですね。あと、駐車場の料金をどうも踏み倒してたんじゃないかみたいな話とかも出てきたりだとか。
ま、元秘書という人達が複数にコメントをしたりだとかもしていて、うん…ていうところですね。
だから対秘書に対してもどうも結構粗暴な発言が出てるみたいなことは、ま、先週の週刊文春自体でも報じられてましたけれどもね。

(荻上)
はい。あと虚偽答弁疑いというのもあるんですか。

(澤田)
はい。あの、これはですね、あの先週金曜日の衆議院の内閣委員会で、
立憲民主党の本条議員が、滞納してた会社ですね、この会社自体に実態はあるのか、っていう風に問うたんですけれども、
ま、それについてま主な業務内容は不動産管理であるとで業務もきちんと行われてるっていう言い方をま神田副大臣されてたんですけれども、
その会社の役員だという人からは実態がないという証言をTBSが取っていて、ま、これ自体が虚偽答弁なんじゃないのという話が出ています。
それからあの昨日の夜だと思いますけれども、週刊文春のオンラインがまた追加の記事を出していて、神田議員が代表務める政治政党支部ですね、自民党の政党支部に対してま、神田議員から4700万円の貸し付けがされているという風に書かれていると。
ところが神田さんの報告書には貸し付けてる金額が210万円しか貸し付けてないことになっていて、この差ってどうなってんのっていうところ

(南部)
んー!?

(荻上)
4500万円ぐらい差があるっていうことですか?

(澤田)
はい、ということが報じられていて、じゃあそれってどうなのっていうところもだから新たな疑惑がまた出てきてしまったということになります。

(荻上)
なるほど。少なくとも全体的にその財務管理においてま相当ずさんであるで意図的なものなのかどうかはともかくとして、まお財布とか帳簿を任せてはいられないねということになったわけですね。

(澤田)
ま、税理士なんですけどね

(荻上)
うん、税理士なんですけど。それも怖い。
でも、しかも国会で明らかになったところその税理士としての研修努力義務というの果たしていなかった、ということも指摘されてますね。

(澤田)
そうなんですね。でしかもそれについて「ま努力義務ですから」っていう主旨のことを言ってるんですね。
で、これはやっぱり少なくとも財務副大臣をうんてる方が、
努力義務ではあったとしても、ま、法文に明記されてることについて「努力義務だからいいのだ」って言ってしまっては、順法精神も減ったくれもないわけで、それは絶対言っちゃダメなことのはずなんですけれど、
ま、それを堂々とおっしゃるっていう時点で、やっぱり資質としてはかなり疑わしいなという風には思います。

(荻上)
そうですよ、だってこれから立法するものについて、努力の意味が設けられたとしても、「ま、副大臣もね、守ってなかったから、やんなくていいんでしょ、努力義務」ってことになっちゃいますね。

(澤田)
うん。で、そういう風に追求されますからね。

(荻上)
はい。さて今回説明されないままの辞任ということですけれども、
あの岸田総連からは、この点については説明やあるいは反応、あのそれから任命責任については、あるんでしょうか。

(澤田)
はい、ついさっきぶら下がりが行われまして。
ま、「本人からこれ以上国会審議に影響を与えることはできないという申し出があり、
辞任をしたいという申し入れがありました。で、これを承認した次第です」と。
「任命責任については重く受け止めております。
これに対しては、政府一眼となってより一層緊張感を持って職務に当たる。このことによって国民の信頼を回復すべく、
努力をしていかなければならないと強く感じております」
とま、割と今まで聞いたことのあるような通りペンの回答が出まして。

(荻上)
定型文ですね

(澤田)
はい。
で、それに対して、朝日の記者から、
「総理、いつも適材適所とおっしゃってますけれど、もう3人目の辞任です。これはでも適材適所と言えるんですか」と。
で、「任命責任があると繰り返されますが、その責任をどう果たすとお考えですか」ということを問われて、
「まず、人事というものは適材適所で行われなければならないと思っております。ただやはり政治というのは結果責任でありまして、えありますえ、副大臣がえ、着任してから、間を置かずしてこうして辞任に至ったことについて、国民の皆様方にお詫び申し上げなければならないということを言っていると」

(荻上)
うん、なるほど。謝罪するということが任命責任を果すっていうことなんですかね?

(澤田)
ま、それでま、新しい人をつけて職責を果たすことで、信頼回復にげていく。ま、だから何人やめても同じことを、多分繰り返ししますってことの宣言とも受け取れると

(南部)
えーっ・・・・

(荻上)
うん、次誰かいい人添えますからていうことになるわけですね。

(澤田)
はいま、次の人でなんとかしますんで、っていうことですね。

(荻上)
なるほど。
これだけその辞任が続いているとあの先日ねあの解散断念というな報道もあったりしましたけれども、その手前の手前の段階で相当まあ、指示基盤が揺らぐのではないかという気もしますが、そちらはどうでしょうか。

(澤田)
そうなんですね、世論調査この週末で、えっと、フジ産経グループの数字、
政権に対しては割と高めに出ることが多いフジ産経の数字で27になったというのがあってですね。
これはかなり結構うん、記者たちの間でも衝撃的な数字になっています。
なのでやっぱりこの岸田さんで果たして選挙戦えるのかっていう声は、当然自民党内からも出てくるはずで、
ま、そこがどう変わってくのか。
でもま、任期だけで言えばあと2年ぐらいはやらなくても全然大丈夫なはずなので、総解散総選挙に関しては。ていうことなので、
あとはもう岸田さんがどうするかっていうことなんでしょうけど。
ま、解散総選挙ねそんな簡単にホイホイ首相が打っていいのかっていう問題は当然そう想いながらもっていうところですよね。

(荻上)
うんそれを制限しようっていうねその体験案を例えば立憲民主党なんかはね、あのずっと検討したりはしていますけれども、
そもそもしかし、解散云々というよりも、具体的なそのま政権運営というのを今後果たしていけるのかま、その点ですよね。

(澤田)
そうですね。
だからま、この副大臣政務官で…(笑)、本当にま、本当の最初の最初からま、男性しかいないよっていうところからスタートしてっていうところなので。
で、岸田さんは以前ね、総理に着く前に、「まず総理になってしたいことは何ですか」って言われて、「『人事』」って言ったっていうのはありまして、

(荻上)
フフフ(笑)

(澤田)
僕それちょっと覚えてて、「この人人事好きなんだ」って思ってたんですけど、
この人事でつまづきにつまづいてるのは岸田さんだってことはよく覚えておいた方がいいかなと思いますね。
去年は少なくとも大臣が4人1年、あの組閣してすぐ4人やめてますからね。
今年は政務官が3人1ヶ月ちょっとで辞めてる。
人を見る目についてはかなり疑わしいなという風には思います。

(荻上)
そうですね。そして政権についてを最初にするっていうのは、
それ当たり前のことで、その人事で何をしたいか通常を聞いてるんだけど、人事をしたいっていう。

(澤田)
そう、そう、そうなんです。

(荻上)
まあだから人事したいんだったらどんどんやめてもらった方が人事できますけれども、それは期待してないでしょうからね。

(澤田)
うんうんうん何をしたいかっていうとこじゃないんですよね。だから最初に来るの。

(荻上)
うん、そうですね。
さて今後の国会の動きというのいかでしょうか。

(澤田)
はい。で代わりについたのは赤沢亮政さんという方で、この方は政策通としてもま知られてまして。
あの趣味は石破茂っていう人なんですけど。

(荻上)
趣味が石破茂!?

(澤田)
はい、まそれだけ言うぐらいにま、石破さんの側近の人です。
で作あの政策通の人で。えま、最初からこの人で良かったんじゃないか。

(荻上)
政策通ならその人でいいじゃんって気が…

(澤田)
という気はしますが。まその方がついたということで、はい。

(荻上)
ですね。これなんか意図あるんですか?石破派ということになるわけですか。

(澤田)
いや、あのもう、多分手堅くあの失点がない人をつけたんだと思います

(荻上)
なるほど(笑)

(澤田)
あの以前もあの普通に政務三役入ってましたから。

(荻上)
なるほど。って言っちゃったけど最初から失点はないでいてほしいんですけどね(笑)。

(澤田)
細いことは言ってられないという話が永田町というよりあの自民党の関係者から聞こえてきてますので。

(荻上)
うん、まあ元々派閥人事だというのを分かってましたがここまでとは、ということですね。
澤田さんありがとうございました。

(澤田)
はい失礼しました。

(南部)
ありがとうございました。

(荻上)
澤田大樹記者でした。

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