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心を込める、さようなら

Vivy -Fluorite Eye's Song-の9話を3日待つことができなかったのでHuluに加入しました。まあ無料期間あるしw

(11話見てこの一文を足しますが、とんだ深読みしすぎだったようですw)

というわけで先ほど配信されたばかりの9話を見ましたので感想を。(5/25ニコニコ一挙放送を見て追記)

もちろんネタバレになるので未視聴の方は是非9話を鑑賞して欲しいのですが、俺ゲームのためにちょっといいヘッドホン買ったんですよ。ASTRO MixAmp Pro TRっていうアンプ付きでイコライザーで色々いじることでゲームの際に敵の足音が聞こえやすいように設定とかできるんですが、映画や音楽を鑑賞するのにも音域ごとの音量を調整するなどして低音を聴かせたり、癒し効果のある高音域を立たせるなどができます。

オーディオアンプ未体験の人には理解し難いかもしれませんが、アイポンにイヤホン繋いでるだけではあなたの聴いてる音楽は最高のパフォーマンスを発揮できてません。音の解像度という話ですが、ベースが聞こえないとかツインギターが聴き分けられないなんてのはよほどやっすいスタジオ収録してる音楽じゃない限りは、あなたの視聴環境の問題なんですよ。昔、そういうのを解説する番組見てホンマかいなってポータブルアンプというものとゼンハイザーのヘッドホン買っておしっこ漏れそうになったし、今まで聴いてきた音楽に土下座したい気分になりました。まじで1万いかないヘッドホンアンプ買うだけでも映画館超えるくらいの感動味わえますよ。まあ、その話はまた別の機会に。

めちゃくちゃ脱線したけど9話見る前に、いや1話からそういった良い音響デバイスを用意して視聴すべきです絶対。なくても最高のものがもっと最高の作品体験に変わりますから。 

■その使命は誰のため

さて、9話。オフィーリア編に決着がつきました。指パッチンも戻ってきました。まじであれはなんか深い意味があるんでしょうか。業界的にはカットや転換のタイミングでディレクターがやったりしますが。業界人っぽさを出してるだけかなw

まあ、ディーヴァの出番て1曲5分だけなの?フェスっていうかテレビ番組じゃんっていうのとか、爆発起きまくってんのになんのアラートも出ないのはマツモトか垣谷がなんかやってんのよねっていうちょっとしたツッコミどころはあるけど、そんなもの吹き飛ぶ神回でした。

まずアクションがすごすぎる。動きの流麗さ、緩急のリズム、AIであることを活かした人間離れした動きと痛覚がない故に可能な格闘、達人の格闘をプログラム化してインストールされてるのがわかる動き。実際何分の尺かわからないけど体感30分くらいやってるように感じたし、ドラマパートとかも含めたら25分のはずなのに2時間見てたような気分になりました。

垣谷とディーバの肉弾戦と同時に描かれる屋上でのマツモトとアントニオの視覚化された電子戦と格闘戦が交互に入り乱れることで脳みそがかき回されますね。そのアクションを味わいながら2つのストーリーが進行してますし、それぞれの会話の速さと抽象的な表現で置いてかれる人多そうだなw

そしてそのアクションとドラマシーンに合わせた劇伴とラストのディーヴァの歌。これ本当ヘッドホンで爆音の良音で味わうべきですよ。可能なら映画館の大画面大音量で観たい。

そして屋上と地上の2つのストーリーは離れてるようで実は地上でマツモトがディーヴァに問う「初歩の初歩の答え」は屋上で描かれてるんですね。ディーヴァは「私の歌が答えよ」って言ったけどヴィヴィは「わからないよ」ってなっちゃったの可哀想だけど、それがこの物語全体の答えになると思うからわざと分かりにくくはしてるんだと思います。

ちなみに俺、シンギュラリティ計画の本当の目的って「100年後の未来に歌姫ヴィヴィ」を完成させることなんじゃないかと思ってます。4話くらいから。ディーヴァが8話でちょっと指摘してる感じあるけどマツモトの対処療法的なやり方って根本的な解決になってないし、結果歴史が変わってない以上、未来の松本博士がわかってないはずないんですよね。本当に「タイムリープ」してるとしたらですが。それすらも疑ってるとこありますw

そもそもなんでAIが人間に戦争しかけたのかわかんないけど(説明されてないよね?)戦争阻止のために「AIを滅ぼす」という割にはそのためには非効率なことしてるのを効率大好きなマツモトが気付いてないのも面白いとこですが。だから松本博士がマツモトを送り込んだ目的はヴィヴィが100年後にAIと人類の戦争を防げるような存在にすることなのかなと。しかもAIは「1つの使命」しか持たせられないので、こういうことになってるという。

で、このことに繋がるのが「初歩の初歩」をヴィヴィができるようになることだと思うんですわ。そのために必要なのが「シンギュラリティポイントをヴィヴィに通過させる」ことで、そのガイドとして送り込まれたのがマツモトなんだろうなと。

そして「初歩の初歩の答え」が9話で描かれてたと前述しましたが、単純すぎるので自分でも半信半疑ですがたぶん「自分のためではなく誰かのために歌うこと」。そしてそれは使命感ではなく愛情に由来する「思いやり」ということだと。それがAIにないから戦争が起きるんじゃないですかね。だからシンギュラリティ計画っていうのはAIを滅ぼすんじゃなくて「進化」させるものなんじゃないですかね。

9話のどこに描かれてるかって話ですが、まず8話でオフィーリア(の中に入っているアントニオ)の歌を聴いてディーヴァは「初歩の初歩」ができてないと言うんです。これはアントニオが使命のためと言いながら、実際はステージで観衆を魅了するオフィーリアに憧れてその体を乗っ取って歌っているから「オフィーリアになりたい自分のため」の歌だからなんですね。本物のオフィーリアは「アントニオを笑顔にするため」に歌っていたから実は出来てると思うんですが。

で、これまで出てきたシスターズもグレイスは冴木をザベスは垣谷、エステラを、そしてエステラはお客様への「思いやり」を持ってるように見える。そういう意味では他の子は個人に対してだけどエステラは不特定多数を対象にしているし前述した「進化」を達成しているようにも思えるけど、でもそれってあくまで「お客様」なんですよね。ところがディーヴァ/ヴィヴィは「まだ見ぬお客様」を対象にしている。そのより大きな博愛精神みたいなものを松本博士は求めてるのかなと。

主題歌「Sing My Pleasure」の冒頭の「As you like, my pleasure」って雑にポンコツ接客AIっぽく訳せば「お気に召すまま、どういたしまして」なんですが「お好きになさってください、それが私にとっても幸いですから」ということであり「思いやり」だと思うんですがどうですかね。

なんで「アンドロイド」ではなく「AI」なのかっていうのも掛けてるのかな〜。まあそんな予想は邪推かもしれないし、ラストまで描かれるドラマを見守りたいと思います。は〜次回がもう待ち遠しい。でも9話何回みてもかっこいいし泣ける。それにしても今回はマツモトに痺れまくった。なんか裏がありそうやなコイツってずっと思っててごめんよ。ヒィーーハーー!

■ニコニコ一挙放送を見て追記

KOIを知ってAIはKAIを得る。突然なにいってだって感じですが、ニコニコのコメント見ながら見てて思ったのはやっぱり大御所ディー婆もとい大先輩の人格にエステラを感じてる人多いんですよね。そりゃ持論はほぼエステラの受け売りだし。ザベスの姉御肌感やグレイスの人助け精神みたいなのの影響もあるっぽいけど。

でもエステラの真似をしててディーヴァは何かが足りないと思っている。それはヴィヴィのことだけなのか。

各シスターズのエピソードを比較するとヴィヴィがコンフリクト起こしちゃったグレイスとオフィーリアの件は愛は愛でも恋愛にまつわる悲劇なんですね。

で、9話の段階ではディーヴァもヴィヴィもオフィーリアとアントニオの顛末はまだ知らないのでマツモトが一部始終を説明したりするのか気になるとこですが、ひょっとして博愛精神よりも恋を教え込もうとしているのか…あるいはマツモトにも変化が見られるから松本博士も「ニコイチ」で計画しているのかもしれない。ついでに垣谷に啓示を与えたのも松本博士なんじゃないかなー

あとまたツイッター見てたらアントニオがなんであんなことしたかが分からない人がいるのは仕方ないとしても、それは読解力の問題であって脚本のせいではないと思うのですが…。


サポート頂けたら…どうしよっかなぁ〜。答えはもちろん、イヤァオ!