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エルドリッチ蟲惑魔の紹介・解説

はじめに


初めまして、神煌(しんき)と申します。

紙の遊戯王を触っていた頃から実に7年振りの時を経てマスターデュエルで復帰しました、復帰勢です。
最後に使っていたデッキはHAT(ハンドアーティファクト蟲惑魔)でした。

普段は絵を描いたり、蟲惑魔を使ってランクマを潜っては返り討ちに遭う日々を過ごしています。へっぽこ決闘者です。

そんな僕が最近マスターデュエルでとてもハマっているエルドリッチ蟲惑魔についてご紹介します。
このエルドリッチ蟲惑魔は、Twitterのフォロワーさんが構築を考えていらっしゃるのに触発されて、僕も真剣に考えてみたいと思って試行錯誤した構築になります。

本デッキを作る上で参考にしようと色々デッキ検索をかけたりしたのですが、思った以上にヒット数が少なかった&僕自身のデッキ構築のイメージとは違ったものばかりであったため、稚拙ながらも今回構築の紹介と説明をしてみたいと思いました。
興味が湧いたら是非使ってみてください!

初めてデッキ解説というものをやってみようと思って見切り発車で始めてしまったので、あれも伝えたいこれも伝えたいと書きたいことを書いていたら超長くなってしまったので、お時間がある時にでも見て頂けたらと思います。
また、神煌は非常に計算が苦手な為、組み合わせの確率等を明確に記載することが出来ていません。
体感で全てを語っている事を念頭に入れてお読みください。(一応このデッキ自体は80~100回位は回しています。)


1.デッキ内容について

最終的な構築です。しかしまだまだ改良の余地はありますね。
VSふわんだりぃずを強く意識してます。

ちょっと中身のカードを羅列するだけでもとんでもない量になるので、画像だけポン置きで失礼します…。
後々の項で掘り下げて説明しますね。

次項から採用したカード達についての説明をしていきます。


2.蟲惑魔テーマについて

大雑把に語ると、罠カードを主体に戦うコントロール、又はビートダウンデッキに該当するテーマです。
僕は罠を張って相手を妨害したり、相手とのやり取りや駆け引きが好きなタイプなので個人的に好みに合ったテーマです。
展開力があるテーマは頭痛くなるんですよね…。

とても可愛らしい見た目のモンスター達で、主に昆虫族と植物族で構成されています。

また大きな特徴でもある共通効果として、メイン蟲惑魔モンスター達は『落とし穴・ホール通常罠カードの効果』を受けません。
リンクモンスターの蟲惑魔達は『リンク召喚した場合、基本全ての罠カードの効果』を受けません。(召喚無効を除く)
エクシーズモンスターの蟲惑魔達は『X素材を持っている限り、基本全ての罠カードの効果』を受けません。(召喚無効を除く)

普段の蟲惑魔達は非常に非力で、そのままではこの世に跋扈する様々なテーマのモンスター達には勝てません。
幸い扱いやすいレベル4で固まったテーマなので、ランク4のエクシーズモンスター達の力を借りて戦う機会もあるテーマになります。
また、豊富な通常罠を無理なく柔軟に入れ替え出来ることから、ある程度相手のデッキや環境に対しても戦える力はあります。
人によって採用している罠カードで性格や嗜好が垣間見えるので、人の構築を見るのも楽しいテーマです。

大きな欠点として、他テーマに比べ展開力が乏しく、サーチカードが限定的である為初手次第では全く動けずに為すがままになる事もあります。
しかしこれらの問題は壺系のカードを入れることである程度補えるようになったりもします。

初動の理想はトリオンやランカでサーチを行いながら、エンジンとなるセラにアクセスすることになります。
今回のデッキ構築では出来ないのですが、純蟲惑魔などは先攻でフレシアを立てることで安心感がグッと増します。

以下蟲惑魔カード達の説明になります。
あくまで今回はエルドリッチ蟲惑魔のデッキ解説ということなので、デッキに入れて主に活躍する蟲惑魔のみの説明となります。
あらかじめご了承くださいね。

①トリオンの蟲惑魔

言わずと知れた蟲惑魔のエース。
仕事が出来て可愛い、完璧。

通常召喚時にデッキから落とし穴・ホール通常罠カードを1枚引っ張って来れる、蟲惑魔の顔とも言える存在です。
特殊召喚時には相手のバックを1枚破壊出来る「サイクロン」のような効果も持っており、多彩な活躍が出来ます。
シンプルに初動として活躍出来る他、特殊召喚時の効果は相手のバックが存在しない場合でも発動する強制効果に分類されるので、セラの蟲惑魔の③の効果を必ず発動出来るという安心感を増してくれる素敵な1枚です。

昔使っていたHAT(ファイヤー&アイスハンド、アーティファクト、蟲惑魔)デッキでも愛用していたので個人的な愛着が1番強いカードです。

②ランカの蟲惑魔

蟲惑魔サーチ担当。
今回はジーナサーチを多用します。

通常召喚時にデッキから蟲惑魔モンスターをサーチすることが出来る優秀な子です。
E・HEROエアーマンみたいな子ですね、サーチが出来る子は偉いんだ。
ランカはフィールドにいる時、自身のバックのカード1枚を手札に戻すことが出来る効果を持っています。
割と柔軟に動くことの出来る効果で、相手のバック破壊に対してバックのカードを逃がす事にも使えますし、後述するティオの蟲惑魔の特殊召喚時の効果による墓地の落とし穴・ホールの再セットデメリットを無かったことに出来るなど、テクニカルに動ける1枚です。
トリオンと同じく初動で握っていると安心出来る優秀なカードである他、今回ご紹介するエルドリッチ蟲惑魔デッキにおいては後に説明するジーナを引っ張って来れる重要なカードなので、3枚必須ですね。

③ティオの蟲惑魔

この子1枚でランク4エクシーズが出来るの本当に偉すぎる。

通常召喚時に墓地の蟲惑魔1体を蘇生して展開の起点に出来る子です。
個人的にランク4エクシーズが大好きなので、普段使っている純蟲惑魔なんかではいつも活躍してくれます。
攻撃力1700なのもアタッカーとしてまずまずな打点で素敵ですよね。

特殊召喚時には墓地の落とし穴・ホール通常罠を再セット出来る為、相手への圧力にもなる他、今回のエルドリッチ蟲惑魔ではエルドリッチの蘇生効果のコストにも出来るので優秀な働きをしてくれる事が多いです。

ただ初手に来ると通常召喚時の効果は使えないことと、カード枠の問題で投入枚数を1枚に絞っています。
2枚まで増やしても良いのかなとも思っていますが、あんまり多くなって初手に来すぎてしまうと本末転倒な気がするので、今回のデッキ構築では採用枚数は少し控え目で考えてます。

④ジーナの蟲惑魔

本デッキの主役。
日の目を浴びまくって元気良く活躍してくれます。

この子はちょっと特殊な子で、蟲惑魔の中で唯一自身の効果で特殊召喚が出来ます。
特殊召喚時のコストが少し重く、自身のセットされた罠カードを墓地に送って『効果で特殊召喚』が出来ます。

通常召喚時、特殊召喚時共に効果が無く、セラから呼び出しても旨味が少ない等の理由で普段のデッキ構築の際に積極的にお呼びがかかるカードでは正直ありません。
ただ、先攻展開する際にトリオンやランカの効果発動に対してお相手が「PSYフレームギアγ」の効果を発動してきた場合、セラにリンク召喚するつもりだった蟲惑魔の代打になれる場合があります。(手札消費がしんどいですが)

しかし、このデッキでは後に紹介するカードとの組み合わせが非常にマッチしており、特殊召喚する際に使用するコストの罠カードがアド損では無くなる為、個人的に評価がガラリと変わりました。
前述した通り『自身の効果で特殊召喚が出来る』ので、セラの③の効果に反応して、先攻からデッキに眠っている落とし穴を積極的に探していける点も非常に良いです。

今回のデッキを組む上での主役です、ジーナのドヤ顔が目に浮かびます。

⑤セラの蟲惑魔

マスターデュエルで復帰してから見た衝撃は今でも忘れません。
正直この子が居たから本気で組もうと思ったまである。

間違いなく「この子がいないと蟲惑魔は始まらない」と言っても過言ではないくらい蟲惑魔の動力として日夜活躍してくれています。
『リンク召喚したこのカードは召喚無効以外の如何なる罠カードも寄せ付けません』
おかげさまでスキルドレイン下でも蟲惑魔をリクルートすることが出来、盤面を築き上げながらデッキから持ってきた落とし穴等で圧を掛けていけます。
(スキルドレイン発動よりも”先に”セラがいる必要がありますが…)

対戦中たまに無限泡影や相剣暗転、コンキスタドール等の罠カードぶつけられることがありますが、セラには一切の罠が効かないのでへっちゃらです。
強かすぎる。
また、自分・相手を問わず「通常罠」カードを発動すれば自身のリクルート効果を発動出来る為、相手の通常罠発動は逆にチャンスとして活かせる場合もあります。

問題はこの子の打点があまりに低すぎること。
攻撃力800でリンクモンスターの為守備表示にも出来ず、相手の下級モンスターの大体のモンスターに殴られるとあっさりと退場してしまいます。
自身のライフポイントが少ない場合はあまりセラの効果に固執せず、別のリンクモンスターに切り替えていく判断も必要になってきます。

そして罠カードによるモンスター効果無効には滅法強い反面「禁じられた一滴」「禁じられた聖杯」「墓穴の指名者」などの魔法カードによる効果無効には滅茶苦茶弱いです。
一滴を打たれた時は絶望しかありません、この打点から更に攻撃力半減は本当にしんどい…。


3.エルドリッチテーマについて

ピカピカ光る金色のナイスガイ、頼もしい罠ビートの希望の星です。
主にエルドリクシル魔法カードや罠カードで手札・デッキ・墓地から自由自在にエルドリッチを特殊召喚し、そのまま壁として守り、攻め、果てまでは妨害まで何でも器用にこなせるデッキです。

黄金郷永続罠カードによる守り、攻め、妨害も厚いテーマになっています。
また、墓地からそれぞれの魔法・罠カードを除外することで『黄金郷カードはエルドリクシルカード』《エルドリクシルカードは黄金郷カード》をそれぞれデッキから引っ張って来ることが出来るので、リソースを常に確保でき、息切れしにくい非常にタフなデッキとなっております。

純エルドリッチデッキはもっと多彩な永続罠等で相手をガチガチに縛り付けることが出来るのですが、今回は蟲惑魔と掛け合わせる性質上、比較的お互いにとって有効に使えるスキルドレインだけ採用しています。

以下エルドリッチカードの説明になります。
蟲惑魔と同じく今回のデッキ構築に投入しているものだけの説明となりますのでご了承くださいね。
また「紅き血染めのエルドリクシル」を省略して「紅のエルドリクシル」と表記してます。文字数ダイエット。

①黄金卿エルドリッチ

ポーズが可愛くて好き。

罠ビートの救世主と言っても良いでしょう、マジでこのカードの存在はありがたいです。(世間の風当たりは厳しいけど)

高ステータスに加え各種エルドリクシル魔法・罠で非常に簡単に特殊召喚出来るうえ、多少コストは要求されるものの自身の②の効果でも特殊召喚可能という、正にアンデット族らしい効果を備えています。
①の効果で『破壊を介入しない<墓地へ送る>という除去』を持ち、②の効果で手札から攻撃力1000アップのバフを掛けつつ破壊耐性まで獲得して颯爽登場する姿は惚れ惚れします。
マスターデュエルの演出が本当に綺麗で好き。

レベルも10なので2体揃えばランク10エクシーズモンスターにも早変わりします。
今回の構築ではエルドリッチ自体を2枚しか採用してないのでランク10エクシーズモンスターは採用してないのですが「超弩級砲塔列車グスタフマックス」等シンプルなバーン効果を持つものや、強力なステータスを持つカードも多いランク帯なので、これからのデッキ調整如何では採用も視野に入れています。

明確な弱点は除外で「墓穴の指名者」「黄金郷のワッケーロ」「天龍雪獄」等、各種除外カードは警戒するべきです。
流石に「異次元からの埋葬」を採用する枠は無いのですが、どうしても除外に耐えきれなくなったら採用もアリかもしれませんね。
なるべく相手の除外カードによる除去にチェーンをする形で「紅のエルドリクシル」を発動出来るように心掛けてプレイングしたいですね。

また蟲惑魔デッキと対面する場合には「底なしの落とし穴」にも警戒が必要です。
「電網の落とし穴」等と違ってほぼ確実に採用されている事と、このデッキでは融合を行うことが無いため裏側のエルドリッチを有効活用出来ない為です。
リンク召喚も出来ずフィールドが少し手狭になるので「底なしの落とし穴」を打たれた場合は「黄金郷のコンキスタドール」で無理矢理エルドリッチを破壊するのも場合によってはアリかもしれません。
②の効果で蘇生も出来ますし…。

もし手札に2枚目のエルドリッチがいる場合や天獄の王がいれば、アドバンス召喚をして墓地に送る手段もあります。
何にせよ蟲惑魔対面は少しやり辛さもありますね。

②黄金郷のコンキスタドール

効果範囲が有能すぎる除去。
そりゃ制限にもなりますよね。

頼りになる除去カードで、自分フィールドにエルドリッチがいると『表側表示のカード』を1枚破壊出来ます。
モンスターや永続魔法・罠、フィールド魔法までもが効果圏内なので幅広く対応出来るのは嬉しいです。
しかしマスターデュエルでは制限カードなので使い所はしっかりと見定めなければいけない点や、後述する「隣の芝刈り」や「名推理」「強欲で貪欲な壺」等によって飛ぶ場合もあるので、このカード1枚の除去に固執しないことも重要になってきます。

今回は採用していないのですが、レベル5なのでワッケーロと合わせてランク5エクシーズモンスターにもなれることも覚えておきたいです。

また「黄金郷カード」の共通効果として『エンドフェイズに墓地のエルドリクシルカードを自分フィールドにセット出来る』という効果によって、ほぼ毎ターンエルドリクシルをセット出来る機会があるのも心強いです。

後これは「黄金郷カード」全般の注意点なのですが、セットされている黄金郷カードを発動してモンスターカードとしてモンスターゾーンに置いても黄金郷カード達は全て『このカードは罠カードとしても扱う』ので、魔法・罠の除去効果が適用されることは覚えておいてください。
「ツインツイスター」「ハーピィの羽根帚」「ライトニング・ストーム」等も効果をバリバリに受けるので、相手の後攻1ターン目のこれら除去カードにチェーンをしても、破壊回避とはならず、普通に破壊されます。
その上「黄金郷カード」は全て効果を『いずれか』しか使えないので『特殊召喚をしてしまったらデッキからエルドリクシルをサーチすることは出来ません』ので、気を付けてプレイングしたいですね。

③黄金郷のワッケーロ

除外が刺さるデッキ相手だと頼りに出来るシーンが多いです。
ディバインガイ「君とは仲良く出来ないよ」

エルドリッチがフィールドにいる場合『自分か相手の墓地のカードを1枚除外』出来ます。
相手が「鉄獣戦線」等の墓地を利用するデッキである場合は効果がとても光ります。
ステータスも攻撃力1800守備力1500とまずまずなので、準アタッカー兼壁として使用することもあります。
コンキスタドールが制限カードなのでこちらはフル投入です。
シンプルに特殊召喚の出来る打点1800なので、最後の一押しに意外と活躍してくれることもしばしば。

④黄金郷のガーディアン

攻撃力操作は蟲惑魔を守るのに非常に役立ちます。
正にガーディアン。

エルドリッチがフィールドにいる場合『フィールドの表側表示モンスターの攻撃力を0にする』効果を持ちます。
これが結構保険として活きる機会があり「ヴァレルロード・S(サベージ)・ドラゴン」等の攻撃力が4000近い相手モンスターを戦闘破壊する場合に活躍してくれます。
罠やモンスター効果による除去一辺倒ではなく、戦闘でも相手を殴り倒せる機会を与えてくれるので、調整次第ではもう1枚増やしてみてもいいかなと思っていたりします。

ポッと出せるのに守備力2500もあるのヤバすぎません?

⑤紅き血染めのエルドリクシル

頼もしい通常罠です、いつでもエルドリッチ。
この効果発動後は色々制約が多いので、後に後に使うように心掛けましょう。

いつでもエルドリッチを呼び出せるフリーチェーンの便利な罠カードです。
相手の動きに合わせて使うのがアド損にならずに済むのかな、と思っています。
例えばこのカードを使ってからお相手が「墓穴の指名者」を使えばエルドリッチが特殊召喚出来ない上、除外されてしまいますが逆にこちら側の何かの動きに対してお相手が『先に』「墓穴の指名者」を使ってエルドリッチを指名してきた場合、チェーンしてこのカードで蘇生させれば除外もされず、壁にも出来ます。
他のカード等の組み合わせで如何にして後出しでこのカードを発動出来るか、というところが肝心になってきます。

また状況によっては「灰流うらら」を特殊召喚する場合もあります。
自分のフィールドにエルドリッチが既におり、相手がエルドリッチの処理を出来ずターンを終了する場合のエンドフェイズ等にこのカードでうららを呼び、次のターンにバージェストマや黄金郷カード、エルドリッチで「混沌の戦士カオスソルジャー」や「召命の神弓ーアポロウーサ」等をリンク召喚すれば一気に攻勢に持っていけます。

エルドリッチカードの中で唯一の通常罠なのですが『このカード発動後自分はアンデット族モンスターしか特殊召喚出来ない』ので、セラの効果で蟲惑魔を呼ぶことは出来ません。
これさえなければ最強だったんだけどな…

出来ちゃダメですよね、当たり前です(笑)

⑥呪われしエルドランド

デメリット忘れがち。

800ライフポイントを払って「エルドリッチ」か「黄金郷カード」をサーチ出来る永続魔法カードです。
エルドリクシルカードはサーチ出来ません。

更に『フィールドから墓地』に送られると、デッキから「エルドリッチ」か「黄金郷カード」を『デッキから墓地に』送ることが出来ます。
シンプルに各種カードをサーチして相手の出方やデッキタイプによって妨害を構えても良いですし、後攻ならエルドリッチをサーチしてエルドリッチの①の効果で除去を試みることも出来るので、初手にあると安心出来るカードの1枚です。

800ライフを払うのは最初は気になりませんが、神の宣告等を使用した後の4000を切った辺りから使用は控えめにした方が良いかもしれません。
油断してると「超弩級砲塔列車グスタフマックス」等のバーン効果で突如として負ける場合があります。

デメリットとして『アンデット族モンスターでしか攻撃出来なくなる』ので、うっかりこのカードを表側にしたまま蟲惑魔等のモンスターを横並びにしてバトルフェイズに入ることが無いように留意しましょう。
「エルドリッチ」の墓地蘇生効果で真っ先にどけてしまいたいですね。

今回の構築ではエルドリクシル魔法カードは入れていませんが、エルドリッチをより前に出していくなら採用も検討出来るかなと思います。
勅命と被ると涙が出ちゃいますけどね。
勅命と勅令を本当によく間違えます、誤字あったら察してください…!

神煌はマスターデュエルをやるにあたって、環境デッキを握るならこのデッキしかないと思って密かに握っていたデッキでもあります。
文句なしに強い。
ただ最近はしばらくデッキ枠の奥底で眠ってました。
おはようエルドリッチ。

次項から本題に入っていきます。


4.本題

実はこの「エルドリッチ+蟲惑魔」という構築は今回が初めてではなく、以前にもチャレンジしたことがありました。
前回はまだまだ知識や考えが浅く、シナジーのほとんどないこの組み合わせをお互いどう活かすか…ということに納得の出来る答えを見出せず、断念してしまいました。
一見するとエルドリッチには通常罠カードがあり、蟲惑魔はEXモンスターが罠カードの効果を受けない、といったようにお互いに効果が発動出来たり、スキルドレイン下でも動けそうだなと思ったりもしたのですが、実際に動かすとそう単純ではないことに気が付かされました。

しかし構築を考えていくにつれ、それを覆してくれる程お互いのテーマを結び合わせてくれる〈とある蟲惑魔〉とそれに相性の良いカードの組み合わせを発見しました。

ずばり、この二つのテーマを結ぶキーカードは「ジーナの蟲惑魔」と「黄金郷カード」です。

ジーナの①効果でセットした黄金郷カードを墓地に送れば、そのターンの終わりにデッキから紅のエルドリクシルを呼び込める為、次のターンにエルドリッチが呼べる態勢を整えることが出来ます。
呼び出したエルドリッチは単純に壁としても機能しますし、別の黄金郷カードが手札にあった場合にもすぐさま妨害札として機能してくれるという上手い噛み合いをしてくれます。

別のパターンでは、紅のエルドリクシルを墓地に送った場合、黄金郷カードを呼び込んで壁、妨害を増やすことも出来ます。
あまり紅のエルドリクシルの墓地に送って特殊召喚することは無いのですが、手札に紅のエルドリクシルがダブってしまっている時や妨害用の罠カードが少ないなと感じた時には選択する択として考えられますね。

突き詰めれば突き詰めるほど本当に上手く噛み合うカード達で、やればやるほど面白味も出て楽しい組み合わせです。
僕にはスクラムを組んでるジーナとワッケーロが見える…見えるぞ…。(強めの幻覚)

「そんな簡単に言うけど、言うほど上手くいくの?」と思われるかもしれませんが、「ジーナの蟲惑魔」は「ランカの蟲惑魔の通常召喚時の効果」で手札に加える機会がありますし、「黄金郷カード」は「呪われしエルドランド」の効果でサーチ、そのままセットすることが出来るので、思った以上にこの組み合わせを目にする機会は多いです。
壺系のカードも採用しているので、揃う機会も多いです。

一例として、初手にランカがいれば

ランカを通常召喚、通常召喚時効果でジーナをデッキからサーチ

ランカをセラにリンク召喚してから
ジーナの①の効果でセットした黄金郷カードを墓地に送り
ジーナを手札から特殊召喚

ジーナの効果が発動したので
セラの①の効果起動
デッキから落とし穴を持って来た後、
エンドフェイズに紅のエルドリクシルをセットする。

といった一連の流れを一応2枚初動で出来ます。
こういった2枚初動を割と幅広く行える為、よっぽど手札が事故らない限りやりたいことは出来る印象でした。

後述する「隣の芝刈り」や「名推理」等の初動札を上手く前後させながら行動出来るので、初動にある程度幅があるのも面白いです。


5.デッキが肥大化する上で、あえてデッキの減量ではなく増量を行った意図

以前に作ったデッキは40~43枚くらいのデッキ枚数で考えていたため、どうしても採用出来るカードには限りがあると共に限界も感じていました。
誘発を入れる枠すらなく、採用できる黄金郷カードやエルドリクシルカードも1~2枚、とてもじゃないが安定しません。
墓地へ送る手段もいくら相性が良いとはいえ、ジーナ頼りでは心許ない…。

あれやこれやと考えている内に、1つの答えに辿り着きました、そう!

採用したいカードが沢山あるのなら逆にMAX60枚まで増やしてしまえばいいじゃないか!

普通に考えればデッキ枚数が多くなればなるほど呼び込みたいカードが来ず、結果事故率が増すばかりで上手く回らなくなってしまうデメリットもある中、そこに応えるかのように救いの手となるカード達の存在にも気付かされました。

そう、あのカード達を採用すればきっと上手くいくはず…!


6.デッキを増量させたことで採用出来たカードと、そこから更に見出したカード達の存在

♦隣の芝刈り

初めて相手に使われた時はビックリしました。
凄まじい勢いでカードが墓地に落ちていく姿は結構癖になりますよね。

これはまず真っ先に思いつきました。
以前フュージョンフェスティバルでシャドールを使っていた経験が活きました。

このカード1枚で墓地を容易に肥やし、エルドリクシル、黄金郷、ジーナの③の効果、後述するバージェストマカードやゴキポール等…沢山のリソースを確保出来る、素晴らしい1枚だと思います。
落ちるカードによってはとんでもない事故にもなりますが(デッキからエルドリクシルカードが3枚全部落ちる等)やはり採用するしないでは大きくデッキパワー、ひいては動き方の幅や択に大きな違いが生まれる為、採用は確定だと思ってます。

問題はこのカードを手札に来る時来ない時で動き方がガラッと変わってしまうことです。
なんとか初手に引き込みたいので、金満で謙虚な壺で探すのも視野に入れたいですね。

♦名推理

さぁレベルを宣言してもらおうか!
えっ?レベル4?……チッ。

これは古の記憶で思い当たったカードです。
正直使ったことは無かったのですが、墓地に魔法・罠を容易に送ることが出来る点や相手の宣言するレベルによりますが、デッキ内の蟲惑魔、エルドリッチ、うららやゴキポールなどが特殊召喚出来、リンク素材に出来る場合もあるので打ち得なカードだと思っています。
(うららを打たせて本命の芝刈り、ランカやトリオンの効果、エルドランドによるサーチが通りやすくなる点も大きな採用理由です。)

運次第ですが『レベル4以外を』宣言されれば蟲惑魔が特殊召喚される機会も生まれる為、セラをリンク召喚しても蟲惑魔を通常召喚出来る、なんてことが出来るのは魅力的ですよね。

個人的にはこのカードから既に駆け引き、やり取りが生まれるので使ってみてより好きになったカードでもあります。
お相手の対戦経験が豊富であればあるほど、悩んでくれるのが画面越しでも分かる上に、蟲惑魔が墓地に送られたり特殊召喚された時に啞然とする気配も感じられて楽しいです(笑)

レベル4は宣言しないでくださいお願いします後生ですから。

♦バージェストマ
今までディノミスクスを少し使ったことがあるくらいで、バージェストマという全体的なテーマにこそ触ることは無かったのですが、今回墓地から発動出来る罠カードを探している過程で辿り着きました。
思いのほか効果にバリエーションがあり、戦い方に更に幅を持たせられるという期待から採用しました。
結果は予想を遥かに超え、良いシナジーとして機能してくれることが多かったです。
墓地から罠に反応して特殊召喚する蘇生効果にターン1が付いて無いのマジで偉すぎます、良い子。

以下、採用しているバージェストマカードのざっくりとした説明です。

・ディノミスクス

最初見た時光るうどんが沢山生えてるカードだと思って覚えてました。
名前が覚え辛い。

手札を1枚捨ててお互いのフィールドの内『表側表示のカードを1枚除外出来る』除去カードです。
優秀な除去カードの1枚で、表側表示ならモンスターだけでなく、魔法・罠も1枚対象に取って発動することが出来ます。
地味に魔法・罠も除去効果圏内なのは嬉しいですよね。

相手のライスト・羽根箒などにチェーンしてセラに打つことで、無理矢理ちょっとだけケアすることも出来ます。
(コストの関係もあるのであんまりそんな場面無いんですけど、過去に1度だけそんな場面がありました。)
手札を1枚捨てるのは蟲惑魔デッキにとっては重たいコストなのですが、エルドリッチデッキにはむしろ墓地に送る手段が増えるため少し相性が良く、『エルドリッチとエルドリッチと共に捨てる魔法・罠』が無い場合の手札で腐ってしまっているエルドリッチを墓地へ送る手段としても活躍する場合があります。
エルドリッチがゲシュタルト崩壊しそう。

また、錬装融合(メタルフォーゼ・フュージョン)やゴキポール等手札にあまり来てほしくないカードや黄金郷カードを墓地に送ることも出来るので、案外コストに困ることは少ないです。
後はダブってしまったスキルドレインなんかもコストにしたりしますね。

・カナディア

シンプルイズベスト、こういうカードは使いやすくて良いです。

相手フィールド上の表側表示モンスター1体を対象にして、裏側守備表示にする通常罠です。
言ってみれば通常罠版「月の書」ですね。

このカードは使ってみて割と小回りの利く性能に1番ビックリしたカードかもしれません。
流石に先攻でセットした次のターンすぐのバック破壊には弱いのですが、相手がモンスターを出しながら展開するデッキにはリンクやエクシーズを封じることも出来るため、非常に頼りになります。
(融合とふわんだりぃずの追加召喚だけは防げませんが…)
扱いやすいので伏せているカードの中から比較的最初の方に使う事が多く、後々使う罠カードに反応させて蘇生を狙いやすい為、次の自分のターンの動きをより活発にさせてくれる1枚です。

・オレノイデス

オレノイエデスだと勘違いしてました。
サイクロン系を採用し辛い蟲惑魔デッキにはピッタリの1枚。

お互いのフィールド上の魔法・罠カードを1枚対象にして破壊するカードです。
通常罠版の「サイクロン」ですね。

相手側の厄介な魔法・罠(特にセンサー万別やふわんだりぃず魔法など)をシンプルに破壊出来るカードです。
地味に自分のバックのカードも破壊できるので、エルドランドを破壊してこちら側の攻撃を縛る効果を外したりも出来るので活躍の場は多いです。
カイザーコロシアム採用の閃刀姫と遭遇した時に強く欲しました、トリオンだけだとこういう場面で相手のバックに手が届かなかったりするので、助かることが多いです。

またこのカード自身が通常罠なので、セラがフィールドにいる場合このカードとセラの効果で出すトリオンで2枚ものバックを除去出来るのは非常に心強いです。
後攻を取ったお相手のエルドリッチに対して割るカードにもよりますが、〈エンドサイク〉の如く一方的に破壊を行えるので少し状況が有利に運べる試合もありました。

動かしてて気が付いたのですが『レベル2だからランク2を出せること』以上に『リンク素材』として非常に優秀だということが分かったので、EXデッキの方にもあれを採用しようこれを採用しようと手を掛けるのが楽しくなりました。

特に霊使いカードのリンク素材として非常にお手軽に揃いやすく、またエルドリッチや黄金郷のガーディアンなどと組み合わせると、硬い耐性を持ったリンク3のカオス・ソルジャーに大変身といったことも出来る為、大活躍してくれる本当に最高のカード群です。

♦ゴキポール

Gを可愛いと思ってしまったのはこのカードが初です。

あらゆる手段で『墓地に送る事』さえ出来れば、トリオンかランカをサーチ出来るという優れた子です。

芝刈りや名推理で墓地に送る他、コストやリンク召喚の素材になっても効果を発動するので嬉しいおまけ付、みたいなカードですね。

手札に来てしまった場合はサラマングレイト・アルミラージに変換することが多いのですが『蟲惑魔をサーチするのはゴキポールを通常召喚した後』なので蟲惑魔の通常召喚出来ない為、割と苦しかったりします。
『名推理で相手のレベル選択を上手く躱し、効果で蟲惑魔モンスターが特殊召喚出来ている場合』はゴキポール通常召喚からのアルミラージリンク召喚でセラを破壊から守れる為、サンダーボルトやライストを打たれても安心ですね。(バックは守れないけど)

♦錬装融合(メタルフォーゼ・フュージョン)

割と逆転の起点になります。ドローはメンタルケア。

1ドローがしたい!!!


これだけです(笑)
冗談はさておき、芝刈り・名推理・エルドリッチ①②効果・ディノミスクスコスト…等で結構墓地へ送る手段はあるので、採用自体は無理なく出来ました。
1ドローで希望が出た試合も何度かあったので、全然採用はしていけるカードだと思います。
この1ドローで強欲で貪欲な壺を引き、更に罠カードを引き込む…という流れはシンプルに逆転のチャンスにもなったので割と侮れませんでした。
とは言っても流石にピン差しですが(笑)

6ー1.これらのカード達を採用するにあたって採用したEX達

以下のカード達はスキドレ中は効果を発揮しにくいのですが、非常に立ち回りの幅を広げてくれるカード達になります。
唯一カオスソルジャーに限っては3000打点のバニラとしても活躍してくれました。

マジで霊使いカードが無理なく入れれるの嬉しい…!心が豊かになります。

♦霊使い(地・水・光)

・崔嵬の地霊使いアウス

アウス系のカードで一番好きなイラストです。真剣な顔が良く似合う。

蟲惑魔やゴキポール+別のカードで簡単に出すことが出来ます。
地味に相手の増Gを奪って更にリンク召喚が出来る機会が生まれる為、思っていた以上に頑張ってくれます。
破壊された場合にデッキから蟲惑魔達をサーチ出来るのもありがたいですね。

・清冽の水霊使いエリア

とてもイラストが美人でときめいてしまいますね。

バージェストマカード+別のカードで簡単に出すことが出来ます。
正直効果を使うことがほぼ無いのですが、相剣の莫邪を蘇生させてリンク召喚の素材に出来たりもするので侮れません。

バージェストマがかなりの頻度でフィールドに出るため、出しやすさで言えば採用している霊使いで1番かもしれません。
スキドレ中でも攻撃力1200のバージェストマを攻撃力1850に変換出来るだけでも、お相手の苦し紛れに出したうららを殴れるので、割と痒い所に手が届きます。

・照耀の光霊使いライナ

ふつくしい…。正に「美」そのモノ…。

ライナ!ライナじゃないか!こんなに美しくなって………!見違えたよ!!

取り乱しました。
霊使いでぶっちぎりに好きなカードが好きなデッキで無理なく採用出来るなんて、これを運命と言わずして何というのだろう。

黄金郷カード+別のカードで簡単に出すことが出来ます。
採用している霊使いカードの中で性能が1番ガチな子です。
黄金郷カードの発動にチェーンして墓地のバージェストマカードを蘇生させればあら不思議、もうライナが出てきます。
昔から光属性カードは有用なカードが多く、ほぼ全てのデッキに入っているといっても過言ではありません。(過言です)
相手のエフェクトヴェーラー等を蘇生してリンク素材にしても良いですし、アーティファクトやエルドリッチを蘇生させて攻撃に参加させることも出来ます。
破壊された場合の効果に対応するモンスターがデッキには存在しないので、ちょっと出し損な気もしますが、出したターンに勝負を決めれば問題ありません。
破壊されずにターンを跨いだ場合、また蘇生効果が使えるのでじわじわとアド差を詰めることも出来ます。

♦ガチガチガンテツ

見ろよやつの筋肉!まるでハガネみてぇだ!(コブラあまり知らない)

出す機会は少なめなのですが、地味にパンプアップ出来るカード枠として採用しています。
バージェストマ×2で出すのですが、金満で謙虚な壺で飛ばしてしまうことも多々あります…。
しかし出せばしっかり活躍してくれて、エルドリッチの②の効果で特殊召喚後攻撃力が3900、守備力が4200という恐ろしい数字に…。

破壊耐性が付いている点も嬉しいですよね。

♦混沌の戦士カオス・ソルジャー

本デッキ唯一のイケメン枠。いやほんとに顔が良い。

カード名が異なるモンスター3体で出せます。
蟲惑魔+黄金郷カード+バージェストマ+エルドリッチ+霊使い+霊使いで奪ったモンスター…等、組み合わせは沢山あります。

特にエルドリッチや黄金郷のガーディアンを使ってリンク召喚すると、破壊耐性・対象耐性持ちの硬い攻撃力3000モンスターとして出てきます。

効果を発動するには戦闘で相手モンスターを破壊する必要がありますが、戦闘破壊すると①攻撃力1500アップ②次の自分バトルフェイズに2回攻撃③カード1枚を対象にしてゲームから除外出来る。
という効果を持っています。
③の除外効果は本当に優秀で、相手のモンスターでもバックでも除外が出来るので後に続くモンスター達の攻撃が通しやすくなります。

使ってみて助けられる機会の多いカードの1枚でした。
危機的状況をひっくり返せることもある上に、恐らく蟲惑魔を見てから想像しないカードだとも思うので(リンクはセラとクラリアの認識が強くて)、相手の調子を崩すことも出来るカードだと思います。


7.戦い方

正直初手によって色々な動き方があるのですが、ざっくりとした例を挙げると以下になります。
文章だと分かり辛くてすみません。

①芝刈りや名推理等で墓地を肥し、墓地から発動出来る効果をフルに使って盤面を整え、ターンを渡す。
一番理想の型です。墓地に落ちるカードにもよりますが、大体の場合バックが超分厚くなり、色んな動きで翻弄出来ます。(神の宣告や天獄の王が無いと一抹の不安が残りますが…)
この型が出来上がれば相手ターンに罠を発動する度に、バージェストマカードが反応して壁にもなれば返しのターンでリンクやエクシーズも狙えたりと本当に幅の広がり方が楽しいです。
墓地に落ちた黄金郷カードやエルドリクシルカードの効果で、スペースの空いた魔法・罠ゾーンを埋められて次に行けるのも非常に嬉しいです。

②芝刈り等が無く、蟲惑魔モンスターがいる場合、通常の蟲惑魔軸のような動きでターンを渡す。
永続罠が多いのであまり理想的ではないです、バージェストマカードや落とし穴、その他通常罠があれば普通くらいの動きは出来ますが、やはり心もとなかったりします。
最悪紅のエルドリクシルがあれば割と凌げたりするので、蟲惑魔だと油断している相手にエルドを呼び出して壁を作ってターンを渡してもらう、次のターンからリンクを絡めつつ攻撃力3500のエルドで殴る…みたいなパターンにも割と行けるので、割と何とかなります。
お相手がうららを最初のセラを立てる時に出したトリオンやランカで使ってしまわれることが多いので、エルドリクシル自体は結構通りやすいイメージですね。

③芝刈り等の墓地肥やしが無く、蟲惑魔カードも無い状態
大体黄金郷カードと神の宣告や落とし穴カード、無限泡影やうらら等が固まっている初手の状態です。
一番しんどい初手です。
正直かなりキツイですが、うららや無限泡影で相手の動きが止まる場合がある事と、神の宣告で止まったりする場合もあるので、最後までなるべく諦めずに粘りましょう。
ターンの終わり頃、メイン2やエンドフェイズに黄金郷カード等を発動させて、次に引いたモンスター等とリンク召喚してエンドフェイズに紅のエルドリクシルを持ってくることが出来れば、徐々にペースが握れる場合もあります。

ゴキポールは芝刈りや名推理、ディノミスクスで墓地に送るのが望ましいですが、手札に来てしまった場合は通常召喚し、サラマングレイト・アルミラージに変換することでも効果を使えるので、覚えておくと良いかもしれません。

以下に動き方の例を載せます。

これが全てではないのですが、目安としてこんな感じになります。
対戦相手はソロのNPCなのでほぼ無妨害ですが、一例としてご覧ください。
画像が連投されますので目が滑るかもしれません!スミマセン…。
通し番号があるものは連続した流れで、キャプションに少し説明も加えています。
最初に上振れから。

①理想の初手です、ほぼ文句無しの手札ですね。
欲を言えば神の宣告か天獄の王があるともっと安心出来ますね。
②芝刈りを打って通った場合、
相手にターンを渡した後の展開で盤面がこんな感じになって返ってくることも…。
流石にいつもこんなになるわけでは無いですが、上振れの例ですね。
③召喚先の択が選り取り見取り、思わず笑みが零れます。
④エルドリッチはリンク召喚に使用しても
墓地から簡単に蘇ってくるので、大胆にリンク素材にしましょう。
何なら攻撃力が1000アップして帰ってきます。
おかしいね。
⑤最終盤面です。
今から気合入れて殴るので
覚悟してね☆
あっ蟲惑魔さん達は危ないので先に帰ってもらいました。

続いて初手があまり芳しくない例です。
正直相手の動きがフルで出来ないことを祈る他ありません、ドローに全てが掛かっている。

涙が出ます。
神の宣告や無限泡影、うららがあるので何とかなりそうですが
次に引くカード次第ではこのままゲームセットです。
世知辛い。

以上を踏まえて、次項ではこのデッキを扱う注意点をいくつかご紹介します。
正直書き切れないので大雑把になりますが、へーそうなんだくらいの気持ちでご覧ください。


8.このデッキの注意点

①紅のエルドリクシルを使った後は『アンデット族しか特殊召喚出来なくなる』ので、セラのリクルート効果が使えなくなります。

ですのでもし紅のエルドリクシルを使う場合は、極力セラの効果を他の通常罠で発動しつつ、最後の方に使うように意識してください。

墓地にいるバージェストマカードの蘇生も同じで、このカードの使用後は蘇生出来なくなります。
唯一このカードにチェーンをすれば蘇生が叶いますが、場合によっては蘇生させず温存しておくのが良い場面もありますので、局面を見ながらプレイしてください。

②エルドランドのデメリット『アンデット族以外攻撃出来ない』

これは今でもデメリットを本当によく忘れます。
優秀なサーチカードなのですが、このカードが表側である以上『アンデット族以外攻撃出来なくなる』ので、このターンでトドメーっ…が差せない!?みたいなプレミをしないように、役割が終わったらエルドリッチの蘇生のコストにしてしまいましょう。
最悪ディノミスクスで飛ばしても良いかもしれません、そんな状況になったことないので本当に最悪の場合ですが…。

調子こいてオーバーキル盤面作ってトドメが差せなかった、俺の様にはなるな…。

③バージェストマカードの蘇生

気が急いてしまって、罠を発動したらすぐにバージェストマの蘇生を試みてしまうことがあります。
壁として機能させる場合やライフを減らしたくない状況、もしくはまだまだ墓地にバージェストマカードがあるのであればそれでも良いのですが、
数が限られているもしくはライフに余裕がある場合は、相手のメイン2やエンドフェイズに罠を使い、それにチェーンして蘇生させる事で次のターンの巻き返しに勢いがつきます。
時と場合によるとしか言えませんが、焦って蘇生させずここぞという時に蘇生させるように試みると、返しの捲りが上手くいきやすいかもしれません。

霊使いやカオスソルジャー、アポロウーサのリンク召喚にはほぼ必ずバージェストマが必要だと言ってもいいくらいなので、蘇生のタイミングは慎重に。


9.このデッキの弱点

とても沢山あるので正直書き切れないのですが、個人的にこれがキツイな~と思うものをピックアップして書いていきます。
控えめながらも対策を一応書いてはいますが、大体手札によるとしか言いようがないので軽い気持ちで読んでみて下さい。
参考には多分なりません。

正直あれもこれも全部キツい!

・ライトニングストーム、羽根箒

許さん。

もはや運命…1番の弱点かもしれません。
一応神の宣告や天獄で守るカードがあるといっても、1枚でほぼ確実に複数枚割られることになるので非常に警戒するべきカードです。
来ないでくれと強く願えば願う程、相手がヒラリと使ってくるのは最早お約束。
60枚の中に1枚しかない勅命が初手に来ることを強く祈りましょう、大体来ません。

またこのカードとこのデッキの特に相性の悪い所が、フリチェの罠があっても紅のエルドリクシルがあると、両方使ってしまった場合紅のエルドリクシルのデメリットでセラの効果でのSSが出来なくなってしまうことにあります。
同時破壊でなければ通常罠発動→蟲惑魔特殊召喚→紅のエルドリクシル発動→頼れる漢エルドリッチ颯爽登場!という順番で美しく着地が出来るものを…おのれ羽根箒…。

余談なんですが、デュエリストカップで毎回のように死ぬほど羽根箒撃たれたんですけど、皆チート使ってないですか??※使ってません

・ディメンションアトラクターやマクロコスモス

げぇっ!マクロコスモス!?

遭遇率が低いのでなんとも言えないのですが、この2つの存在がある以上芝刈りや名推理スタートは控えた方が良いかもしれません。(あれ?君さっきと言ってる事ちがry)
もちろん先攻の相手の動きから、問題や弊害が無さそうなら墓地送りからスタートしても良いかもしれません。
マクロコスモスはトリオンやオレノイデス等のバック破壊で対処していけると思います。

・センサー万別

これURなの初めて知った…。

これを積んでるエルドリッチデッキと戦った時に非常に難儀したカードです。
正直パッと見効果が滅茶苦茶分かり辛いんですよね、〈同じ種族のモンスターが2体以上いる場合〉に『どちらを残すのか』を選択させられるので間違えないように心掛けましょう。

このデッキはエルドリッチ対面だとお互いのエースのステータスが拮抗している為泥仕合になる上に、ホープにライトニングが重ねられずジリ貧になる事がありました。
こういった厄介な永続罠を破壊するためにも、バック破壊系のカードを複数枚採用するのもアリかもしれません。
トリオンのバック破壊も強力なのですが、こちらもスキドレを張る場面がある以上砂塵の大嵐なども採用を検討しても良いかもしれませんね。

・D-HERO デストロイフェニックスガイ

名は体を表すランキング2年連続No1。

正に闇そのもの、破壊の化身ともいうべき天敵です。
毎ターンじわじわとこちらのバックや蟲惑魔を破壊してくる為、早急にどっかに逝って頂く必要があります。
どっか逝け。

対策としてはお相手のプレイングやフィールドのカード状況にもよりますが、墓穴ホールを見せて相手の意識を墓穴ホールに集中させた後に、効果発動にチェーンする形でスキドレや無限泡影、ブレイクスルースキルで抑え込むのが良いのかなと思います。
そうそう上手くはいきませんが、墓穴ホールを見せるとほぼ確実に叩き割りに来るので、そこを上手く突いていきたいですね。

デスフェニの効果発動にカウンターでディノミスクスを打ったり、後攻を取った時のエルドリッチの①の効果で墓地に送る事も有効だとは思うんですが、大体デスフェニが出てる時って隣にバロネスやグリフォンライダーが居たりするので、ブラフを上手く混ぜながら無効効果を先に吐かせて本命の効果を通せるプレイングを意識したいですね。
強欲で貪欲な壺や芝刈り、ランカやトリオン等の蟲惑魔達の効果発動にバロネス等の効果を使われる場合もあるので、上手くいく時は案外上手くいきます。

・壊獣など

いつも純蟲惑魔でお世話になってます。
食べないでください。

滅茶苦茶刺さる場合とあんまり影響が無い場合とがあります。
滅茶苦茶刺さる時は『フィールドにセラのみが立っていて、バックに通常罠がある且つ紅のエルドリクシルが無い場合』ですね。
蟲惑魔軸で動く気満々なのにそれを相手の最初動で潰された時は本当に涙が出ます。

しかし逆に『フィールドにセラのみが立っていて、バックに通常罠と紅のエルドリクシルがある場合』または『芝刈りでバージェストマカードがそこそこ落ちている場合』はそこまで影響がありません。
セラの効果を軸にせずともエルドリッチが壁になってくれて突破されにくかったり、自分の罠カードに反応してバージェストマが壁になったりするなどして凌げる場合もあります。

ただ偶にお相手の出した壊獣やラヴァゴをお相手自身が上手く処理できず、よく分からないまま殴り倒せた試合もあったので、あまり深く考えすぎなくても大丈夫かもしれません。
どっちだよ。

・閃刀姫

ギャァアアアァァアァ!!

もう超超超苦手です。
レイの顔を見ただけで悲鳴が出るくらいには対面したくないデッキですね。こちらのEX蟲惑魔の罠カード耐性を鼻で笑うように魔法カードで蹂躙してくる様は正に邪悪そのモノ…。(闇属性だし…)

という冗談はさておき、実際試合中は超辛い状況が続くことが多く、中でも代表的なカードとして
『閃刀術式-アフターバーナー』の効果破壊、バック破壊
『閃刀機-ウィドウアンカー』の効果無効、コントロール奪取
『閃刀機-シャークキャノン』の墓地のモンスターを除外、何ならこちらのモンスターを蘇生までしてくる始末…。

僕はやりたい放題されるのを脳死で眺める事しか出来ないよ…。

一応「王宮の勅命」で一転攻勢を掛けたり、レイの蘇生効果に「墓穴ホール」を打つなどして止められる場合がありますが、そう上手く噛み合わない場合が多いのも事実。
何ならデスフェニが後から出てきて場を破壊していくこともあるので、泣きっ面に蜂どころか泣きっ面にメガトンパンチくらいのトラウマを植え付けられる試合もありました…。

この対面はもっと対策を考え、勝率が上げられるように頑張っていきたいです!

・電光-雪花-

そんな顔しても凶悪な効果持ってるの許さないから。

この記事の書き終わりに際して、たまたま参加したルムマでエグい刺さり方して涙が出る程笑いました、恐らく1番の天敵です。(天敵に1番が2つもあるのおかしい)

セットが出来ず、既にセットしてあるカードも一切使えなくなるので先攻を取れても負けます。(負けました)
攻撃力1700もあるのでこのデッキのメイン蟲惑魔モンスター達は全て返り討ちか相討ちになっちゃうのも本当にしんどいです。

出てしまえばスキドレ等も諸々全く使えないのですが、唯一召喚無効系は使えるようなので「神の宣告」は有効なようです。

幸い遭遇率はそれほど高くないので、当面は辛酸を舐めさせられる心配もあまりないのかなとも思いますが、頻繁に出会うようならスタンバイスキドレ等も視野に入れて行動したいですね。


10.入れてたけど抜いたカード等

まだまだ調整中…といったデッキ構築なのですが、いくつか抜いたカード達があるのでご紹介します。
上手く活用したいのですが、中々上手くいかないものですね。

・マジカルシルクハット

この帽子にエルドリッチは隠せないでしょ…。

バトルフェイズ限定ですが、デッキから魔法・罠を攻守0のモンスター扱いとして直接引っ張って来れるカードです。

蟲惑魔モンスターやエルドリッチ等を、デッキの魔法・罠カードを絡めつつ戦闘破壊から守れる可能性を秘めており、戦闘で破壊されずとも効果でリクルートしてきた魔法・罠カードは破壊される為、実質墓地で活用出来るカードのサーチになるのでは?と思い投入しており、実際バージェストマカードや錬装融合、黄金郷カードなどをデッキから持ってくるだけで、結構なアドになる事もありました。

しかし、発動出来るタイミングがバトルフェイズのみの為、手札に来ているカードが蟲惑魔、神の宣告罠系、魔法、このカードだったりすると、セラの効果を上手く使うことが出来ず、あっさり負けてしまう場面がありました。
マジカルシルクハットの効果の都合上、バトルフェイズまで自分のメインモンスターゾーンにモンスターがいる必要がある為、中々そういう状況を意図的に作り出せでもしない場合には少し採用は厳しいのかなと思いました。
とてもロマンや面白みがあって良いと思うんですが…。

一応バージェストマのような「通常モンスターとして扱う」罠モンスターがいれば発動は普通に出来るようなのと、黄金郷カードのような「罠としても扱う」罠モンスターがいる場合でも発動自体は出来る(肝心の黄金郷カードは自分のバックに再セットされてしまうが)ようなので再投入も視野に入れています。

・ブービートラップE

絵面のシンプルさに初見は笑ってしまいました。
臭そう。

手札を1枚捨てて発動出来る、自分の手札と墓地の永続罠をセット出来る通常罠です。
しかもこのカードの効果でセットした永続罠はセットしたターンでも使用が出来る、あれ結構強くね…?

しかし最初見た時に「こんなカード一体誰が使うんだ…?」と思ってしまったのは内緒です。
後から見て「結構面白そうでいいじゃん!」と思ったのですが、結局抜いてしまいました。
理由はシンプルに使いどころが限定的だからです。

効果自体は結構良くて、芝刈り等で落としたスキルドレインや勅命を墓地から引っ張って来てそのまま発動出来たりもしますし、手札に永続罠があればその永続罠をコストで捨てて、『その捨てた永続罠を墓地から引っ張ること』も出来たので「革命だ!」と思ったのですが、如何せん【手札に永続罠が無い場合】と【芝刈り等の墓地に落とす系のカードが無い場合】にこのカードが手札にあると、それだけで手札が-1の状態でスタートするので得策ではないのかなと思い抜きました。

個人的にはオリジナリティの出せるカードだと思うので、また入れてみたいとは思っていますが果たして…。


11.まとめ

いかがだったでしょうか?
文章を書くのは苦手な為、冗長な表現が多々見られる稚拙な文章ではあったと思いますが、中々口頭での説明をする機会もないのでこうしてまとめてみました。

使う度、当たる相手が変わる度に「あのカードにはこのカードが相性良いのかな」「このカードを増やしてあのカードは減らして~」など調整が加わる為、ご紹介した構築も完成にはまだまだ…といったところなのですが、一先ず大きな基盤としての形は整えることが出来たのではないかなと思っています。
個人的に【エルドリッチ蟲惑魔】は60枚芝刈り名推理搭載で揺るぎないと思ってますが、今後の研究で更に見方が変わってデッキの構築も変わるかもしれません。
いやぁ楽しいですね、デッキ構築にこんなにマジになったのは初めてかもしれません。楽しすぎる。

今年の初めの方にマスターデュエルで遊戯王に復帰したとは言え、カード間のシナジーについては僕自身まだまだ知識が浅く、もしかしたら構築を見て「こんなカードの方が良いんじゃない?」「こういうの試した方が上手くいくかも」なんて思った方がいらっしゃったら、Twitterのアカウントの方にコソッと教えてやってください。

また、エルドリッチとの組み合わせだけでなく、ドラグマ蟲惑魔やAF蟲惑魔、何より純構築の蟲惑魔もそれぞれ違った楽しみやプレイングが味わえるので、興味が持てた方は是非蟲惑魔デッキを手に取ってみてください!

最後にデュエリストカップ1stを走り抜いて、Lv:MAXに到達したエルド蟲惑魔のレシピを載せます。
試行錯誤しましたが、途中で入れたシラユキは6戦ほどやって1度も日の目を見なかったのでゴキポール2枚に戻してます。
ふわんだりぃずにずっと受け身でいたので、ブレイクスルースキルや無限泡影を入れて戦うと上手くいったのでおすすめです。
結果は64戦中44勝、勝率はおよそ68%でした。

シラユキを入れたのは最後の方で、5回くらい回したんですけど1回も活躍しませんでした。
シラユキを抜いて今はゴキポール2枚に戻してます。
最後までドキドキしっぱなしでしたが、1度も降格せずに走り抜けられたので良かったです。
勝率68%程、64戦ずっとエルド蟲惑魔一貫でした。

また、デュエリストカップを走る中で自分史上過去一番のデュエルが撮れたのでおまけとして載せてます。
Twitterに乗せるために尺を倍速で無理矢理短くしているので見にくくはあるんですが、良い試合が撮れたので見てもらえると嬉しいです。

戦ってて思ったのは、デスフェニを使っている方の墓穴ホールに対する潰しの意識がとても強くて、逆に天獄の王の破壊を後回しにしてくれたおかげで何とかなって良かったっていうのと、ドローソースはマジで偉大だなと思いました。
この試合は蟲惑魔とエルドリッチ、バージェストマに霊使い更にカオスソルジャーなど、持てる力を全て使い尽くしての勝利だったので嬉しさもひとしおでした。
こういうのが楽しくてたまりません。

デュエリストカップを走っている当時は結構悩んだりボコボコにされることもありましたが、無事最後まで走り抜けられて良かったです。

2ndステージも頑張らねば…!
note書いてたら2ndステージ終わっちゃったよ!!!(5戦5勝でした。)

以上でこの記事は終わりになりますが最後に一つだけ…

蟲惑魔ストラク発売決定おめでとう!

落書きでのお祝いにはなりますが、本当に胸中は祝辞で一杯です。
早く12月にならないかな。

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