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呼吸に還るマインドフルネス瞑想の実践方法 【日常のストレス低減にオススメ】

普段からささいなことでイライラしたり、落ち込んだりする、といったネガティブな感情ばかりにとらわれてしまうことはありませんか?

また、日頃の仕事や勉強、介護や子育てなどによって押しつぶされそうになったり、家族や友人などの人間関係に悩んだり、過去に行ったことについての後悔や、未来に対する不安などにとらわれて、何となく心がモヤモヤしたりして、気がついたら、心ここにあらずの状態になり、様々なことを考え込んでしまっていませんか?


もしくは、自分の人生がうまくいかないと思っている時に、テレビやSNSで結婚したばかりのタレントの幸せそうな様子を見たり、知人の社会的に成功した話を聞いたりして、うらやましいと感じ、そのあとに自分自身に対する劣等感に苛まれることはありませんか?


日常生活のなかで、そのように考え込んでしまうことが多く、結果的に憂うつになったり、孤独感に苛まれたり、ストレスになってしまったりしているという方にオススメしたいのは、いつも今・ここにある<呼吸>に還るマインドフルネス瞑想を、毎日の生活習慣としてとりいれてみることです。


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1日に過ごす時間の多くを出来るだけ、内側であれ外側であれ、いま起こっていることの観察に費やせば、心に生じたモヤモヤやイライラに悩まされることは少なくなります。

また、他人の言動や、マスメディアが流す情報に対してつい反応してしまい、理性を失った行動をとってしまうこともなくなっていきます。

つまり、分かりやすくいうと、マインドフルネス瞑想を日常的に実践していければ、不安、憎しみ、怒り、むなしさ、失望などといった心の苦しみを、少なからず減らすことができるのです。


このように述べるのは、内向型の性格でネガティブな気持ちになることが多かった私自身が、心の悩みを解消する手段として【マインドフルネス瞑想(ヴィパッサナー瞑想)】にたどり着き、いまの瞬間に気づくようにする瞑想を何年も続けてきて、心の悩み苦しみをゼロにするのは難しいとしても、減らすという意味で、このような瞑想があって本当に良かったと心から思えるからです。

実際、近年注目されているマインドフルネス(mindfulness)という技法は、ストレス低減やストレスのコントロールに有効だとされています。


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今回noteでは、マインドフルネス瞑想の方法について、なるべく分かりやすく、かつ、これからの日々の生活習慣として長く続けられることを念頭に置きながら書いてみました(約11000字)。

とはいっても、マインドフルネス瞑想の方法について書かれている本を読んだり、インターネットで調べたりすると、そのやり方やアプローチの仕方が微妙に違っています。


また、近年注目されている【マインドフルネス】のルーツは、原始仏教における瞑想法ですが、そのうちのヴィパッサナー瞑想とも、その方法が全く同じというわけではありません。

ですが、マインドフルネスもヴィパッサナー瞑想も共通しているのは、現在(いま)の瞬間に意識を集中させ、余計な判断を加えずに、ただ気づくようにするということです。


今回、このnoteに書いたマインドフルネス瞑想のやり方が全てだとは言えませんが、マインドフルネスに関心がある方や、なかなかマインドフルネス瞑想を続けられないという方が、イライラやストレスの低減のために、実際にマインドフルネス瞑想を始めてみて、そこからずっと続けられるように工夫して書いてみました。

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なお、この記事のマインドフルネス瞑想の方法マニュアルは、私自身は医師でもマインドフルネスの専門家ではないため、うつ病や生活習慣病などの病気を治したり、その症状を緩和したりするという目的で書いたものはなく、あくまで<入門>であり、マインドフルネス瞑想を始めてみるきっかけのためのものです。

そのため、マインドフルネス瞑想を実践してみて、本格的に続けていきたいと感じたら、カルチャーセンターやお寺などで催している講座や瞑想合宿に参加し、専門家に直接指導を受けたり、マインドフルネス瞑想への理解を深めるために、ご自身で本を読み、探求したりしながら継続してみてください。


もし何らかの病気や疾患を抱えているという方は、マインドフルネス瞑想の実践は、かかりつけの医師やマインドフルネスの専門家の指示を仰いでからにしてください。


このnoteを書く際に、参考にした主な文献。

『マインドフルネスストレス低減法』(ジョン・カバットジン 著 春木豊 訳 北大路書房)

『ブッダの瞑想法 ヴィパッサナー瞑想の理論と実践』(地橋秀雄 著 春秋社)

『現代人のための瞑想法』(アルボムッレ・スマナサーラ 著 サンガ)

『マインドフルネス入門講義』(大谷 彰 著 金剛出版)

『図解 マインドフルネス』(ケン・ヴェルニ 著 中野信子 監訳 医道の日本社)

『1日10秒マインドフルネス』(藤井英雄 著 大和書房)

『反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」』(草薙龍瞬 著 KADOKAWA)

『「今、ここ」に意識を集中する練習 心を強く、やわらかくする「マインドフルネス」入門』(ジャン・チョーズン・ベイズ 著 石川善樹 監修 高橋由紀子 訳 日本実業出版社)

『ストレスに負けない生活ーー心・身体・脳のセルフケア』(熊野宏昭 著 筑摩書房)

『ブッダの<呼吸>の瞑想』 ティク・ナット・ハン 著 島田啓介 訳 野草社

『〈目覚め〉への3つのステップ マインドフルネスを生活に生かす実践 』 ラリー・ローゼンバーグ 著 藤田 一照  訳 春秋社


マインドフルネス瞑想を始まる前に姿勢を整える。

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マインドフルネス瞑想を始める時は、気が散ったり、突然邪魔が入ったりしないような、静かで快適な場所を選ぶようにします。

そして、座った姿勢になり、肩の力を抜いて気持ちを楽にします。

その際、床に座布団を敷いて、胡座(あぐら)をかいて座るか、椅子に座るか、どちらを選んでも構いません。


また、座って瞑想を始める際に大切なのは、猫背や前かがみ、反身にならないよう気持ちよく背筋を伸ばすことです。

そして、身体が左右に傾かないように、バランスよく姿勢を整えていきます。

背すじを気持ちよく伸ばし、姿勢が整ったら、手のひらを下に向けて膝の上に乗せるか、手のひらを上に向けてお腹の前で組むようにします。

さらに、険しい顔つきにならず、軽く微笑む感じで、口元のあたりや目元のあたりをゆるめていきます。

ここまでの準備が整ったら、実際にマインドフルネス瞑想を始めていきますが、マインドフルネスで最も大切なのは【呼吸】です。


マインドフルネスにおける「呼吸」の重要性とは?

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マインドフルネスの間は、無理に「正しく呼吸しなくちゃ」と焦らず、自然に行うことが重要になってきます。

また、呼吸を意図的にコントロールしようとしたり、難しい呼吸法にチャレンジしたりする必要もなく、自分自身のあるがままの呼吸を、あるがままに観察していくことが大切です。

具体的には、呼吸を行ないながら、鼻腔のあたりの気息の出入り、お腹や胸のふくらみといった身体の変化に対して、あるがままに観察を続けるということです。

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