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「神様は不公平だ」で始まり、「私達は仲良しなんです」で終わる物語

神様は不公平だ。
周りの道行くカップルを眺めて思う。新宿なんて大きな駅で降りたのは初めてで、行き交う人々はみな大人に見えて、自分が場違いに思えてきた。どの男もスラッと背が高くてオシャレで、腕を組む女性は嬉しそうにその彼の顔を見上げる。
一方自分は商店街の服屋で買った安いTシャツにジーパン。靴は同じく適当なスニーカーだ。せめてもっと背が高ければ……とぐるぐる思考していると、急に視界が真っ暗になった。
「わっ!」「だーれだ?」
手を振り払いながら後ろを見上げると、眩しくて視界が一瞬霞んだ。
そう、今日は初デート。クラス一の美少女の彼女と。
学校では縛っている髪を下ろしている姿は新鮮で、黒く透き通る髪は意外にも少しウェーブがかっている。ワンピースから覗く脚はすらっと長くて、思わず息を飲んだ。
「遅れてごめんね、待った?」
唇が濡れてる。そっか、メイクしてるんだ。
「……怒ってる?」
顔を覗き込まれてハッと現実に帰る。
「あ、いや、全然……」「良かった!じゃあ行こっか」
彼女はショッピング施設の入口に目をやると同時に、何ともなしに腕を組んできた。かっと顔が熱くなる。
距離が近すぎる、いやこれは普通なのか?やっぱり釣り合わないんじゃ……等と考えているうちに、気が付くと彼女は既に服を選び始めていた。
「今日はありがとう」
思わず呟くと、彼女は振り向いて笑顔をぱっと咲かせる。
「こちらこそ、結衣と遊べて嬉しい!」
これなんか似合うんじゃないかな、と彼女が私に差し出すのはロングスカート。
そうだ、そうだった。
どれだけ距離を縮めても、どう足掻いても、私は女で、私たちは仲良しなんです。

しおりさんには「神様は不公平だ」で始まり、「私達は仲良しなんです」で終わる物語を書いて欲しいです。できれば5ツイート(700字程度)でお願いします。

#書き出しと終わり #shindanmaker

https://x.com/siori__reality/status/1678785773229977602?s=46&t=mTwfI7IIRXqkFF9Wxc85hg

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