モネとカレーと私

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昨日、兵庫県立美術館で吉野石膏コレクションの展覧会が開催されていたので行ってみた。

吉野石膏は山形に本拠を構える国内有数の建材メーカーで日本有数の絵画コレクターでもある。
その収集目的は社内の創造的環境作りだと言われる。
なんとも羨ましい会社だ。

収集内容は主にモネやルノワールやピサロといった印象派の作品がメインだが、ピカソなどのキュビズムの作品もあり、充実したラインナップだった。

その中でも個人的に好きなのがモネの作品。「睡蓮」「テムズ河のチャリングクロス橋」に象徴されるように、彼の幻想的な靄のかかったような作風がなんともいえず素晴らしい。

でもその中でも「サンジェルマンの森の中で」になぜか今回は心を惹かれた。

おそらく最近山登りがすぎているためだろう笑。

森の中だけど、いろんか色彩の緑の他、赤、黄、オレンジなど様々な色彩によって森が描かれて、かつ、森特有の陰影も上手く表現されている。

カレーに例えると、スパイスの辛さだけでなく、野菜の甘みや肉のコクや様々な調味料の苦味など様々な要素が複雑に絡み合い、上質な味わいに仕上がっているといったとこか。

やはり白黒ではっきりしないファジーな部分が上手く全体に調和しているものがいいものなのだと思う。

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それは仕事も同じ。

理念に基づくマニュアルなどの形式知と現場で掴む暗黙知といった一見相矛盾する要素を上手く調和させることが質の高いサービスにつながる。
それができるいい隊員を育てるには、2つの知識を繋ぐ現場管理者を育成する環境を作らなければならない。

それが自分の使命であるとモネの作品を見ながら改めて再認識した昨日だった。

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