"オフパコの中村さん"を知っていますか？

時は2016年。井脇ノブ子の写真をアイコンにした「中村」という名前の、30歳フリーター非モテ男性Twitterアカウントがバズりにバズっていた。

きっかけは、一通のDMだった。見知らぬ女性からの、オフパコのお誘い。中村さんは疑念を抱きながらも、その女性とオフパコすることにした。

中村さんはオフパコをし終えると、その見知らぬ女性から届いたDMの内容や、オフパコの詳細、それからオフパコをした後のDMのやりとりに至るまで、自身が体験したオフパコの全てをTwitterとブログで発信した。30歳フリーター非モテ男に突如として降り掛かってきたオフパコ物語はバズりにバズり、中村さんは一夜でアルファツイッタラーとなった。

オフパコ物語でバズった結果なにが起こったかというと、中村さんのところに他の女性からのオフパコの依頼が殺到した。オフパコをし、オフパコしたことを発信することで、新規のオフパコ依頼がやってくる。中村さんはオフパコの無限ループに突入し、やがて『オフパコの中村さん』と呼ばれるようになった。

そんな中村さんのツイートは、見ている者の感情をとても煽るものだった。オフパコをして「もう身バレが怖いのでオフパコしません」とツイートした次の日には、「今週もオフパコの予定があります」と宣言した。それはまるで、引退すると言っては次の作品を創ると宣言しはじめる、宮崎駿のような振る舞いだった。そうした中村さんの態度は周囲からの嫉妬や羨望を生み、『【身バレ】中村監視スレ【虚言】 』というタイトルの2chのスレッドも立ち上がるほどだった。

そんな状況の中、オフパコをしてはひたすらTwitterでオフパコ物語を発信し続けた中村さんだったが、1年半ほどで急速に飽きられてしまい、オフパコツイートをしても周囲から全く相手にされなくなった。2018年には人知れずアカウントを削除して、中村さんはTwitterから姿を消してしまった。

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中村さんのオフパコ物語がフィーバーしてから7年の月日が経った昨年のこと。筆者が新宿ゴールデン街の文壇バー『月に吠える』で店番をしていると、ふらっとやってきた男性客がとつとつと語りはじめた。

「昔、Twitterがバズってたくさんオフパコしてたんです」

もしかしてと思い「アカウント名は？」と聞くと、「中村です」と返ってきた。あの”オフパコの中村さん”だったのだ。

筆者は、非モテをこじらせた男が、ふとしたことがきっかけで大量にセックスすることができてしまった後の人生にこそ興味がある。こじれた非モテ意識に変化は起こるのだろうか。人生に対する鬱屈とした感情は、なくなるのだろうか。

ということで、30歳フリーター非モテ男性Twitterアカウントだった中村さんが、オフパコ王になってから7年の月日が経った今なにを思っているのか。公開で話を聞く機会を設けました。

毎月1回、AV監督の二村ヒトシさんと一緒に、代々木駅から徒歩1分のところにある『A TALK CLUB WOOFER』という飲み屋で、『代々木駅前の人生ご相談会』というイベントをやっています。

次回は、今週末の1/14（日）に開催するのですが、そこでオフパコ中村さんに登壇して頂き、現状の中村さんの人生について話を聞かせて頂くことになりました。

特に予約は不要で、他人の話を肴に飲み食いできるイベントなので、オフパコ王となった30歳フリーター非モテ男性Twitterアカウントの7年後の姿が気になる方は、ぜひお気軽にお越しください。