Ok谷式とやら

先日胸にいきなり大きなしこりができた。多分娘が夜爆睡こいて飲んでくれないから乳腺炎だろう。そこで人生で初めての母乳外来というものにかかってみた。

今回かかった桶谷式というところは、子供には母乳一筋がよい!という方針。食事制限も厳しくマッサージも悶絶する痛さだと聞く。できれば避けて通りたい道だ。でも仕方がない。乳腺炎を見てくれる病院はとても少ないのだ。

この”桶谷式”の診療所は全国各地にある。ただ、情報が少ない。記載してある電話番号もあやふやで、何度電話してもつながらなかった。最終的にSNSに書いてあった謎の携帯番号へかけてみるとキビキビと話すおばちゃんが出た。

当日、診療所へ向かう。外から見るとさびれた看板で普通の一軒家。どうもうさんくさいが仕方がない。インターホンを鳴らし入ってみると、やせ気味のパンチパーマのおばちゃんがいた。なんとこの診療所、おばちゃん一人で切り盛りしていたのだ!

おばちゃんはキビキビと娘におもちゃを渡し、私にベッドへ横になるようにと言った。上半身裸になり仰向けに寝る。おばちゃんはタオルを三枚いい感じにセットし、マッサージを始めた。すぐに娘が泣き出して娘は私のそばで鼻水を垂らしながら恨めし気にパイ乙を睨みつけていた。

マッサージを始めてすぐにあなたの子供は大体8000グラム?と聞いてきた。(グラム!!)そして当たっているという恐怖!その後もおばちゃんは次々と私の食生活、娘の発育具合を当てていった。最終的に私のパイ乙はめちゃくちゃ筋肉痛&食生活のせいで乳腺が詰まってる&娘の舌が短いためかうまく吸っていなかったという診断をくだされた。

驚いたのは、マッサージ中に次々と次のお客が入ってきたことだ。初診で1000円、マッサージ代で3000円×4人×満員の場合8時間=、、、という計算が頭をめぐっていた。(ええ商売やないかえ、、、)違う違う、驚いたのはそこじゃなくて!!おばちゃんが私のマッサージをしながらも他のお母さんに的確に指示を出し、(ちょっと)厳しいアドバイスを飛ばしていたことだ。さすが桶谷式、、、このおばちゃん、タダものではないぞ。

マッサージを終えて若干筋肉痛のまま診療所を後にした私は帰り際、失態を起こす。チャイルドシートに乗るのをビチビチのけぞってギャン泣きする娘にぶち切れてしまったのだ。大声で怒鳴ってしまった。私だって怒りたくて怒っているのではない、、、嫌いだからチャイルドシートに乗せようとしているのではない、、、でもこれってはたから見たら虐待みたいに見えるのかな。結局20分ほど格闘して弱った隙に乗せたけど、車に乗るたびにこの調子で最近ほんとに滅入る。私だって泣きたいよ。これはどうにかしないといけない問題だ。

家に帰ってから、乳腺炎にいい食事や子供にイライラしないコツなんかを調べた。それから娘にたくさん謝って、たくさん抱きしめて、その日は一緒にぐうぐう寝た。

初めての桶谷式マッサージは、痛いことより自身の健康への意識の低さや思いやりの必要性をもっと反省するいいきっかけになった。

今日、私のパイ乙はしこりを少しずつなくし始めた。今日は娘に一度も怒らなかった。明日もこれを続けられるよう自分に言い聞かせて今日はおしまい。でも聞いてや。いいパイ乙を出すには肉禁止パン禁止甘いもの禁止らしい。うーん、お坊さんにでもなった気分。



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