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還暦おやじのスタディアブロードWith ウクレレ⑰

 

フィリピ人の先生へのお土産は何にしよう?

 お土産は貰うと嬉しいものだが相手の喜ぶ顔を想像しながら選ぶのも楽しいものだ。フィリピン人の先生やスタッフに喜んでもらえるお土産について、Skypeレッスンの英語の先生と何度か話をしたことがあった。

先生達もフィリピン人なのだが住んでいる地域やもちろん個人の趣味によって貰って嬉しい物は随分違うようだった。

たとえば、セブ島在住の先生の一押しは冷蔵庫にメモを挟むためのマグネット。先生曰く日本の100円ショップには素敵なマグネットが沢山売っていることが、友達とのランチなどの時に話題になるそうだ。そういわれて100円ショップに行ってみると凄い数のマグネットが売られていた。

 それに今まで気づかなかったが我が家の冷蔵庫を見ると、妻も可愛いマグネットの愛用者のようだ。マグネットのお土産を買う時は連れ合いを頼りにしよう。マニラ在住の先生に的を絞ってレッスンを受けることにしたのだが、皆バラバラの意見だった。

比較的多い意見は柿の種。フィリピン人の多くが、柿の種をライスにふりかけて食べるらしい。つまりお茶漬けにするという事だ。そして、キットカットで日本にしか売っていない新製品。フィリピンではキットカットが人気だそうで、先生の記憶では抹茶味がまだ売っていないと言っていた。

 マニラは平均最高気温が一年中30度を超えているので、とにかく甘いものが好まれるそうだ。マニラでは、なんでも凄く甘いのだそうだ。私がマニラに行くのだと言ったら「たくやき」を食べる事を勧めてくれた。

Takuyaki

 たこやきじゃないのって聞いたら日本のたこ焼きを模した食べ物だが、フィリピン人はたこを食べないのでたくやきとなるらしい。このたくやきはただただ甘くて先生の知っている限り、日本人の生徒でマニラ旅行時に一人前を食べ切った人はいないらしい。

 旅行の土産にマニラで食べてねっていう事らしいが、たこ焼き好きの私としては遠慮しておくことにする。そして、他の先生は墨汁と筆を持って行って漢字を書いてあげると大変に喜んでもらえると教えてくれた。

それに、折り紙。鶴などを折ってあげると感動されるそうだ。その様に聞いてみるとこれはというものにたどり着けなかったので、今回のスタディアブロードでは、ダイソーで買った冷蔵庫用のマグネットとキットカットと折り紙を用意した。

100円ショップで買った冷蔵庫の貼るマグネット

 そして今朝折り紙で鶴を折っている。マグネットは全部で15個。キットカットは、先生とのレッスン中のおやつにする事に決めた。

昼食デビュー

 室内の電気をつけたまま、カギを持って貴重品とウクレレの入ったリュックを右肩にかけて外へ。隣の犬は自分の仕事だと言わんばかりに吠えまくっている。

周りを気にしながらかがんでカギを掛けて、立ち上がって振り向きざまにゴツン!又、おでこをしこたまぶつけてしまった。なんてこった!自分が見たいと思っていた、間抜けな奴の面はいつも歯磨きの時に鏡の中にいるおやじだった。

 気を取り直して広い通りを歩いて、門から入って洗濯場を通り過ぎる時にスタッフにハイ!と声をかけて入り口に靴を脱いで内部に入った。もう既に何人かが席で食事をしているしトレーを持って食材を盛り付けている人もいる。

 私は一番手前の高齢者席にリュックを置いてからトレーを持って列に並んだ。断っておくが高齢者席というのは私のネーミングだ。
「Hello」や「Hi!」や「What’s up!」なんって声が飛び交っている。この場合の「What’s up!」は「Hi!」同じように使っているようで、声を掛けられた人は「What’s up!」と返している。

スクールの食事

 みそ汁とご飯を最後に盛り付けて高齢者席に座った。周りは朝食時のメンバーとほとんど一緒で会話もせずに黙々と食べている。隣の中級英会話レベルテーブルは、若者達が食事をしながらボソボソと会話をしている。

 日本人が英語を話すときに一番気にするのは、周りにいる日本人なのだ。従って、自分より英会話レベルの高い人に聞かれたくないのだ。お察しの通り中級英会話レベルテーブルも私のネーミングだが、このスクールに慣れたら私はここに座ろうと考えている。

 一番奥の上級者英会話レベルテーブルは、食事よりも会話を楽しんでいるように見える。空港から一緒にタクシーで来た彼もその中にいた。それぞれ自信があるので、大きな声で話をしている。

 一番元気なのは韓国人の方で校長と話をしている。コレアを連発しているので自分の国の自慢をしているように聞こえるがはたしてどうなのだろうか。校長先生はうんざりという表情を浮かべているようだ。後日談だがこの韓国人男性は半年ごとにこのスクールに来ているそうで、毎回2週間ぐらいここで英会話を勉強して帰国するらしい。

 先生の話によると、彼はタガログ語と英語を話せるようだが、何の仕事をしているのかは分からないらしい。校長先生は私を見つけてハイ!と言いながらこちらにやってきた。多分韓国人の男性の所から離れたかったのだろう。

事務長は厳格な日本人女性

校:「Hi! Shigeki. Introducing the secretary general of the school.」やあ、シゲキ。私たちの事務長を紹介しましょうと言って、事務室の中に招き入れてくれた。そして、事務所の中では困った時は日本語を使っても良いですが、出来るだけ英語で話してくださいと釘を刺された。

校:「She is a secretary of the school and my mom. Tomoko.」彼女は事務長で母のトモコです。と事務長を紹介してくれた。

トモコもスタッフ用の黄色いTシャツにシーンズという服装だった。彼女はどことなく気品があり威厳があった。横顔が少しだけデビー夫人に似ていた。彼女も意識しているのだろう茶髪で髪形も同じようにしていた。

ト:「It’s nice to meet you. I’m Tomoko.」始めましてトモコです。と笑顔で挨拶をしてくれたので、私も笑顔で、
鍵:「I’m pleased to meet you, Tomoko. It’s nice to meet you too. I’m Shigeki.」お逢いできて嬉しいです。よろしくお願いします。シゲキと言います。

に続けて、英会話ノートを見ながら。
鍵:「I want to deposit Valuables.」貴重品を預けたいと申し出た。
ト:「Sure.」承知しました。
 トモコはパスポート、財布、健康保険証、帰りの航空券や財布の金額を丁寧に数えてメモして、私の確認サインも求めてきた。対応がキッチリしているので、私の中での信頼度が増してきているのを感じた。

 私は、両替の時はパスポートが必要なのかと尋ねた。どうしても、海外でのホテルでの両替の時のイメージがあるからだが必要ないと教えてくれた。そして、大きな金庫に私が預けたものを袋に入れて丁寧に納めてくれた。今日両替する予定の3万円は、財布に入れてリュックにいれてあるし、貴重品は預けたのでこれでひとまず安心だ。

トモコは誠実そうなので、例の件を思い切って相談してみようかと思ったが次回に持ち越すことにした。
例の件とは、部屋に妖怪が住んでいるのではないか?そして、名前が分からないが強面の部長を探して欲しいというものだが、もしあの場で相談していたら私には早めに変人というレッテルが貼られていただろう。

マニラ町並み

 それに日本語も喋れるだろうから困った時には、日本語で相談にのってくれるだろうから安心だ。マンゴウとの待ち合わせまでにはまだ時間がある。   
 ウクレレと楽譜もリュックに入れてあるので、周辺を探索しながら公園でも見つけて、ウクレレの弾き語りでもしようと思いながら席を立って、スタッフに。

鍵:「It was delicious. Thanks.」美味しかったよ。ありがとう。と言ってトレーを置いた。
S:「Have a good afternoon.」良い午後をお過ごしください。スタッフも声を掛けてくれて
鍵:「You too.」あなた達もね。と言ってその場を離れた。


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