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ストライクイーグルをウェザリングしたいんじゃあ

数年前から「砂漠の上で空中給油を受けながら飛ぶトロトロに汚れたストライクイーグル」の姿が気になって気になってしょうがなかったのです。

たとえばこの記事の写真とか。
Is the erosion of sand and dust so severe?U.S. F-15E fighter jets are rusty, suspected of selling miserable military expenses

それで、ある程度汚し方の方針が固まって、プラモデルを購入して、作って、汚して撮影してみた次第。
地上波のテレビ番組みたいに話題を引っ張るのはキライなので、とりあえず完成写真をひとつ。

庭のコンクリートの上で撮影しました

ここ数年、特に塩害の影響を受けた海軍ジェット戦闘機系のウェザリングが流行ったり話題になったりみんなが追いかけたりしていますが、空軍もこんなに汚れた例があって、しかも汚れ方が違うんだよ、という話題提供をしたかった次第。

ここからは製作の記録です。基本的に塗装以外は変わったことはやっていませんが…。

選んだキットはハセガワの1/72スケール F-15Eの新しい方。古い方もあるので選ぶときは悩んでください。たぶんどっちも楽しいと思います。

別売りのハセガワのフィギュアセットからパイロットさんを選択。

説明書通りにコクピットを組んで、フィギュアを座らせました。無改造でほぼOKでした。純正オプションばんざい。


色んな人に作られまくったキットなので全部は説明しませんが、めんどくさかったところだけ書きます。胴体と翼の間の合わせ目は目立っちゃうので、なるべく段差が少ないように調整しながら接着して、溶きパテを塗ってサンディング。消えたスジボリはそれなりに掘り直し。割と時間と手間がかかります。
ファインモールドさんのイーグルだとこの作業がいらないので、ファインモールドさんからストライクイーグルも出たらいいなぁと思っています。

で、ここまでできたところで別のものを作ったり、年末年始があったりして、12月に作り始めたのにこの続きが2月になってしまいます。


Mr.カラーのC305を筆塗り。別にエアブラシでもいいんですが、真面目にマスキングしなくてもそれなりに行けてしまうので平筆でペタペタです。


で、白の代わりにC69グランプリホワイト(出汁が効いている)を混ぜた色をパレット上に作り、硬めの筆を使って「叩き筆」。これで明暗をつけてみました。
・・・が、後でやったウェザリングが派手だったので、あんまり効果はありませんでした。普段はこれでうまくいくんだけど、今回は例外でしたね。

エンジンの回りの金属色部分は、これも手抜きマスキングをしてから濃いめのC8シルバー(いわゆる8番銀)をこすりつけました。意外とムラにならないです。

さあここから一番楽しい(個人の意見です)ウェザリング。機体上面に薄くMr.ウェザリングカラーの専用薄め液を塗ってから、乾く前にMr.ウェザリングカラーのマルチホワイトを塗っていきました。実機写真を見ながら白の強弱をつけて、半乾きになったところで筆を垂直にかるく叩きつけて粒子感を出しました。

次はサビの派手なところをラストオレンジで味付け。細かく塗って、トントントン。

さらにオイル漏れ的な汚れはステインブラウンとマルチブラウンで。塗ったり叩いたり拭き取ったり。

Mr.ウェザリングカラーは乾く前・半乾きの間・乾いたあとのそれぞれで触ったときの様子が変わってきます。専用薄め液で拭き取ればある程度やり直しが効くので、やってみたい方はどんどん試して楽しんでみてください。

で、こねくり回して納得したら、水性ホビーカラーの半光沢クリアーでコートして、デカール貼って、残りの組み立て。

最後はこのMr.カラーGX GX114でトップコートです。程よく吹くといい感じになるし塗膜も強くてありがたいです。

そうそう、完成写真は撮ってないけど、ちゃんとお腹も作って汚しましたよ。

飛行状態で作ったので、ガンプラ用の透明のスタンドをちょっと改造して装着しました。

さあ庭のコンクリの上で撮影です。

機体でスタンドが隠れるように撮影しました。この一枚のために数十時間作業してたんですね。撮影の楽しみをモチベーションにすると完成まで頑張れるなぁといつも思っています。

構想に数年かかったわりには駆け足で説明してしまいましたが、とりあえずこれでおしまいです。1/72スケールでもそれなりに解像度の高いウェザリングができることがわかったのが大きな収穫。またなにか次のものを考えようと思います。



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