声優で見る、アニメ感想行脚~Part 1 ガイコツ書店員 本田さん~

CAST(敬称略)

本田 (ガイコツ)…斉藤壮馬

カミブクロ …三瓶由布子

ホウタイ…喜多村英梨

ランタン…斉藤貴美子

オキツネ…伊藤静

ラビットヘッド…山本和臣

フルフェイス…安元洋貴

ガスマスク…羽多野渉

溶接マスク…増田俊樹

ケンドウ…西山宏太朗

アーマー…岡村明美

ペストマスク…日笠陽子

アザラシ…村瀬歩

魔術師…中尾隆聖


さて、一つ目に感想をしたためたいのはこの作品です。

何百回も煎じられたストーリーに対する感想や演技に対する批判なんて無粋なことするつもりはまっっっっったく御座いません。自分自身に演技経験の「え」の字もない素人オブ素人なので。

この作品の何が面白いかってその兼ね役の多さとフィクション故のセリフの生々しさ

通常の30分アニメであればモブや兼ね役にデビューしたての新人さんを使って経験を積ませたり…ということがザラなのですが、このアニメは一回が10分程度と非常に短く、上記のキャストで出てくるキャストが全て補えると言っても過言ではないのではないかと思えるくらいには兼ね役が多い。そしてこれもこのアニメの面白いところなのだが、兼ね役を全てエンドクレジットに乗せているところもまた面白い。

普通、兼ね役をしてもエンドクレジットには本役のキャラと声優のみがクレジットされる一方で、このアニメは本役とは別に兼ね役のみでまとめてキャストがもう一度クレジットされるため、1回のエンディングに2回分同一人物のキャラ名がクレジットされる。

理由はよくわからないが、エンディングの尺取りか、「声優の本気」を示したいのか。単純に前者なのだろうか。ここでこんなものを作ってみた。以下の表は上記主要キャストの全話における兼ね役のみをまとめた表である。平均兼ね役率とは全話において何回兼ね役としての出番があるかをパーセンテージで表しており、総キャラ数とは兼ね役のみでいくつのキャラクターを演じたかを示している。

1話において最も兼ね役を多く務めたのは本田演じる斉藤さんであるが、その兼ね役は第1話冒頭に本屋の印象を語る本田の家族と知人の役である。個人的にはチャラい知人の演技がとても好きなので是非参照されたい…。

しかし、ここで目を見張るべきは増田さんと西山さんの75%という驚異の出演率である。なんなら西山さんの本役であるケンドウは第6話まで出番がない。それにも関わらずケンドウを演じるまで足繁くスタジオに通っていた西山さんを思うと、なんだか面白くて仕方がない。

そして最も多い15キャラを演じた増田さんには感服である…。もともと爽やかで癖のない声のお方という印象があるので、これだけ兼ね役をされているのも納得である。

ここで、個人的・兼ね役ランキングベスト3なるものを勝手に行いたい。

第3位 友人役 斉藤壮馬 第1話

着てる服は綺麗系なのになんでそんなチャラくてクソみたいな男にしちゃったんだーーー!!!いや面白いからいいけどーーー!!!

第2位 本の妖精役 伊藤静 第9話

「もうっ…らめぇェェェェエエエッ///」破れちゃうっ ビニールが。

第1 位 電話の主役 西山宏太朗 第5話

「本当に…えっちで…(吐息)」

てな感じである。そこそこベテランの人たちに何言わしてんの?感が最the高

この、「何言わしてんの?」感がこの作品のもう一つの魅力であると考えている。

特にエロやBLにフィーチャーした回が本当に面白い。

だって第1話から濃いめ強めの海外産腐女子に対して気圧されてあたふたする斉藤さんの演技とか

「なんかワイの知ってる腐女子とほとんど全部違う…」

とか、この人が言うからこそめちゃくちゃ現実味ありませんか。

キャラとはいえ

「わたしはスウェーデン人の腐女子ですっ♡」

と自白するキタエリとか。BL激賞する女性キャスト陣とかこっちからするとひたすらに耳が面白い。

原作未読のため、どこまでが脚本でどこからがアドリブかがわからないのが切ないけれど、現実味を追求した結果のこの演技なら、私はこのアニメが大好きである。




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