アイレムの仕様書の話

おはやしゆきとさんが『R-TYPE』の仕様書をTwitterにアップロードしていました。

(消えたときに備えてInternet Archiveへのリンクも貼っておきます)

これはマインドウェア社社長の市川幹人さんがアイレム版『ロードランナー』(厳密には『バンゲリング帝国の逆襲』か『魔神の復活』?ロードランナーは詳しくないので間違っていたらすいません)の仕様書をアップロードしたことを受けてのリアクションのようです。

憶測でしかないですが、市川さんはTozai Games坂野拓也さんと繋がりがあるようなので、この辺のラインから見せてもらったのかな?


『R-TYPE』の仕様書は、部分的にですが
『ゲーメスト』 1989年 3月号 (No.30)

R-TYPEができるまで

ついにアイレムの固いガードが破られた
開発のキーワードはこれだ!!

『ゲーメスト』1989年 3月号 (No.30)、p. 28-29
構成 : 石井ぜんじ

として掲載されています。

おはやしさんのアップロードした写真だと見えづらいのですが、ゲーメストの紙面だと当初ドプケラドプスが3面ボスであったことがわかります。

アイレムの仕様書はサイズが大きく、それに見合う大きなバインダーで管理されていたようです。

"R-TYPEができるまで"の記事中、アイレム及び『R-TYPE』の企画書/仕様書についてのインタビューが掲載されています。インタビューの回答者は記載がないのですが、主に『R-TYPE』についての記事だからABIKOさん/今田真二さん?と思ったのですが、文面から察するに今田さんではなくプロデューサー的な人のようです。

⑤R-TYPEの企画書はずいぶん大きいですが、どうしてですか?

 この企画書はブラウンカン(*原文ママ)の画面上のドット数で描いているんですよ。アイレムの場合は原寸大の大きさで描いてますから、企画者が常に画面を思い浮かべながら把握することができます。だから、こんなにバカデカイ用紙なわけです。

『ゲーメスト』1989年 3月号 (No.30)、p. 28

⑩難度の調整はどのように行いますか?

 最終的な難度の調整は、下げろ下げろという方向で進めていきます。
(中略)
ちょっとゲームを知っている人なら3ステージまでは行けるようにして、最後の方のステージはほぼ企画の考えるままの難度にまかせています。

『ゲーメスト』1989年 3月号 (No.30)、p. 28-29


アイレムの仕様書が精細な理由は、元アイレムの西山隆志さんが岡本吉起さんのYouTubeチャンネルで語っています。

【コラボ動画】ストリートファイターと餓狼伝説を作った方と念願の対談!(株式会社ディンプス西山隆志社長)

プランナーは大阪にいて、プログラグラマーは金沢にいるという体制のため仕様書をちゃんと書く必要があった、だそうです。

【了】

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