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電影と少年CQ『クロニックデジャヴのピクチャーショウ』意訳(2)

 前回の記事では“IdolOnChaos”というイタリアのサイトでの電少2ndアルバム『クロニックデジャヴのピクチャーショウ』のレビューを意訳してご紹介いたしましたが、今回も“HOMICIDOL”という海外のサイトからレビューを送っていただいたので意訳してご紹介いたします。
 相変わらず意訳なので、英語が堪能な方はこちらを読んでいただいた方が良いかもです。

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 我らがお気に入りナンバー1の男女混合のシアトリカル実験的アイドルデュオ、電影と少年CQ(ファンからはDenshoと呼ばれています)が、新たなアルバムを発表し、私たちを優雅な気分にさせてくれました!
 彼らの画期的な1stアルバム『異次元旅行のサウンドトラック』に続き、2枚目のフルアルバムを配信という形で発表しました。 5月18日にはCDでも発売されます。

 より大胆で風変わりな音楽体験を待ち望んでいる人たちにとって、このアルバムは一般的なイメージの“アイドル”というジャンルの限界を押し上げる作品であり、2020年内で最も発売を期待されていたアルバムです。
 最近の歴史的なパンデミックにより、このアルバムの発売は予定よりわずかに遅れていましたが、他の素晴らしい芸術と同様、聞いて欲しいとアルバム自身が切望している気持ちを抑え込むことはできませんでした。電少とTRASH-UP‼︎RECORDSは、デジタルストリーミングサービスにて、この作品を私たちに惜しみなくプレゼントしてくれました。ぜひこの豊かな音と映画の旅に没頭してくださいませ……。
(※2ndアルバム特設サイトはこちら)

 新アルバムのタイトルは『クロニックデジャヴのピクチャーショウ』。一人でリラックスしている時間にマッチ(もしくはときに衝突も)する、幻覚的なヴィジュアルイメージを想起させる非常にクールな響きのタイトルです。そしてそのヴィジュアルイメージと音とが手を組むことで、芸術的な心理探索(幻覚/妄想/連想/ヘッドトリップ)を実現させています。

 このニューアルバムを聞くきっかけとして、電少の気分を簡単に味わっていただくためのMVがいくつかあります。まず、メンバーのユッキュン自身が監督した『No.9』。
★『No.9』ミュージックビデオ

 『No.9』は、このアルバムの中でも最もポップな曲かもしれません。他のアーティストの作品とは似ても似つかない珍しさ、奇抜さがある一方で、ダンサブルであることのバランスが適切な素晴らしい曲です。
 そしてそのMVは、スタイル、ファッション、シャープなイメージの感覚がとてもクールなビデオになっています。ダンス振り付けも最高です!

 それから数日後、『apple yard』という曲の2つ目のMVが発表されました。今回はルアンが初めて監督をしたビデオになります。
★『apple yard』ミュージックビデオ

 『apple yard』はとても愛らしく、心に残り、美しき憂鬱さもあるという多層的なイメージが豊かな曲です。そしてそのMVはまるで夢のようです。

 電影と少年CQにおいて最も気に入っているところは、ルアンとユッキュンという二人の間にある強い友情です。それは彼らのパフォーマンスすべてに浸透し、このグループをうまく機能させるさまざまな要素を築きあげる核となっています。チームとしてここまで緊密な関係性で結ばれることで作品を生み出しているアイドルデュオを私は知りません。

 総じて『クロニックデジャヴのピクチャーショウ』は、1stアルバムと同様、カジュアルなポップミュージックのようにBGMとして聴くことを個人的にはお勧めしません。ただし聴き込むことで非常に多様な音楽体験を提供してくれます。このアルバムのトラックの多くは、オーソドックスなAメロ→Bメロ→サビといった曲構成というよりかは、物語を聴かせるような曲構成になっています。聞いているとき私が思ったのは、音楽やドラマが収録されたレコード付きの児童向け絵本の感覚です。ただしそこで語られる物語はシュールで激しく刺激的です。
 皿洗いや家事をしながらも聴くことができるとは思いますが、このアルバムはヘッドフォンでしっかり聴くことをお勧めします。電影と少年CQは常に自分たちの音楽を「架空の映画のサウンドトラック」と表現してきたので、おそらく最も適切な鑑賞方法は、灯りを消して、心の中で映画を鑑賞するように聴くことかもしれません。座って時間をかけこのアルバムを聴くことで、果てしなき映画の旅に出ましょう。そうすれば電影と少年CQが表現する世界を体験できることでしょう。

 彼らのツイートから明らかなことの一つとして、ルアン、ユッキュン、および彼らの演出を担当している長田左右吉らが、このアルバムで成し遂げたことを非常に誇りに思っていることです。『クロニックデジャヴのピクチャーショウ』はアイドルジャンルが達成できる創造的で芸術的な可能性のマイルストーンとなりました。彼らは、聴いた人の感想を聞いて、このアルバムや電少のことを拡げて欲しいと願っています。ですから、私と同じように、このアルバムが気に入ったので有れば、ぜひ彼らにTwitterやメールで知らせてください!
 私たちが大好きなアイドルジャンルを新しいレベルに引き上げる力を持つ彼らのような仕事を、私たちはサポートする必要があります。

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 とのことでした。
 記事を書いていただいたのはsupernothingさんという方です。
 国内ももちろん、海外からも反響があるのはとても嬉しいですね。
 こちらの記事でも最後に書かれていますが、電少の曲やアルバム、ライブなどの感想や批評などを文章やイラスト、映像、音楽、ファッションなどどんな形でもいいので広げていただけると我々としてもとても励みになります(もちろん私はただ好きで聞くだけ、発信はする気ないってのも大歓迎ですが)。
 もし自分の作品や表現に電少の音源を使用したいとかありましたらeigakouron@gmail.comまでお気軽にメールくださいませ。