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大学病院薬剤師から東大SPH大学院生になって変わったこと、変わらないこと

はじめに


こんにちは、越川 翔太(@KMizusoto)です。

数あるnoteの記事から私の記事を選んでくださりありがとうございます。

私は新卒で大学病院に入職し、薬剤師として三年間勤めたあと、東大SPHに入学しました。
病院薬剤師から大学院生(時々薬局薬剤師)に社会的立場が変化する中で、現時点の自分について変わったこと、変わらないことを言語化してみました。


変わったこと

1.「ヒトの生活」について考えられるようになった


私が未熟だったからかもしれませんが、大学病院ではどうしても強制的な医療を提供する側に立ってしまっていたように感じます。
私たちが考えた薬物療法が正しくて、それをいかに患者さんに行なってもらうか。ある程度強制することが出来る、そんな立場でした。
それはそれで重要な立場であり仕事ですが、
患者さんにとって正しいことだったのか患者さんは無理をしていなかったのか、というと違ったのではないかな?と今は思います。

患者さんである前に一人のヒトであり生活があることに、私は病院薬剤師をやめてから初めてちゃんと考えられるようになりました。
薬剤師ではなく、普通のヒトとして生活する時間が長くなったからだと思います。
「どうしてそのヒトがその行動をするのか」ということを大学院での講義でインプットしながら、薬局薬剤師の服薬指導という形で日々アウトプットさせていただいております。

いかにそのヒトが無理なく自身の生活の延長上で薬を使ってもらえるのかどう伝えたらいいのか、などなど毎回勤務時は試行錯誤の連続です。
修行であると気を引き締めている反面、昔憧れていた薬剤師に近づけているような気持ちもあり毎日が楽しいです。
引き続き精進します!


2.「社会」について考えられるようになった


漠然とした「社会」という言葉について考えられるようになりました。
私は病院薬剤師であった時には「医療≒社会」のように見えてしまっていたような気がします。とても視野が狭かったと今なら思います。

東大SPHに入学して様々なバックグラウンドの友達や先生方と出会って、その方たちにたくさん教えていただきました。
「なんで私の言っていることがうまく伝わらないのだろう」「なんで相手が言っていることがイマイチ理解できないのだろう」と思うことは頻繁にありました(今でもあります)。
要因は、バックグラウンドの「社会」が異なっていることによるところが大きいです。(あくまで私の場合は、ですが。)

この事実に気づいてから、「私は医療バックグラウンドで考えてしまうけれど、それとは違ったこういう社会もあるのか!」と心の中で考えながらお話をお聞きすることが出来るようになりました。
新しい「社会」を知ることはとても有意義なことです。自分の視点が広がります。
今後もいろいろな方のお話をお聞きしてみたいです。


3.「人生の安定」について考えられるようになった


現在はありがたいことにお仕事をいただいており、生活に困らないように収入を得ておりますが、不安定という他はありません。
健康を害して働けなくなれば収入もその分減ることになります。常に金銭面や健康面の不安は頭から消えることはありません。

病院薬剤師の時にはこのような心配はありませんでした。社会的立場がちゃんと保障されていると精神面で安定をもたらします。
精神面が安定していれば人生の安定につながります。

時々不安で押しつぶされそうになりますが、「今しかこのリスクは取れない!」と自分に言い聞かせています。笑
とはいえ修士課程で飽き足らず博士課程まで突き進むつもりです(どこまで狂気を持ち続けられるかにかかっている)。
たまに弱音を吐きつつ、引き続き頑張ります。応援してくださると大変嬉しいです。


変わらなかったこと

薬剤師という職業が好きだということ


薬剤師という職業が私は好きです。
好きに理由があるわけではありませんが、考えるのも携わるのも苦ではない(むしろ楽しい)ので好きなのでしょう。
薬剤師の話をしていると、聞き手に「あなたは薬剤師が好きだと思うし、それがとてもいいと思う。」と言っていただく機会をたくさんいただきました。
これからも薬剤師・薬学という領域に関わっていきたいです。

私の夢は、
「パブリックヘルスマインドを持った薬学部の教員になる」ことです。
薬学にパブリックヘルスを持って帰れるような人材になりたいのです。
薬学部教員になった自分に恥じないよう、引き続き頑張っていこうと思います(狭き門である薬学部の教員になれるか、ということはひとまず置いておいて)。


さいごに

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

こんなことが聞いてみたい、などなどありましたらTwitter:越川 翔太(@KMizusoto)までご連絡いただけると嬉しいです。

それでは、次の記事でお会いしましょう!
越川 翔太


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