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【SKILLSMITH TECHNICS】空中のけぞりとコンボ数継続

■はじめに

皆さんこんにちは。Mr.スキルスミスことbugでございます。
今回は最近掘り下げて色々判明した空中のけぞりと、それに関連する様々な仕様や現象を解説していきたいと思います。

また、この記事は動画として作成した際の台本を改変したものになってますので、動画の方も合わせて是非ご覧ください。

■ヒット処理待機について

空中のけぞりの解説に入る前の予備知識として、スーパー以前とXでのヒット処理の違いを解説します。

実はストIIではスーパー以前とXでは攻撃判定が触れてからやられモーションに移行するまでの時間に違いがあります。
比較画像を作ったのでまずはコチラをご覧ください。

SキャラとXキャラを相手に入力フレームが同一になるように昇龍拳を当てた画像です。
まずこれが攻撃判定が発生した瞬間のフレームですね。
で、これが次のフレームです。

Xキャラの方はやられモーションになってますが、Sキャラの方はまだニュートラルモーションのままですよね。
この様にスーパー以前のストIIでは攻撃判定が触れてから1Fの間が存在しますが、Xでは攻撃判定が触れた次のフレームでやられモーションへ移行するようになってます。
実はこの処理差分が「Xはダメージモーションの解除が1F早い」の正体です。
正確には「解除が早い」というより「開始が早い」だったわけですね。
ハイパーでもこの処理差分がきちんと再現されている為にXとS以前でのけぞり時間などに1Fの差があるわけです。
というわけでここではスーパー以前に存在するこの1Fを「ヒット処理待機」と定義して解説を進めていきたいと思います。

■空中のけぞり

このような昇龍拳等のダウン技を地上の相手に当てた際のヒット処理待機は「地上判定だが上向きの吹き飛びベクトルは既にかかっている」という特殊な状態になっていて、ここに地上ヒット効果がのけぞりの攻撃を当てることができると「少し浮いてるけど地上判定でのけぞっている」という特殊な状態を作ることができます

こんな感じで空中に浮いてるのに地上のけぞり状態になります。

ここではこの状態を「空中のけぞり」と定義して解説を進めます。
この空中のけぞりの発生方法はヒット処理待機が存在するS以前のシリーズ限定なので、ハイパーでのXタイプのキャラ相手やX本編では発生させることができません

■空中のけぞり発生の基本

空中のけぞり状態を作る方法は「地上にいる相手に対しダウン攻撃がヒットした次のフレームにのけぞりの攻撃を当てる」となるわけですが、間にヒットストップも挟まってはいけないので必然的に飛び道具を使用した構成になります。

つまりは

①…「ダウン効果を持つ飛び道具をヒットさせ、次のフレームに地上ヒット効果がのけぞりの攻撃を当てる」
②…「ダウン攻撃をヒットさせ、次のフレームに地上ヒット効果がのけぞりの飛び道具を当てる」

という組み合わせで発生させることができるわけです。
後程解説しますが、ある理由により「ダウン打撃⇒のけぞり飛び道具」のルートはその後の特殊要素に繋がりにくいので、ここでは①の「ダウン飛び道具⇒のけぞり打撃」のルートをピックアップして解説します。

■「ダウン飛び道具⇒のけぞり打撃」ルート

ダウン効果を持つ飛び道具を持ち、且つ比較的簡単に次のフレームでのけぞり打撃を当てられるのはターボ以前のダルシムとXリュウです。
ダルシムは先程紹介したもので、ある程度離れてダウンしている相手に弱ヨガファイアーを重ねて立ち中Kを1F後に当てる方法です。
Xリュウでやる場合は真空波動拳の5ヒット目がダウンなので、重ねるなどしてリュウ側が早く動ける状態から中足などでタイミングよく追撃すると発生させることができます。

弱攻撃1発当てた間合いから大足⇒重ね真空がイイ感じです。

■空中のけぞりの終了と維持

空中のけぞりはのけぞり時間が終わると落下状態へ移行します。
落下状態は垂直ジャンプ下降中と同じ状態なので、ジャンプ攻撃を出したりもできます。
空中のけぞり状態はガードしたり攻撃を出すことである程度維持することが可能で、やり方によっては空中に停滞するのを維持し続けることも可能です。
ガードは空ガードでも可能(キャラによる差がある?)な為、キャンセルジャンプを使った空ガード誘発でも空中のけぞりを維持させることができます。

色々検証するのに非常に便利な停滞維持方法。

■空中のけぞり側からの特殊コンボ要素

空中のけぞりになっている側は空中で地上技⇒落下ジャンプ攻撃⇒地上技といった特殊コンボが可能です。

隙が少ない地上技から目押し降り攻撃を入れることができます。

また、連打キャンセルをすると連打キャンセルをした時点で落下状態へ移行するので、キャンセルジャンプの様な「キャンセル落下」ができます。
見た目は面白いですが組み合わせが限られていてS以前のキャラでしかできないので案外大したことはできません。
今後の研究次第ですかね。

■空中のけぞり側への特殊コンボ要素

浮いてる分地面付近のやられ判定が無くなりますが、その分背は高くなります。

昇り中Pからの空中竜巻は地上の相手には当たりません。

■コンボ数継続

さてここからが本動画もう一つのポイントになりますが、空中のけぞり状態の相手に特定の属性を含む技をコンボで繋ぐとヒット数を内部で保留している状態にできます

空中のけぞり状態の相手に対してコンボを行い、「ダウンしない必殺技」をコンボの〆として使用すると、ヒット数が表示されずに「ダウンしない必殺技」を入れるまでのヒット数が内部で保留された状態となり、その後に何らかのダメージモーションが最後まで再生されると保留されたヒット数が加算されて表示されます。

どれだけ時間が空いててもよく、ダメージモーションは何でも良いので、投げでもコンボ数が表示されます。

■コンボ数継続の仕組み

空中のけぞり状態にダウンしない必殺技をヒットさせた場合、のけぞり時間が地上でヒットした際に比べかなり短くなります。
空中のけぞり状態にダウンしない必殺技を当てた時はのけぞり時間が短いというよりもダメージモーションが強制的に中断される、という処理になっているようで、コンボカウント表示条件の「ダメージモーションが最後まで再生される」が満たせなくなるので、次に発生するダメージモーション終了までコンボカウントが保留される、という処理になっていると考えられるわけです。
また、コンボ数継続させるためのコンボが1ヒット分少なくなるのも、最後の攻撃が中断されている扱いになっている為に計上されないと考えられるわけですね。

以上がコンボ数継続についての現時点での検証結果と仮説となります。

■ピヨりを利用した空中のけぞり

空中のけぞり発生条件は「ダウンする飛び道具ヒットから1F後に攻撃をヒットさせる」なので実際に誘発できる技はターボ以前のダルシムの弱ヨガファイアーか真空波動拳しか確認されてないわけですが、ピヨった時の吹き飛びも「ダウン」扱いになる為、本来ダウンしない飛び道具でも丁度ピヨりが発生するように調整することで同じ効果を得ることができます

コレ、当時対戦中によく見ましたね。
当時はここまで発展する要素とは思いませんでしたが…

■ピヨり待機状態

ピヨり吹き飛びのヒット処理待機に攻撃を当てるとピヨらず空中のけぞりになるんですが、実はこの状態、ヒット数と同様に「ピヨり発生を強制中断され、処理が保留されている」状態になってまして、どれだけ時間が経っても次に攻撃を当てるとピヨりが発生します

ここではこの状態を「ピヨり待機状態」と定義します。

ピヨり待機状態に対しては全くピヨり値がない攻撃(ダルシムのせっかんなど)や、待機状態にしてからトレモでピヨりOFFに設定してもピヨりが発生します
ピヨり吹き飛びを利用したこの方法では空中のけぞりを誘発しても次の攻撃でピヨってしまうのをどうやっても回避できない為、誘発した側がコンボ数継続等の特殊要素を利用することはできません。 

■唯一の例外

ここまでの解説で「空中のけぞりは飛び道具を絡める必要がある」としてきましたが、実は唯一の例外を持つキャラがいます。
それがターボのブランカで、ターボブランカのバーチカルローリングは

「攻撃のヒットストップを無効化して出すことができる」
「発生が1F」


というあつらえたかのような超ピンポイント性能を持っているので、中パンチでピヨるように調整して最速でキャンセルバーチカルを出すことで空中のけぞりを発生させることができます

ヒットストップを無効化できるのはターボのバーチカルだけです。
スーパー以降はヒットストップがかかります。

■連続空中のけぞり

更にバーチカルの空中のけぞりは相手を落とさずに連続でやることが可能なので、どんどん打ち上げていくことができます。

最大まで打ちあがったベガ様。

こんな感じで相手キャラによっては4回まで可能ですが、高度が上がっても見た目が変なだけであまり意味はないです。

■余談

以上が空中のけぞりについての現時点での検証結果となりますが、解説で挟む場所がなかった要素などを軽く紹介しておきましょう。

■Xでの空中のけぞり

Xにはヒット処理待機がないのでここまでで解説した方法では空中のけぞりを発生させられませんが、実はとあるバグを利用することで同じ効果を得ることができます。

若干仕様は変わりますが、ほぼほぼ同じ現象が起こります。

こちらは「地上判定を持つ空中竜巻を出すことが可能で、そこを攻撃することで地上のけぞりを誘発できる」というものですが、ハイパーではこのバグは使用できないのでここでは軽く紹介だけしておきます。

■のけぞり中断について

空中のけぞり状態にダウンしない必殺技を当てると起こるのけぞり中断ですが、極端にのけぞり時間が短くなるのでコンボが非常に繋がりにくくなるのと、中断になってしまうと浮いてる側の維持もできなくなります
ダウン攻撃からのけぞり飛び道具のルートを使用してないのはコレが理由で、空中のけぞりを発生させても追撃や維持ができないので発展先がない、というわけです。
とはいえのけぞり時間が全くなくなるわけではないので、多少はコンボできる余地があります。

■ダウンの違い

実はストIIには足払いダウン(小ダウンとも言われますね)と大ダウンと2つのダウン属性があり、足払いダウンから空中のけぞりは発生させられないようです。

■ヒット処理待機への攻撃をガード

初段でのけぞり効果を持つ攻撃のヒット処理待機は「まだ攻撃が当たったことになっていない」とされているようで、なんとその次の攻撃はガードすることができます。

通常技のヒットマークが出てるのにガードになってますね。

簡単に見るならトレモでダミーをオートガードにしてターボブランカで立中パン最速キャンセルバーチカルを出すとガードされます。
バーチカルはちゃんとガードになってますが、なぜかヒット数が出ます
一応手でもガードできますが、1Fの隙間だけなので割と難しいです。
また、ヒット処理待機がないXキャラ、ダウン攻撃のヒット処理待機からはガードできません

■〆のコトバ

いかがだったでしょうか。
軽く調べ始めたらどんどん要素が出てきてまとめるのが大変でしたが、
こういうの好きな人にはたまらない内容になったと思います。
私もたまりません。
またこういった解説などどんどん発信していきますので今後ともよろしくお願いします。

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