君へ贈る言葉

『君へ贈る言葉』

桜並木の先にある門を

たくましくなった君の両手は

力強く押し開けた


それを知らせる君の声は

必死に紡いだ日々が報われた喜びと

不安から解き放たれ溢れた涙とで

震えていた


今君たちは

私たち大人がつくった

つまらない社会が求める

学力という

たったひとつの物差しで

評価をされているけれど

そこへ君の生き方を

当てはめる必要はない


順位を求めるられるレースの中

転び動けなくなった走者を見付けたら

無視して走り去る人波をかき分けて

駆け寄り手を差し伸べて欲しい

そのレースは失格になろうとも

君はもっと大切なものを

手にするのだから


何が正しくて

何が大切かなんて

たったひとつの物差しで

計れるものじゃない


色に染まるな

型にはまるな

大切なものは

いつもその外に広がっているのだから


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