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会津若松から今ここへ。

森 をオープンしてから約一ヶ月が経ちました。
プレオープンっていう感じで週末だけ8日間オープンしていました。
その間に本当に沢山のお客さんがいらしてくださり感謝します。
今週からは平日もオープンします。
この一ヶ月、いや引越し以前からお店の事を中心に動いてきました。
そこで軌道修正をしていこうとなりました。というのも、前回のブログにも書いたのですが息子がこども園に行かないと自ら決断したので、
僕も明香もその意見を尊重してサポートしていくことにしました。
そうなると約一年間は息子と一緒に森を営んでいく感じになります。

当初の予定では息子⇨こども園
僕と明香⇨森をガッツリと営む

これがガラリと変わったのでその変化についてずっと考えてました。
自分の中では、8日間営業してみて、もっとあれもやってみたい、
これもやってみたい、ここはああしたい、などなどぐるぐると
思考が渦巻いてきて。でも、今はどんどん削ぎ落として、
シンプルに動きやすくしていく時期なのだ!
と明香と相談しながらそこに落ち着きました。
なかなか、そのバランスを(お店のこと、子育て)とろうと
頭で考えてると難しい。

東京で生活していた時からお世話になっている
カウンセリングの先生がいるのですが(以前はハワイに住んでいたり、ボブマーリーが好きだったり、自分にとっての心の支え的な存在です。)
その先生にもいろいろと相談に乗ってもらい、
「けいくん、子育てに正解はないのですよ。」と。
そっか、正解を求めるから頭で思考して、
その思考の枠の中に収めようとするから、
その中に上手く入らない時にイライラしたり、こんなはずじゃなかった、
とか思ってしまうんだ!(お店のことも、子育ても)と。
もっとどんどんオリジナルでいいんだ!
誰に何と言われようと、自分たちが信じて動いていけばいいんだ!

そういう風にすこしやわらかな風が自分の中に吹くと、
どんどん自分らしさが戻ってきて、そしたらちょっとお店とも、
家とも距離をとってもっと客観的に今の自分たちの環境をみれるように、「旅に出よう!」となりました。
行き先は明香のお父さんの実家がある、会津若松。
ぼくは東北へ行くのが初めてなのですごく楽しみにしていました。

主な目的は、
お祖母さんのお墓まいり。
叔母さん家族に会う。
黒磯に寄って 1988 cafe syozoに行く。
温泉に浸かる。

5月9日
早朝起床。お店に行き、酵母の調子を見つつ冷蔵庫の整理。
明香起床後、何時ころに会津へ出発するか?どの道で行くか?
など話し合う。息子起床。「今日は会津へ行く日?」と聞いてくる。
最近、朝起きて今日は何の日かを確認するのが日課みたい。
掃除をササッとして角食を食べて、荷物を積み込みいざ会津若松へ。
僕は以前に大型トラックの運転手!をしていたので高速道路の運転は好きなんです。じっくりと音楽も聴けるし、変わりゆく景色も楽しい。
三郷から川口へ外環が繋がったので東北自動車道へも渋滞は一切なし。
かなり快適なドライヴでしたが、夏日かと思うほど陽射しが暑くて、窓を開けるとなぜか息子が嫌がる、きっと音がうるさいのが嫌なんかな。
息子は音に関してかなり敏感。家でノラ ジョーンズのDon't Be Deniedを聴いてて、その曲はニールヤングのカヴァーなんですけど、違う日にオリジナル(ニールヤングの)を聴いてたら、
「これノラ ジョーンズだよね!」って。僕も明香もハッとなって。
すごい耳してるな!って親バカっすね。

途中休憩したり、そうこうしてるうちに那須黒磯に到着。
3時間くらいで着きました。1988 cafe syozoさんへ。
このお店の存在を知ったのも実は先ほど紹介した
カウンセリングの先生から。
明香が妊娠してすぐに那須高原の方には行ったのですが、黒磯は初めて。
子供は平気なのかな?って心配でしたが大丈夫でした。
カフェ好きの人には説明不要と思いますが、
今や表参道、青山にも支店があり勢いのあるカフェです。
カフェブームの火付け役と言っても過言ではないでしょう。
とても、オリジナルな香りがします。
静謐さの中に無邪気さがあったり、
店内に流れている一定したトーンがお客にとって、
ホッとしたり、寛げたり、読書に集中できたり。
そのトーン、音色に今までには無かったオリジナルなテイストを感じます。黒磯という土地の雰囲気もそのトーンに合ってます。
海の近くでこのトーンはしっくりこない気がする。
やっぱり、山があって、古くからの商店街があって、
そこにポツポツとお店が増えてきてそれがあってこそのあの空間。

やっぱり僕がお店に対して一番求めるのは、空間です。

ゆったり出来る空間。
ホッとする空間。
話が弾む空間。
どこか非日常的な空間。

森ではオープンラッシュが想像以上な大波で。
それに飲まれてのびのびと身動き出来なかった。
そこをほぐして、もっと自分らしく自分たちのペースで。
自分たちの日常のペースが空間に繋がっていくんだと確認できました。

会津には夕方前に着きました。
明香のお父さんの家は代々商売をされているので
敷地に立派な蔵がありました。
会津の街並みは城下町なので、僕の実家の伊賀上野と
似ているところがありました。
盆地なので山に囲まれている感じも似ています。
山のスケールは会津のほうが大きくて深い。
どの家にも玄関先に雪かきの道具が置いてあったので
冬は相当雪が積もりそう。
でも、雪山の会津も風情があって綺麗だろうな。
温泉街も車ですぐに行けるし。
息子がもう少し大きくなれば歩いて市内の観光も出来るし。

こちら七日町駅です。無人駅です。
明香のお父さんの家から歩いてすぐです。
電車が大好きな息子にはたまりません!通過の時間を調べて、
家からダッシュで線路に向かい電車が走るのが見れました。
良い思い出となってくれるといいな。本数が少ないので、
残念ながら今回は電車に乗れず。
でも、そういえば黒磯で、遠くに通過するハヤブサとアキタコマチの連結!が見れた時は、家族そろって大興奮!いつの間にやら、
僕もかなり電車に詳しくなり、
いつかはハヤブサで北海道に行ってみたいな〜なんて。

翌日に行った東山温泉。日帰り貸切で。子供と一緒だと貸切は最高ですね。
どっちかがゆっくり入って、どっちかが遊ぶという。
ナイスコンビネーション。はしゃいでも周りを気にしないでいいし。
なによりもここは目の前が滝!
滝の音を聴いてるだけで幸せでした。
滝の流れって、時間の流れと似ていますね。
さいきん読んだ、吉本ばななさんのエッセイの中で、
実は時間は過去から未来に流れているんじゃなくて、
未来から過去に流れてるんじゃないかって。
そう思うと腑に落ちることがたくさんあります。

滝も上流が未来、下流が過去だとすると、
流れて過ぎ去った時間はもちろん取り戻せない。
常に一瞬、一瞬の「今」に意識を向けるのがいかに大切か。
上流からの流れに逆らわずにいかに、今を過ごすか。
そういった瞑想的な時間を過ごせたのも久しぶりでした。
高齢になったら山で暮らすのも素敵だなって明香と言ってました。

お風呂上がりに市街でジェラードを食べたり、
そうそう温泉に行く前に食べたラーメンも絶品でした!
手打ちの太麺。やっぱり手で作る食べ物は格別ですね。
しっかりとエネルギーが籠っていて食べると元気になる。
それって食べ物の元、根本的に気=エネルギーがあるってことですよね。
僕もここにきて、なるべく機械は使わずにパン生地を手で捏ねています。
もっともっとそのエネルギーを皆さんに伝えていきたい!と思いました。
店内も清潔で従業員さんもテキパキとしていて、すごく素敵なお店でした。
明香のお父さんも会津に帰った時はいつも行くみたいです。

会津の街並み。ここは食料品と雑貨屋さん。
店内は土間があって上がると畳。隣の建物も蔵をリノベーションしたレストラン。そういった古いものを上手く今の時代に活かしていて素敵でした。
なんと、この辺りに直江兼続の屋敷跡があるらしく、
次回は是非寄りたいと思います。歴史好きにはたまりませんね。

こちら帰る日の朝に散歩して寄りました。
司馬遼太郎の 燃えよ剣 を読んで以来、新撰組といいますか、
とにかく土方歳三が好きになりました。
斎藤 一も新撰組にとってかなり重要な人物。とにかく強い!
最後まで生き残りましたから。
新撰組記念館は残念ながら休館でした。

そんなこんなであっという間に会津での日々が過ぎました。
明香の叔母さんには本当にお世話になりました。こういった交流がなんとも心があたたまり、また会える日を楽しみにまた日々頑張ろう!って。

帰り道にまたまた那須へ寄ったのですが話しが尽きないので割愛します。

帰った翌日。畑をやりたくて庭の土を掘り起こしてます。
どうなるやら?全くの素人ですが地道にやってみます。

昨日は、明香の誕生日+母の日だったので息子とケーキを作りました。
なかなか手つきが良いです。
この後、苺を一つず飾る度にクリームを味見するという(笑)
畑もそうだけど一緒に何かを作るのが楽しいです。
そうくるか!?みたいな(笑)

こんな感じで今週からゆるりと平日も営業します。
今は、少しハーブを効かせたハムを作りました。
黒ごまの山食パンで、ハムと野菜のサンドイッチを考えています。
ケーキは、苺のタルトか、苺のショートケーキかどっちにしようかな?
そろそろ苺も終わりそうですね。
また来年と惜しみながら味わいたいです。
お店のデッキではは新緑がとても気持ち良いです。

ホッと一息、息抜きにいらしてください。
good music & good food でお待ちしています。