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デザインデータを綺麗に作りたい理由

最近チームのデザインフローとかを考えてたときに思ってたことをまとめてみた。

まず、Webサービスの開発でいうとだいたいデザインデータ=FigmaやSketchなどのファイルになる。

デザインデータを綺麗に作ることによる短期的な目的は
「デザイン作業の属人化を防ぐ」

中期〜長期的な目的は
「デザイナーがサービス開発工程の上流で思考し続け、アウトプットする」

というわけで、仕事を綺麗に丁寧にこなすことのメリットを考えてみた。


どういうことかというと…

① 開発工程の上流で仕事をするには、思考する時間を確保する必要がある。

② 時間を確保する方法の中で「作業時間を短くする」が手っ取り早い。

③ 作業時間を短くするためには、作業を効率化する必要がある。

④ 作業を効率化するためには、その意識を持ち続け、それにあたる障壁を取り除く必要がある。

⑤ デザインデータを綺麗にする意識を持つと、当然時間と根気が必要になる。すると自然と「効率化」に意識が向くはず。

何が言いたいかというと、

一見、時間がかかって根気が必要そうな「デザインデータを綺麗に作ること」は結果的にスピードアップに繋がり、
それによって確保された時間を有意義に使おうじゃない?という。


なにをすればいいの?

うちのチームでは月一でお互いのデザインデータのレビューをする習慣を作ってみた。

これをすると多くのチームで出そうな会話として
「誰も見ない部分を綺麗にしたところで意味がないのでは?」
というやーつがある。

これには僕も「うーむ、そう言われると…🤔」と思いかけたが、よくよく考えてみると

「散らかったものを綺麗にできるようにする」
ではなく
「そもそも散らかさないようにする」
っていうレベルに持っていくべきだな、と。

家事で例えると
『片付けを頑張るのではなく、そもそも片付ける必要が無いように生活する』みたいな。
問題解決の根本を変えれば問題そのものが無くなるよ、と。

制作に対する意識の解像度が足りないと日々のタスクに追われデザイナーがただの作業者になってしまう。

大事なのは、綺麗で丁寧な仕事の先に「時間をどう使うべきなのか」という意識があることだと思う。


スピード重視で雑な仕事になっちゃった?

この問題が起きたとしたらそもそも「質」と「スピード」の意識が間違っているかもしれない。

仕事のスピードを速くする、というのは正確性や質を保ったまま速くすることであって、それらが伴っていないと速くなったとは言えない(と思っている)。

また、ラフデザインやアイデア出しの作業時にスピード感を求めるあまりデザインデータをぐちゃぐちゃなまま進める人は多いように思う。
ここが落とし穴というかなんというか。
サクサクとスピード感を求める作業=データをぐちゃぐちゃにして進める
という図式になってしまったら一向に作業スピードは速くならない。アイデア出しのような思考の反復的な作業に丁寧な精度高いデータ作りは合わないと考える人が多いが、そうではない。
マージン、レイヤー構造、命名をどんなにラフ段階であろうと息を吐くように綺麗に仕上げることができれば、そもそも丁寧なデータ作りがスピードの障壁になることはなく、逆にスピードを上げることに繋がる。思考の反復的な作業にこそ1つ1つの作業(操作)の効率化が効いてくるはずだ。
あと、上述の通りデータを綺麗に作ることを目的にすると自然と効率化の意識が芽生えるので、ここは目的と手段が逆転することが有効な例かなぁと。

とはいっても個人の意志で完璧にやり抜くのは難しいところもあるので、チームでレビューし合う文化をこれからも作っていこうと思う。

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