見出し画像

音声入力ができない話

僕たちは音声入力ができない。

音声入力いいよ、という記事を読むたびに「いいな〜」と思い、何度か挑戦してはみたけれどどうにも上手くいかない。

なんでかな〜なんかおかしいのかな〜と思いながら、また別の音声入力推しの記事を読んで、ようやく腑に落ちた。

「考える速度で入力ができる」と音声入力の利点を解く人は言う。
私にはこれができないのだ。

私は、考えながら話すことができない。

じゃあ普段の会話はどうしてるんだよ、と思われる方もいるかもしれないが、よくよく考えてみてほしい。

会話とは、対話だ。相手がいて初めて成立する。
相手の反応を観察し、距離感を、空気を読み、適切な返答をすることが求められる。

もちろん熟考が必要な場面も時にはあるけれど、相手になんの断りもなくいきなり思考モードに入っては、相手が不安になったり不快に思ったりするだろう。

会話とはコミュニケーションだ。さながら卓球のラリーのように、テンポよく相手が返しやすい球を返す技術が求められる。

対して、文章の執筆はマラソンだ。
自分に向き合い、熟考し、文章を書き綴っていく。

使っている筋肉が、というか体の使い方がそもそも違うものだ。

つまり、話すのと書くのとでは、頭を使う部分が違う。

私はこのあたりの使い分けというか、切り替えがうまくできていないらしい。

多分に、音声入力が上手くできる人というのは、例えばプレゼンテーションとか講演とか、大勢に向けて発表をする経験が多い方なのだと思う。なんかそんな気がする。

一方私はというと、これまでの人生でそうした舞台に立った経験が、恥ずかしながらほとんどない。
相手のいない対話の経験値がほぼゼロなのだ。
だから、いざ音声入力をしようと思っても、話すことより考えることに集中してしまう。

ではどうするか。

明確な相手がいないから上手くいかないのだ。仮想的な相手を用意すればいい。
ぬいぐるみに向かって話しかけるというアレだ。

傍から見たらハチャメチャに怪しいこと、我に返ったらいけないということを除けば良案に思えるのだけど、どうだろう。

ひとまず一度試してみたいけれども、たぶん私は途中で我に返ってしまうのだろうとも思う。

だって私の前にいるのは、大勢の聴衆ではなく、物言わぬぬいぐるみだけなのだから。

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

note.user.nickname || note.user.urlname

サポートをしていただけると私がたいへんよろこびます。

いっぱいちゅき♡
3

さくた

情緒不安定な腐女子。 OL(おっさんずラブではない)しながらBL小説やエロいテキストを書いています
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。