解ける勢なんて呼ばないで

 どうもこんばんは、「謎解きくノ一」などと呼ばれてしまっております、東狼研究所兼ギリギリメガネ団のひゃんと申します。

 私は解神という、「今一番謎が解ける人」を決めるイベントにて、光栄なことに二年連続で予選トップ通過のファイナリストとならせていただきました。

 あの時間自体はとても濃密で、それきっかけで狼とかギリメガにも興味持ってくださる方がいたりして、ありがたいなぁと思ったりしてます。それに、来年に向けた応援の言葉をたくさんいただいたり、身寄りのいない大阪でもいろいろ面倒を見てくださる方々に恵まれたりしました。あとおかげさまでソロ名義の持ち帰り謎なんかもちょこまか出させていただいております。

 でも。それでも、なんですよ。

 「解神ファイナリスト」=「謎解ける勢」と認知されてしまっていることが、時々しんどく感じたりしています。

 というのも、どんな公演に際しても、クリアできれば「さすがひゃんさん」、失敗すると「まさかひゃんさんが?!」という反応ばかり……。時には、運営さんサイドから「日本一謎が解ける女子ですよね」などとあおられたりもします。つまり、「謎を解けることが当たり前、解けないとしたら何があった?」というような認識をされてしまっているのです。

 謎グルイって言われるのにはもう慣れましたしさすがに遠征とはいえ8連戦はばかやったなって思いますからあきらめもつくんですよ。でも「解ける勢」って言われても、相性悪い謎はとことん解けなかったり、大謎撃破率むちゃくちゃ低かったりするんですよ。解けないものも相当あるんですよ。

 もっと言っちゃうと、もともと謎界隈入る前からずっとお世話になっているバラエティの界隈の人々は私なんかよりめちゃくちゃ解けますからね。リア脱TVランクイン経験者山ほどいます(TOP経験者もいる)し、密室美少女総合TOP100いるし、謎解き王トーナメントファイナリストいたはずだし。ナゾトレの視聴者早解きのランカーもいたし、全国ナゾトキ対抗戦99点もいるし、謎検一級経験者もいますし、小謎男もいた記憶がありますね。こんな人たちに囲まれたからこそ今どうにか戦えてるんですよ全くもう。

 ……失礼、取り乱しました。でもそんな私が「解ける勢」と言われていて何が辛いか。

 謎解きの世界は日々進化し続けています。成功率1割の公演とかザラにあります。それも、クラスタ向け公演であるにもかかわらず、っていうくらいの容赦ないやつ。そこで出会う謎は新鮮な驚きと新たな発想を与えてくれたりもするので、すごく好きなんです。そういう出会いは大好物だしこれからも巡り会っていきたいんです。

 しかし、それについていけなくなった時、つまり私がみなさんが思うような解ける勢でなくなってしまった時。たぶんそれは、謎解きクラスタとしての「ひゃん」「謎解きくノ一」の存在意義自体がなくなってしまう瞬間です。有名クラスタさんみたいな知名度も、お金も、発信力も、人間性もない、有象無象に埋もれるだけの存在に戻ってしまうのです。

 その時、今絡んでくださる方々のうち、1割でも仲良くし続けてくださる方がいるでしょうか。私にはそうは思えないのです。

 みなさんの期待通りの解ける勢であることが、謎クラでいさせて頂くかなり大きな前提となりつつあるからこそ、解ける勢ではなくなってしまった時が恐ろしくてたまらないのです。

 楽しいはずの謎解きに、プレッシャーが上乗せされる。それは強者ゆえの特権と言われてしまうかもしれませんが、それが前提になってしまうと、それはそれで、今後が怖くなってしまうんです。

 だから、解ける勢を解ける勢として括るんじゃなくて、あと雲の上的な扱いもしないでいただいて、なんかこう、もっと仲良くして欲しいなって、思ったり、してます。

 と、弱気なこと言いすぎましたが、私は私なりに、2月24日の解神2018もぶちかましていきますので、見守ってもらえたらなって思います。あ、女性謎クラの皆様におかれましては女性初の神狙えばいいと思いますよ? その時は容赦しませんけど。

 来年もどうぞ「ひゃん」を、「謎解きくノ一」を、そしてそれ以上に「東狼研究所」や「ギリギリメガネ団」もぜひ、よろしくお願いします!

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