見出し画像

かわいいカトリック聖画 (イタリア人修道士作)

この聖画は、14世紀〜15世紀頃にイタリア人修道士が描いたフレスコ画の聖母子像です。「Santa Maria Bianca(サンタ・マリア・ビアンカ)」と呼ばれています。

Biancaはイタリア語で「白」という意味です。なので、Santa Maria Biancaは「白の聖マリア」「白き聖マリア」「白の聖母」との邦訳になるでしょうか。

この御絵(ごえ;カトリック信者による「聖画」の通称)の作者であるPietro da Napoliは、カルメル会※の修道士だったようです。彼については、孤独と祈りのうちに長らく生活していたこと、絵の描き方を知っていたこと、聖母を愛していたことが分かっているだけです。

※ カルメル会:パレスチナのカルメル山に起源を有する観想修道会(祈り中心の修道会)

「サンタ・マリア・ビアンカ」の取り次ぎの祈り※により、盲目の治癒など、これまで多くの奇跡が起きたようです。

※ 信者が聖母にお祈りし、聖母がイエズス・キリストへ代祷(だいとう)すること。


現在この御絵は、イタリアはパルマの教会に設置されています。

↑ イタリア・パルマの教会「Parma of Carmelitane Discalced Church of Parma」(女子カルメル会修道院併設)。過去の主祭壇中央上方に取り付けられています。画像出典:伊Wikipedia


福者フラ・アンジェリコ(14世紀末 - 1455)も同時代を生きたドミニコ会の修道士です。彼の描いた聖画も「かわいらしい」と言える絵柄です。


両修道士が「かわいい」絵柄の聖画を描いたイタリア絵画史的背景についてはよく分かりませんが、興味深い一致です。

———

このnoteは以下のブログ記事の書き直しです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?