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sleepy room 2023season ep.06

コーチングツリー

NFLファンを続けているとたまに耳にする『Coaching Trees』日本的に言い換えれば ○○流などの流派(華道や剣術) △△亭・✕✕家などの一門(落語・歌舞伎)といったところでしょうか。家系図と表現されることもあります。
が… これといって明確な系譜や仕分けルールがあるわけでなく、とらえ方は様々なのですが、なんとなく師弟関係のようなものをもとに作られていることが多いです。ワシントンポストやESPNなど、それぞれのメディアや個人がそれぞれの解釈でつくっているものなのでどれが正しいとか間違っているというものでもありません。
私が見始めた頃35年くらい前あたりに活躍していた双璧といえば
Bill Walsh & Marty Schttenheimerと、その他いくつか例を挙げてみましょう

Bill Walshツリー

Bill Walshといえば『ウエストコーストオフェンス』ですね。Joe Montanaと共に49ersで一時代を築きました。彼のツリーに属している名コーチと呼ばれる人たちは多く直属だけでもSam Wyche / George Seifert / Dennis Green / Mike Holmgren / Ray Rhodes …など そうそうたる顔ぶれ。そしてそれぞれその下流には Jeff fisher、Tony Dangy、Andy Reid、Sean Payton など今なお続いていおり、このツリーはスーパーボウルまでたどり着いたことがあるコーチが多く所属しているきがします。

Marty Schottenheimerツリー

Marty Schottenheimerは『マーティボール』と呼ばれるよく言えば堅実悪く言えば保守的な戦術戦略で私の印象としてはレギュラーシーズンは結構勝つけどプレーオフで勝つ気がしない…といった感じでしたが
彼のツリーには直属としてBill Cowher / 再び登場Tony Dungy / Mike McCarthyなどが名を連ね、その下流には Dom Capers 、Jim Haslett 、Mike Tomlinなどがいます。Bill Walshツリーと比べると少々迫力はないですが…

Mike Holmgrenツリー

冒頭でも記した通りコーチングツリーに明確なルールや基準が決まっていないため、WalshツリーにいたHolmgrenのツリーというのも別に存在します。
このツリーに所属するのは
Jon Gruden, Dick Jauron, Steve Mariucci, Marty Mornhinweg, Andy Reid, Ray Rhodes, Mike Sherman, Jim Zornなど
こちらもそうそうたる顔ぶれ。そしてJon Grudenの流れにはShone McVayが所属しています。見方によってはMcVayもBill Walshツリーの一員とみることもできるのかな?

Andy Reidツリー

スラムダンクの安西先生のモデルとも噂される?ReidはWalshツリーやHolmgrenツリーにも名を連ねる名将。クロックマネジメントが残念だとか用意したプレイはどうしても使いたいのか?たまに余計なことをしたり…なんて言われることもありますがそれを差し引いても素晴らしいHCです。
ツリーに所属するメンツは
Brad Childress, Leslie Frazier, John Harbaugh, Steve Spagnuolo, Ron Rivera, Pat Shurmur, Todd Bowles, David Culley, Matt Nagy, Doug Pederson, Sean McDermottなど
みなさんも聞いたことある名前が多いのではないでしょうか?

Bill Belichickツリー

Belichickの源流はRick Forzano, Tommy Hudspeth, Ted Marchibroda, Red Miller, Bill Parcells, Ray Perkinsなど諸説ありますが、師匠はBill Parcellsと私は認識しています。最近ちょっと元気がないですが…こちらも言わずと知れた名将ですね。
独特な哲学でTom Bradyと共にペイトリオッツ王朝を築きました。しかしその独特過ぎる哲学故か?Belichick ChildrenでNFLのHCとして成功した人はまだ一人もいません(;^_^Aがんばれー
ツリーに所属するメンツは
Romeo Crennel, Al Groh, Eric Mangini, Josh McDaniels, Nick Saban, Bill O'Brien, Matt Patricia, Brian Flores, Joe Judge, Brian Dabollなど

まとめ

ごく一部ですが、暇なオフシーズンを過ごすには奥深い世界なので、暇を持て余したNFLファンは『Coaching Trees』で検索してみると面白いですよ

ポジティブライオンズ

試合もないオフシーズンにつき特に書くこともないので… Detroit LionsのHC Dan Campbellのコーチングツリーというかルーツを紐解いてみましょう。

Campbellのコーチングキャリア

 Miami Dolphins (2010)  Tony Sparanoヘッドコーチの下でインターン

 Miami Dolphins (2011 Tony Sparanoヘッドコーチの下でTEコーチとしての経験を積む。

 Miami Dolphins (2012–2015) Joe Philbin指揮下でTEコーチとしての経験を積む。

 Miami Dolphins (2015) Joe Philbinヘッドコーチが1勝3敗と低迷したため更迭、当時TEコーチだったCampbellが暫定HC就任5勝7敗(6勝10敗)でシーズンを終了しました。

 New Orleans Saints (20162020) にアシスタントHC & TEコーチとしてSean Paytonの指揮下で経験を積みました。ちなみにCampbellはプレイヤーとして2009シーズンにNOでプレーしておりPaytonと共にスーパーボウルXLIV制覇しています。

 Detroit Lions (2021–present) 現在HCとして活躍中

Dan CampbellはSean Payton, Joe Philbin, Tony Sparano3人のHCの下でコーチングキャリアを積みデトロイトライオンズのHCになりました。師事したHCは3人ともオフェンスマインドのコーチなのでおそらくCampbellもオフェンスマインドのHCでしょう。プレイヤーとしてもTEなのでオフェンスの方が理解が深いのでしょう。なので去年・一昨年と、まずオフェンスから成績が向上しております。手駒の問題もありますけどまずは得意分野から改革していったということでしょうし、前HCであるディフェンスマインドのMatt Patriciaがディフェンスを解体してしまっていたのかもしれません。

さて今年はFAでディフェンスのテコ入れも始まっていますし数週間後のドラフトではどんな選手を獲得し、育てていくのか楽しみです🦁

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