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【フェアトレード月間】 フェアトレードとカカオ

毎年5月第2土曜日は「世界フェアトレード・デー」。世界中でフェアトレードをアピールする日です。そして、今月はフェアトレード月間ということで今月はフェアトレードに関する内容を中心に更新していきます。

フェアトレードとコーヒーについて

開発途上国では実に、1400万人もの人たちがカカオ生産によって生計を立てていると言われています。私たちも大好きなチョコレート。その原料であるカカオ豆はどこでどのように作られて私たちの手に届けられているかみなさんご存知ですか?


開発途上国の深刻な問題

貧困問題
世界のカカオ豆の60%がコートジボワールとガーナの2か国で生産されています。
最大生産国であるコートジボワールで2018年に実施された調査によると、コートジボワールで不自由なく生活できる収入(年間約7,318米ドル)を得ている生産者はたった7%、58%は一日1.9米ドル以下の極度の貧困状態にあるという結果になったとのことです。またこの状況はガーナでもそれほど変わらないとのことです。

不自由なく生活できる収入を得ている生産者:7%
一日1.9米ドル以下の極度の貧困状態:58%


また貧困だけでなく児童労働も問題視されています。

児童労働
その数は約1億5,200万人、実に世界の子どもの10人に1人にあたる人数です。
2015年に発表された調査によると、コートジボワールとガーナだけで212万人もの子どもがカカオ豆の生産に携わっており、その5年前と比べても21%も増えているそうです。
また、その仕事をする上で96%の子どもが危険にさらされているとも推測されています。


児童労働が蔓延しているのも極度の貧困と密接に関係しています。

世界のカカオの90%は小規模農園で生産されており、貧困状態にある農園はその家の子どもを労働力として動員せざるを得なくなります。また、貧困などを理由に子どもが家族から引き離され、人身売買や強制労働に巻き込まれるケースも決して少なくない状況です。


フェアトレードにより公正な取引を

国際フェアトレード基準では、児童労働を禁止し、安全な労働環境を保証しています。

そしてなによりも児童労働を生み出す「貧困」の連鎖を断ち切るため、乱高下する国際市場価格に対し、生産者が対価を得られるよう、持続可能な生産と生活を支えるフェアトレード価格を設定しています。

フェアトレードにより生産者が適正で安定した収入を得ることができれば、子どもを働きに出すようなこともなくなります。フェアトレードで得たプレミアム(奨励金)では、生産者たちが自ら地域の教育や医療など社会基盤の充実を図ることも可能になります。また、フェアトレードでは環境面でも厳しく基準が定められており、森を破壊したり、危険な農薬を使ったりすることなく自然環境を守りながら生産されているのです。



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