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【いちばんすきな花】本当のことよりも大切なこと


紅葉くんのお話。


自分は最低な奴だ、という罪悪感と
自分はひとりぼっちだ、という現実に
もがき苦しんでいた紅葉。

学生時代に同情とも呼べる優しさで
ひとりぼっちの子に声をかけるが
それは自分のひとりぼっちを
カバーするためという本当の意味を
かつての同級生に打ち明けてしまう。

しかし、
有り難く受け取っていた優しさを
自分の勝手な罪悪感で塗りつぶさないでと
言われてしまう…。

本当の優しさとはなにか、を
追求する優しい紅葉だから
きっとそんな自分が嫌だった。
でも、同級生からしたら
そんなのどっちでも良くて。
あのとき、あの場所で
佐藤くんが声をかけてくれた、
一緒に絵を描いてくれた、
そのことが嬉しくて有り難かったのは
紛れもない事実。
それを、本当は同情してただけ
と言われたらそりゃ傷つきますよ。

ありがとう、と言われたなら
どういたしまして、でいいじゃないか。
お邪魔しました、と言ったら
またおいで、と言うように。

本当の意味より大切なことが時にはある。
知らない方が幸せなこともある。
紅葉は優しい人だ。
優しさとは何か、優しくなりたいと
願う人はもうすでに優しい人なんだ。

そんでもって、赤田ね。
あ、こた君ね。
お前なにデレデレしちゃってんだよー
「かわいい〜♡」「かわいいねえ♡」
じゃないのよwwww
あの嫁はこのドラマ内では
固定概念ギチギチの古めかしい女代表
みたいになってるけど
やはりまだそういう意識は現実的で
いちばんリアルなんじゃないかと思う。

夫婦お揃いのマグカップで
ピンクは妻でブルーは夫、
たぶんタオルとかスリッパとかお箸とか
なんでも色分けしちゃってんだろうな〜
と想像がつく。
そんな嫁からしたら夫が仲良さそうに
女性と話してたらそれはもう"元カノ"確定なわけ。
友達?とか聞くこともなく
夫の周りにいる女=元カノ
という方程式しか頭にないのよ。

それが世の常というものなのかね。
自分もそんな風に思っちゃうのかな。
いや、思わんだろうな。
女友達の1人や2人いるだろう、と
思ってしまうな。
自分には男友達とかいないんだけどもね。

それに対して固定概念のないゆくえは
4つのマグカップを選ぶ時
バラバラでカラフルな色を選んでるんですね〜
ドラマ上、キャラクター上、
主人公4人を肯定する流れですので
そういう贔屓目で見てるかもしれないが
やっぱりゆくえは人を異性だからどうとか
じゃなくて、その人自身を見てるんだなと。

赤色、紫、黄色、水色

誰が何色を選んだっていい、
というように
横に並べてとりあえず
それぞれに選んでもらう。

赤を選ぶ椿
いちばんすきな色を選ぶ夜々
水色を選ぶゆくえ
選ばれなかったからではなく
ちゃんと意思を持って黄色を選んだ紅葉

固定概念のない椿とゆくえ
すきなものを貫く強さを手に入れた夜々
最低な奴なんかじゃない根っから優しい紅葉

この時間、平和だったし
紅葉が救われた瞬間だったし
黄色のマグカップも、救われたと思う。

【この花綺麗〜と言ってる人にわざわざ
でも棘あります、毒ありますって言わなくていいの。
その人が綺麗と思ってるならそれは綺麗だから。】
(ゆくえ)

紅葉、
自分の思う優しさを与えられなかったとしても
篠宮くんはとっても嬉しかったんだよ。
そして、辛い時に牛丼を一緒に食べてくれる
黒崎くんを繋いでくれたことを
これから先もずっと感謝していくんだよ。
紅葉がいなかったら篠宮くんは
『お腹痛い』って言えないまま
一人で泣いていたと思うから。
間違ったと思ってるなら間違ってるかもしれないけど、
間違いだけじゃなかったよ。きっと。

本当の優しさとはなにかを
考えさせられた5話でしたね。

その考える時間がきっと
優しさに繋がっていくんだ。


そういえば、夜々ちゃんは
椿さんのことが好きなんだね?
みんな『好き』とは違う『好き』なんだね?
たしかに紅葉より薄めのお顔だもんね!椿さん(´ω`)



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