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20180218(Sun.)

従妹の23歳の誕生日。彼女は地元の美容院で働いている。わたしは美専に行って国家試験に合格したら即「美容師」になれるものなのだと、彼女が実際に働き出すまで安直に考えていたのだがそういう単純なものでもないらしく、まだお客さんの髪を切れるというところまでは至っていないらしい。まずはシャンプー、カラーリングの補助などから始まり、いろいろとステップを踏んでようやくスタイリスト? という呼ばれる境地に至るとのこと。で、従妹は美専を卒業しておそらく2~3年は経っているがまだまだ修行中のようで、連日のシャンプーとカラーリングで手がバサバサのバキバキになっている。年末に会ったときは手以外はいたって元気そうだったがその手があまりにも痛々しくてかわいそうで、でも今このときを耐え抜かんことには彼女のステップアップもないのだから安易に何か声をかけようにもかけられず、いつも通りの無口で無愛想な長女であった。豆腐くれと言ったらくれた。鍋の話。
今年、というか今年度はその従妹のそのまた妹が20歳を迎え、わたしは今まで全くなんにもやってこなかったくせにこういうときだけ張り切って、自分の古着ではあるがヒステリックグラマーのサイズフリーのTシャツをプレゼントした。しかし、姉妹の片方にプレゼントを贈っておいてもう片方は放置というのはわたし個人的にはもやもやする、ということで先月唐突に思い立ってロクシタンのウェブショップを覗いてみると1月末まで送料無料とのこと。その日、1月30日。確か。つっても送料なんて本体の額に比べたら大したものじゃないのだがそういうことを言われるとわたしは弱い。のでシアバターのハンドクリームとボディクリームのセットを配達日:今日に指定し従妹の自宅宛に注文した。ボディクリームは、そもそもハンドクリームすら受け付けないレベルのバキバキ具合だったらただ悲しませるだけなので、保険ということで。
今日もどうせ仕事かなと思っていたら自分の誕生日ということで休みを取っていたようで、すんなり受け取ってもらえたようだ。安心。
しかし、何故か分からないけれどこの従妹は本当に、かわいい。めちゃくちゃにかわいい。従弟は他に何人かいるがこの姉妹だけは別格にかわいい。もしわたしに姉か妹がいたとしたらこんな感じだったのだろうか。年下の女の血縁というのはなんだかめちゃくちゃにかわいい。好みというか、見た目の傾向が似通っているというのもあるのかもしれない。ジルスチュアート大好きな従妹ふたりだったとしたら仲良くなれなかったかもしれない。わたしと従妹、3人とも耳に棒ピアスを通している。「ほらーやっぱり血なんやって、血!」とハタチの方の従妹は言うが、耳に棒を通したがる血というのはちょっと意味がわからない。ともあれ誕生日おめでとう。プレゼントはたぶん、今年だけやで。

月間・週間両方のタイプが入ったスケジュール帳を毎年使っていて、その週間ページに毎日3~4行程度の日記を書いているのだけど、1月のほぼ毎日の書き出しが「ウツ」から始まっておりどうしようもない様子だったようだが2月に入ってから週末に人と会う約束が続き、やっぱり人に会っておしゃべりをすると元気になるようだ。わりと楽しい毎日である。観たい映画も立て込んでいて、先週は月火水金で映画館に行った。それはさすがに週末になるにつれて疲れた。金曜日の「リバーズ・エッジ」で疲労は極致を迎えたが、ブチ切れたルミちんが姉に向かって腹の底から「ブス」を連発するシーンでわたしの溜飲も下がった。同じ女きょうだいでもこういうことは起こり得る。難しい。
「リバーズ・エッジ」についてはとにかく吉沢亮が異様に美しかった。いよいよ闇が深い人枠若手俳優の日本代表になってきた感じがある。

今日はわたしにしては珍しく8時半くらいに起きたので、なんだかよくわからない短編(掌編?)をひとつ勢いで書き上げて、とにかくマフィンが食べたくなり近所のカフェに行った。ら、先客の女4人が運ばれてきたケーキに嬌声を上げ、一眼レフでがしゃがしゃと撮りまくり、かと思えば婚活とセックスの話で盛り上がりはじめた。新しくできた外人の彼氏は体の相性がどうのこうので上に乗ったら意外によかった、やっぱり東京だよね金融だよね外資だよね、海外駐在とかいいやん憧れるわやっぱ行くべきやろ。びびるほどにマンガみたいな会話だった。甘いものを食べながら情欲の話で盛り上がるとは、これは欲望の極致ではなかろうか。わたしはオレオが大ざっぱに砕かれ練り込まれたマフィンに無事にありつけたのでそれでよい。死ねブスと呟いて店を出た。外は気持ちよく晴れ渡った冬の空だった。

読んでくださってありがとうございます。いただいたお気持ちは生きるための材料に充てて大事に使います。