見出し画像

自然菜園デビュー

つい先日、夢叶って葉山町内で無農薬畑をお借りできることになりました。江戸時代から続く「いさむファーム」さんが所有する農地の一部。元は田んぼだった場所で、粘土質の土壌。

4、5年前に友人のめぐるさんがここで畑をやっているのを見せてもらい、また、やはり友人のレイジローさんがニホンミツバチ養蜂の巣箱を畑脇に設営する場に立ち会い、自分もこの畑で野菜を育ててみたいと熱望。その願いをいさむファームの早苗さんが覚えておいてくださり、お声がけしてくださり歓喜感動したのでした。

先日、お借りする畑を早苗さんに案内してもらったときは刈ってくださった雑草が畑のほぼ全面を覆い、まずは雑草を片付けて土を露呈させなきゃ!と考えてしまったのですが、ひと晩明けたら、この雑草の山が宝物に思えるようになるんですから、じつにいい加減な男です(笑)。

じつは畑に向かう前日、初めて植える野菜となる白丸ナスの苗を横須賀市長沢の無農薬農園SHO farmに買いに行った際、職場である久里浜の花畑に茂る雑草を取り除いたら基本、すべて捨ててしまっていると農園主の仲野夫妻に話したら「なんてもったいない! 良い肥料になるのに! うちが今度もらいに行きますよ」と言われたのが頭に残りました。そうだった、SHO farmの畑はあえて雑草を刈らずに残していたなぁと思い出しつつ、SHO farmみたいなやり方で野菜を育ててみたい、参考になる書籍を仲野夫妻がインスタにポストしていないかなーとチェックしたら絶賛推薦の一冊を発見。大人気の自然菜園家、竹内孝功さん監修の本。仲野さんいわく、指南されている農法は自分たちの畑と同様と書かれていたから心強い。ならば、竹内さんの本をと、さらにリサーチすると自然菜園ビギナーに向けてノウハウを優しく易しく伝える『マンガでわかる はじめての自然菜園』(山と渓谷社)に眼が留まりました。で、ヨドバシカメラに注文。翌日にはサッと眼通しして、刈った草を畑に敷いて雑草を生えにくくし、野菜の根や茎葉を日光から守り、益虫を育み、土の養分にもなると良いことだらけの「草マルチ」という自然菜園の基本手法を知り、感服した次第。

この本はイラストを担当したwoodyさんが一年間、竹内さんの教室に通い、自然菜園について学び、自ら実践して楽しまれています。ですから、竹内さんが伝えんとする微妙なニュアンスも理解し、さらにはビギナーの立場で噛み砕いて柔和にイラスト化できるわけで、いわば最強な表現者。この先生と教え子がタッグを組んだ点に強く強く惹かれたのでした。

というわけで、この一冊を朝、速読してから、いざはじめての自然菜園にトライ。白丸ナス苗の支柱となる笹を畑近くで手に入れ、準備OK。

いったん雑草のカバーをずらして、こんもりと畝をつくり、苗を植え、笹に誘引。

そして苗のまわりに再び雑草を敷いて完了。市販のマルチカバーや支柱、肥料も不要。すべて畑にあるもので賄える。これはかなり嬉しい感じです。お金をかけず、より美味しい野菜を育てられるのですから。草マルチは広大な畑で花を育てる今の仕事でも活用できそうです。

畑内には裏山からの清水が流れていて水やりには困りません。ぼくの職場より環境は素晴らしい!(笑)

自分が借りるエリアの隣には地域住民が信仰する三島神社が。規模は小さいですが、ただならぬ霊性が漂っています。いったいいつの時代に建立されたんだろう。大木に寄り添う祠には美しい球体のへそ石が祀られていて息を呑みました。長者ヶ崎の地層、葉山層からの産出かな。

この畑は女性の借り手が多く、花がたくさん植えられていて桃源郷めいた景色に心安まります。

作業がひと段落したので、レイジローさん作のニホンミツバチ巣箱を観に行きました。忙しなく出入りするニホンミツバチの姿が愛らしい。

聴こえるのは蜂の羽音と鳥たちの鳴き声だけ。ここは本当に天国かもしれない。あー、なんて気持ちいいんだろう。

前にここを借りていた方の名残りで、エシャレットがいっぱい植っていたので帰り際に掘り起こし、収穫の喜びも体感。無農薬無肥料、生命感あふれる美味しさを満喫しました。いやはや畑楽しいなぁ、気持ちいいなぁ。明日も行かなくちゃ。仕事帰りにも寄ってもみようっと。

#自然菜園
#草マルチ
#無農薬無肥料

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?