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1/15にWEBリニューアル! 自組織の社会的役割を問いなおしたWEB制作プロセスを紹介します! その②

こんにちは! ふたたびSLOW LABEL広報の友川です。前回につづきWEBリニューアルのプロセスについて紹介します。

WEBをリニューアルにするにあたり、前回紹介したように、まず取り組んだのは、自組織の現活動と目指す未来を有機的に結びつけるための棚卸しでした。その過程で現在のWEBに掲げている組織のビジョンが生まれました。

SLOW LABELがめざすのは、多様性と調和のある世界
アートの力で国や分野をこえた共創をうみだします

個人のどうしようもないトラウマから起こる葛藤や、すでに出来上がってしまっている社会のシステムなど、日常の中にある普段は別段意識もしないようなものが、多様性のある社会の実現を妨げていることがあります。そんな時に、アートが生み出す自由でクリエイティブ、言語だけではなく五感を使って分かり合える場で、誰かの小さな声を優しく抱き上げることができる。そこから世界が変わっていくんだ。これは、SLOW LABELが10年つづけてきた活動のなかで静かに共有されてきたことでもありました。

そして、目指す多様性と調和のある社会は、小さなNPOが頑張るだけではとうてい実現できません。ですから、ひとりでも多くの方からの理解と協力が必要です。そこで組織の姿勢として「誰もが参加できる、しやすい組織でありたい」と願っており、WEBデザインでもその点を大事にしています。

トップページの手書き文字「be SLOW」

WEBページを開いてぱっと目に入ってくるのが写真と手書きされた「be SLOW」という文字。これ、実は普段からSLOW LABELの活動にさまざまな形で参画してくれている方々に、それぞれのスタイルで手書きしてもらったものをそのまま掲載しています。SLOW LABELの活動を一緒につくってくれている多様な方々の手のぬくもりを、ぜひ感じてみてください。

多様性を担保するためには、異なる立場の人の立場や気持ちを理解するステップが欠かせません。だから、ちょっとだけ心に余裕を持てるよう「スロー」を意識してみることが大切。そんな思いがこもっています。

これは理事会でのひとコマ。いつもお世話になっている理事さんたちにも、思いを込めて書いてもらいました。

もちろん、ディレクターの栗栖やパフォーミングディレクターでサーカスアーティストの金井ケイスケさんにも。

「be SLOW」の文字は、WEBページを開くごとに異なる文字が表示されるようになっています。いったい何種類あるか、よかったら数えてみてください!

個人でも企業でも、関わり方を一覧できる「SLOW WORLD」

トップページで目を引くコンテンツ群が「SLOW WORLD」です。

WEB制作の際、もっとも頭を悩ませたのは、事業やこれからやりたいことのイメージが多様すぎたこと。これをどう料理すれば・・・つまり、どこに編集軸を設けてどんな風に見せたら「さまざまな人に関わってもらいやすい仕組み」になるのかが難問でした。

大別してみると、下記のコンテンツがあります。

・個人向けのイベントやワークショップ情報と参加者募集
・個人向けのプロダクト商品やジェラートの紹介
・行政や団体向けの共同事業の問い合わせ窓口と実施可能事業
・個人と企業向けの寄付や賛助会員加入のお願いと仕組み

ターゲットは個人と企業などの団体と2種あり、紹介したい内容は商品からワークショップ、寄付のお願いとさまざまです。

これらコンテンツの編集軸を提案くださったのは、SLOW LABELのアートディレクターで SAFALI inc. の古川さんでした。

「スローな世界をつくろう!!」全体を包括するビジョン


「SLOW WORLD」に価格基準を明記している理由

新設したSLOW WORLDでの一番のチャレンジは、SLOW LABELとの関わり方で必要な予算感を把握しやすいよう、価格帯を表記することでした。なぜなら、私たちはNPO組織だからです。

株式会社は通常、製品やサービスを生み出して顧客から対価を得ます。NPOは一般に直接対価を得ずらいマイノリティなどのために事業を行うので、行政からの委託・助成、心ある方からの寄付を預かり、目指す社会のために適切に事業を実施し、社会的支援や包摂を行っていくことが役割なのです。役割が限定された行政の小さな代替組織ともいえます。

SLOW LABELでは障害者をはじめとする社会的マイノリティのもつ小さな声を汲み上げながら彼らとともに事業を推進することで、社会課題の発見と解決を目指して活動しています。

一方で、こうしたNPOの役割や運営についての社会的認知度はまだまだ低いのが現状でもあります。時には言外に「NPOは収益を目的としないのだから、実費で事業を実施してくれるはず」と、人件費も賄えないほどの低予算での事業実施を要求されてしまうこともあるのが現実です。

しかし、人件費や事務所の家賃などの諸経費が担保されずに、どうやって事業の持続可能性が担保されるのでしょうか。こうした認識のミスマッチを減らすため、事業実施にどれだけのお金が必要かを先に掲げることにしたのです。ここには私たちのためだけではなく、全てのNPOに起こっているミスマッチをどうにかしたいという思いもありました。

活動の土台をつくるための賛助会員システム

そして、NPOにとってもっとも大切なのが、仲間を募るための寄付を集める活動です。今回のWEBリニューアルをきっかけに賛助会員システムを見直し、月々1,000で活動を支援いただけるようにしました。

NPO法人スローレーベルの賛助会員は通称「SLOW PEOPLE」。これまでは行政の委託事業や助成を主な活動資金にしてきた私たちは、事務局業務の人件費(本来は推進していく様々なプロジェクトの核となるべき部分)が確保できるかどうか、年度のはじめに毎度頭を悩ませてきたのです。NPOも行政からお預かりするお金も毎年度ことに決算するために事務処理作業はかなり重たいのですが、年度が切り替わった途端に、そのための人件費が確保できるかがわかない白紙の状態に戻ってしまいます。

活動は持続させていかなければ意味がありません。そのために欠かせない事務局人件費や事務所の家賃など、活動の土台となる部分を心あるひとからの寄付を活用させていただくことで、少しでも確かなものにしていこうとしています。

多様性と調和のあるちょっとスローな世界をつくるために活動を継続していくには、ひとりひとりの想いが必要です。ぜひ、WEBから申し込みをお願いします!

WEBリニューアルに関するシリーズはあと1回、更新を予定しています!

お楽しみに。

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