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フィリピン株のDITOがライツオファリング(SRO)を発表!これから株価は下落するのか?


どうもShoheyです。

金曜日、仕事終わりにニュースを見ていたらフィリピンのネットニュースINQUIRER.NETにDITOの最新情報が出ていたのですが、それによると

なんとDITO CME HOLDINGS CORPがライツオファリング(SRO)を行うようです!

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フィリピンで第三のテレコムであるDITOは2021年3月8日に商用サービスを開始し、8月には加入者が200万人を突破した通信会社で、昨年3月に1ペソだった株価が今年2月に19ペソまで上がったテンバガー株ですが、サービス開始を発表後大きく下落して現在8.60ペソです。

(DITOについての記事は一番下にリンクを貼っていますので、そちらをご参照ください)

そのDITOが発表したライツオファリング(SRO)ですが、

そもそも、ライツオファリングとは一体何なのか?

ライツオファリング(SRO)をすることによって、株価はどうなるのか?

そして最後に今後、DITOの株価がどう動くのか予想してみました。

ライツオファリング(SRO)とは?

ライツオファリング(SRO)とは、英語でStock Rights Offeringと言います。

大和証券の金融・証券用語解説集では以下のように説明されています。

上場会社が、既存株主の保有株式数に応じて新株予約権を無償で割り当てる形の増資手法。「新株予約権無償割当」「ライツイシュー」ともいいます。

ライツオファリングは権利確定日時点で株を保有している投資家全てに新株予約権を無償で割り当て、投資家が追加で購入することができる増資手法です。

投資家にとってのメリットは市場価格より安い価格で株式を購入できる可能性があり、期間内にその価格より株価が高い場合は新株を購入してすぐ売却して利益を作ることができます。

その後さらに株価が上昇すると思ったらそのまま保有することもでき、投資家にとっていろいろと選択肢が与えられる増資です。

企業にとっては新株を売却して得た利益により資金を調達することができる、言わばWin-Winの取り引きになります。

投資家にとってのデメリットとしては、株式価値の希薄化であり、一時的に株価が下がる可能性があることです。

それにもともとかなり安い価格でその株を持っている人からすれば、オファー価格がさらに安い場合、新株がマーケットに流入することで株価が下がる可能性が大で、必ずしもいい話ではありません。

しかし、逆にあとから比較的高い株価でその銘柄を買った人にとっては現在の価格よりも安い株価で買うことができるので、おいしい話であることは間違いありません。

ライツオファリング(SRO)で株価は下がる?

ライツオファリングをすると新株が発行され株式価値が希薄化されるので株価が下がるというのがセオリーなのですが

今年1月ライツオファリングを実施したAC Energy(ACEN)を例に実際の株価の動きについて説明したいと思います。

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上のチャートはフィリピン証券取引所が公式でACENのライツオファリングの開示をした2020年12月21日からオファー終了日の2021年2月5日までの株価の動きを表していますが、ライツオファリングが開示されてから、株価が大きく上下していますのがわかると思います。

今回のライツオファリングでは株を保有している株主へ1株当たり2.25ペソで追加購入できる権利を与えられました。

そうなると、開示前の株価は5ペソ強を推移していたので、2.25ペソの新株が発行されマーケットに流入すれば当然株価が下がります。

そうなると当時半年で1ペソから5ペソまで上がって注目されていたACENの株を「これからもっと上がるだろう・・」と思い5ペソ前後で買ってしまった投資家からからすれば、良い話ではありません。

しかしライツオファリングが開示されてからACENの株は権利狙いのために買いが殺到し、株価が吊り上げられ、ついには最高値10.9ペソを記録。

そこで利食いが起き大きく下落したのですが、開示から最高値までの7日間でなんと株価が2倍になっています!

最高値からの利食い後はライツオファリングの権利確定日までひたすら下落し続け、権利落ち後は権利を得た投資家が売り始めたことによりさらに6ペソまで下落。その後一旦7ペソまで回復したもののオファー前日にまた6ペソまで下落しました。

ここまででわかって頂けたかと思いますが、ACENの場合ライツオファリングをしたところ、短期的に爆上げした(・・あとで下落)という結果でした。

5ペソ強で買っていた投資家も、権利確定日前に最高値をつけたところで売っていたら大きな利益を上げられていたでしょう。

当時、株価が6〜7ペソで推移していたので、新株を2.25ペソで購入した後すぐに売却しても利益を出すこともできましたが、

そのまま保有し続けて8月にACENがPSEインデックスの構成銘柄に選ばれたことで9ペソ強まで上昇したタイミングで売っていたらさらに大きな利益を得ることができたハズです。(←ちなみに、私はこれです)

さらにACENは今後将来的にも有望な企業ですので、まだ売らずにガチホしている投資家もいると思いますので、さらに今後利益を得ることも不可能ではないと言えます。

このように投資家の選択次第で、ライツオファリングで大きく利益を得ることができるのです。

DITOの株価予想

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それではDITOの株価を見てみましょう。

DITOは8月に入ってから8月27日現在に至るまで30%上昇していて、現在8.60ペソです。

短期的に上昇していると言え、やっと3月以来初めて50日の移動平均線を超えることができました。

このタイミングでライツオファリングのニュースが発表されたのは、すごく面白いと思います。

おそらく、ここからライツオファリングが正式にフィリピン証券取引所から開示されると、ACENのように投資家から一斉に買いが殺到し株価が急上昇していき高値をつける。今の移動平均線の位置からすると、20MAが50MAを下からゴールデンクロスするというのが、私の超楽観的な予想です。

もちろん、権利落ち日が過ぎる頃には投資家は株を売るので株価は大きく下落しますし、その後新株がマーケットに流入するとさらに下落するという流れになりますので、今から株を買った場合権利確定日前の高値で売り切ることがポイントです。

ただし、2021年8月現時点でDITOはまだ大きな利益を出せていませんが、いずれフィリピン全土へ拡大し、加入者を増やし借金の返済を完了して利益を出せるようなるまで長くても5年くらいかかると言われていますが、そういうDITOの将来性にかけて、そのまま長期保有してみるのもまたありだと思います。


まとめ

今年3月から商業サービスをスタートしているDITOテレコムがライツオファリング(SRO)を発表しました。

ライツオファリング(SRO)は日本語で「新株予約権無償割当」といい、株主に無償で新株を追加購入できる権利を与える増資の一つです。

投資家からすれば市場価格より安い価格で株を買うことができ、企業は新株を売却した利益で資金を調達することができWin-Winの取り引きですが

一般的にライツオファリングを行うことで株式価値の希薄化により株価が下落するため、高い価格で買っている投資家にすればあまりいい話ではありません。

しかし今年1月にライツオファリングを行ったACENのときのように、一旦大きく上昇する可能性もあるため、うまくいけば短期的に大きく利益を上げることができるため、短期的には買いだと思います。







最後までお読みいただきありがとうございます。

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※なお上記内容は投資2年目の超ビギナーによるものですので、必ずしもそうなるとは限りませんので、その点はご理解お願いします。



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引用:

inquirerdotnet ‐  Dito CME to sell shares in rights offering

https://business.inquirer.net/329753/dennis-uys-dito-cme-to-sell-shares-in-rights-offering

金融・証券用語解説 [ライツ・オファリング]

https://www.daiwa.jp/glossary/YST2561.html

株主に選択肢が多い増資手法「ライツオファリング」を見逃すな

https://www.bank-daiwa.co.jp/column/articles/2017/2017_97.html

市場価格より割安に新株が購入できる「ライツ・オファリング」とは何か?

https://cfonote.com/archives/7771

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