指と絨毯
夢で見た。
あいつのウェディングドレス姿。
透明人間の僕は、必死で絨毯に文字を書く。
それに気付いたあいつに、
嬉しくて嬉しくて、
必死に指を動かすんだけれど、
そのうちにあいつの心は俺から離れて、
必死で平静を装っているあいつに気付いた。
とても伝えたい事があったんだけど、
「おめでとう」
って書けた事。
その横に、僕が居ないのは残念だけど、
でも。
それでも。
あなたが居てくれたから、こんな夢が見れたんだ。
今もまだ、こんなに鮮明な夢を見る。
今もまだ。
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