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「運用するデザイン」

「運用するデザイン」というものに悩んでいます。
まだ答えは模索中ですが、このnoteを書くことで同じようなテーマの記事が誰かから生まれることを期待して書いてみます。

(他社さんの事例を知りたいです!!!!!)


自己紹介と、今の悩み

はじめましての方ははじめまして。
ベトナム人向けビジネスSNS「freeC」のUIUXデザイナーをしています、三上蒼太と申します。

2月からデザイン業務未経験ながら参画させていただいたfreeCですが、8月末を目処に退職し、日本に戻る予定をしています。
これまで社内のデザイナーは僕一人でした。そこに先月、待望のベトナム人デザイナーが一人入ってくれました。ただ僕と同じくデザイン業務は未経験。僕も彼女も未経験スタートということで、成長速度は著しい(つもり)ですが、やはり実力不足に苦しむことは少なくありません。
特に属人化についてが大きな問題です。僕がいなくなった後も一貫性のあるデザインが作れるようどのように引き継ぎを行うべきか、またもし最悪のケースで彼女も辞めてしまった場合にも、freeCの成長ストッパーが最小となるよう、きちんと整理してから去らなければと考えています。


サービスをデザインするということ

サービスは、公開して終わりではありません。
運用し、機能を追加したりABテストするなどしながら設定した目標を達成すべくアップデートしていくことが前提です。

また、サービスの運用は短期的なものではありません。数年、もしかしたら数十年のスパンの中で、いろんなステークホルダーが参画しては抜けてを繰り返しながら進んでいくはずのものです。

私はfreeCに入る前、それっぽくフリーランスの真似事をしていました(ほとんど失敗ばかりでしたが.. その節は本当にご迷惑おかけしました)。受託の案件は、基本的に納品したら終わりです。特にHPやLP制作の場合、よほどのことがない限りその後のアップデートを考慮することはないでしょう(僕はできていませんでした)。定められたプロジェクト期間の中で、決められた形式の成果物を完成させるだけです。

ただ、サービスのデザインは違いました。サービスの将来展望を考慮しながらアップデートする余地を残したり、いろんなステークホルダーとの調整があったり、そのプロダクトのことをぐるぐると立体的に考えながら、現時点でのベストアンサーを模索していく仕事です。

先ほど「二人目のデザイナーが入ってくれた」と書きましたが、デザイナーが増えたからといってスピードが上がるという訳ではないことも知りました。僕は僕なりのデザインをして、彼女は彼女なりのデザインをします。使っているカラーやタイプフォントは同じはずなのに、少し違うのです。人が増えると、それだけ一貫性のある体験を保つのが難しくなるんだということを学びました。
特に急成長を目指すスタートアップにおいては、そのサービスを成長させるために人は増えるものです。単純に人を増やせば全てが良くなるわけではないことを理解して、それに耐えうる工夫が必要なようです。
(とりあえずデザインに一貫性を持たせる助けになればと Design Philosophy という社内用ドキュメントは作ってみました。浸透はこれからですが)


「運用するデザイン」とは

「公開して終わりではない」「長期的スパンで、ステークホルダーは変わりゆく」という特徴のあるサービスデザインにおいて、

それを運用していくためには、

・一貫性あるデザインを作るのが容易であること
・変更と更新が容易であること
・属人化しない仕組みがあること
・新しいデザイナーが入った時にキャッチアップが容易であること

が重要だと考えます。

そして、おそらく一つのベストアンサーは「デザインシステム」を作ることでしょう。


デザインシステムとは

デザインシステムとは、「チームが製品を一貫して構築するための、共通する言語や原則、ツールを内包する流動的な存在」です。(by mixi社のとあるデザイナーさんより)

デザインシステムについての詳しい資料やURL群はこちらにまとまっています。

有名なものは、ShopifyさんのPolaris、SalesforceさんのLightning Design System、Ant FinancialさんのAnt Designなどでしょうか。
僕のお気に入りはGojekさんのAsphaltです。


デザインシステム、ハードル高い問題

「運用するデザイン」の一つのベストアンサーであるデザインシステムですが、有名どころを参照するとお分かりな通り、それらはとても精密です。「デザインシステムを構築するために、デザイナーが複数人コミットして3ヶ月かかった」のようなブログをどこかで読んだ記憶がありますが、それほどコストは大きいようです。

重要だけど、緊急ではないことです。緊急ではないけど、重要なことです。
顧客がついて経営がある程度軌道に乗ってきた組織が、将来を見据え比較的大きな投資に動き出すようなフェーズで、デザインシステムの導入を考えられると吉なのではと、僕は考えています。

ではそれ以前の組織においてはデザインシステムは考えなくて良いのでしょうか?もちろん否。
「チームが製品を一貫して構築するための、共通する言語や原則、ツールを内包する流動的な存在」は、どのフェーズにおいても重要なものではないでしょうか。完成形は目指さなくとも、組織のフェーズにおいて粒度の異なるデザインシステム"もどき"を作っていけると良いのではと考えます。


組織のどのフェーズで、どんな運用を目指すか。今弊社は?

有名なデザインPodcast「Automagic」を運営されている長谷川恭久さんがこんな記事を書かれていました。

inVisionの Design Maturity Model を参考に、5段階に分類したデザイン組織の成熟度にあわせて、デザインシステムを構築してみてはどうかという提案です。

(スクショです。詳しくは記事を参照ください)

おそらく弊社は Level 1 から Level 2 に移行したフェーズにいます(そう思いたい)。

長谷川さんの提案にならい、Level 2 にいる弊社としては、
・デザイン原則(プロダクトを視野に入れた広義なデザイン)
・UI インベントリ
・ブランドガイドライン(他部署が使うことを想定)
・デザインファイルのガイドライン
を作ってみるつもりです。

具体的には、
・Componentの命名規則を明文化する(これまでマイルールでした)
・freeCにおけるデザイン原則を定める
・Atomic Design を取り入れた Component 設計にする
・パターンライブラリを作る
・以前作ったDesign Philosophyをきちんと浸透させる、アップデートする
・デザインファイルの使い方(Page, Fileの分け方やLibraryに関する決まり)を定める

にこれから取り組もうと思っています。


デザインシステムもどきが、問題解決の糸口になると信じて

「運用するデザイン」のための"デザインシステム"です。
(少なくとも本記事においては)

そしてそれに求める成果は、
・一貫性あるデザインを作るのが容易であること
・変更と更新が容易であること
・属人化しない仕組みがあること
・新しいデザイナーが入った時にキャッチアップが容易であること
です。

僕が抜けた後にデザインチームがfreeCの足を引っ張らず、そして引き続き成長していけるよう、最低限上記のことが実現できる"もどき"を整えてみます。


余談

調べると、他社さんの良い運用事例や苦労の共有が見つかりました。

Skecthガイドラインを作ったCrowdWorksさんの事例


ノムラギミックさんによるFigma運用の事例


詳細な運用フローを紹介してくださっているAbemaTVさん


zeroheightという簡易デザインシステム構築サービスを活用されているPairsさん


BasecampのLeoさんによるAtomic DesignにならったSketch命名規則


こういう記事、もっと読みたいです!!
社内でデザインを運用するためにどのようなルールを設けられているか、また工夫されていることは何かなど、よかったらnoteを書くテーマにしていただけると僕がとっても喜びます..なにとぞ🙏✨


余談の余談

本日、弊社のプレスリリースが出ました。
提供しているビジネスSNS「freeC」における企業側ページのリニューアルです。僕がまるっきりデザインを担当しました。

企業様にとっては、これまでの採用ツールとは一線を画したサービス(機能も、デザインも)となっています。
ベトナムで採用をされている企業様はぜひご検討くださいませ☺️

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読んでいただきありがとうございます!サポートは次回の執筆に役立てさせていただきます。 普段はTwitterでつぶやいています 👉https://twitter.com/sota_mikami

コプチャイ🇱🇦
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三上蒼太 | yenta by Atrae

(株)アトラエで、ビジネスマッチングアプリ「yenta」を作っているデザイナー / ex - ベトナムスタートアップ「freeC」の Lead Designer / 東南アジアが大好きです。ドリアンは苦手です。

#デザイン 記事まとめ

デザイン系の記事を収集してまとめるマガジン。ハッシュタグ #デザイン のついた記事などをチェックしています。広告プロモーションがメインのものは、基本的にはNGの方向で運用します。
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