見出し画像

NoCodeというツールを活用する。

最近「NoCodeツールの開拓」にハマっています。
コーディングをすることなく、クオリティの高いアプリケーションやシステム、あるいはウェブサイトが作れてしまうツール群を調べ、ハックするのを楽しんでいます。

本記事ではそんな僕がNoCodeツール群に期待する未来について綴ります。

そもそもNoCodeとは

「NoCode」とはその名の通り「コードが不要」の意味です。
codingを必要としない開発ツール群のことを総称したNoCodeツールと言います。

代表的なNoCodeツール群

NoCodeは概念であり、人によって解釈が異なるようです。
本記事では僕なりの解釈でツール紹介をします。

ウェブサイトビルダー群

STUDIO

Webflow

Caard


ドキュメント&データベースツール群

Notion

Coda

Airtable


アプリケーション作成ツール

Adalo

Glide

bubble


iPaaS(サービス間接続)系

IFTTT

Zapier


マーケットプレイス系

sharetribe

arcadier

KREEZALID


EC系

gumroad

Shopify


他にもStripePay.jpのようなpayment系、Typeformのようなアンケート作成系、Mailchimpsendgridのようなメールツール系、AsanaTrelloのようなタスク管理系もその類とする意見があります。
要は「便利ツール」たちといっても間違いないのかもしれません。


NoCodeの何が楽しいのか

僕はデザイナーです。

一般的にデザイナーと言えば、サービス全体の体験設計や、ビジュアル制作、マーケティングチームとのコミュニケーションなどがその仕事の中心でしょうか。その範囲は多岐に渡るものの、肝心の「動くもの」を作ることは僕らにとって困難です。
例えるなら、デザイナーは人形を作れますが、エンジニアさんがそれに命を吹き込んでくれて初めてプロダクトになるような。

そんな非エンジニアの力を拡張してくれる存在として、僕はNoCodeツールに魅了されています。

エンジニアを否定したいつもりは毛頭ない

ここまで書く中で、一部のエンジニアさんはあまり良い顔をされないかもしれません。
僕はNoCodeツールにハマってはいますしその未来に期待をしてはいますが、決してエンジニアさんを否定したいつもりはありません

「NoCode」とは言っても、それを実現するための裏側はコードががっつり支えているからです。
個人的には"No"なんていう否定的じゃない表現を見つけたいなぁと思うなどしています。

特に議題に上がる「プロトタイプ作成系」

glideやadalo, bubbleなどはNoCode群の中でも歴史が浅く、もっとも先鋭的なツールたちと言えます。
そして彼らは実際に動くもの(≒機能)を作ることができます。

↑完璧ではないものの、Airbnbのクローンアプリを6時間ほどで作成することができました。

これらツールが進歩すれば、「エンジニアは不要になるのだろうか?」という疑問が湧くかもしれません。
個人的にはこれは完全に否定派です。

それは、各ツールにはそれら独自の制約があるからです。ツール頼りなのでどうしてもその制約に縛られてしまいます。
デザインにしても機能にしても完全に思い通りのものを作ることはできません。ツールの特性を理解して及第点を探る作り方になるでしょう。

普段SketchやFigmaなどでデザインとプロトタイプを作りユーザーテストをするのと同じように、これらNoCodeツールで動くものを作り検証に使うというのが賢い気がしています。
あるいは社内ツールなどビジネス的なスケールを考えていない場合には、それこそ貴重なエンジニアリソースを使わずにこういうツールで済ましてしまうことが良いのでしょう。


これらツールを活用できるようになりたい

ツールを使うことで「リソースを削減」しながら「できることの拡張」ができます。
各種ツールの特徴とできることを適切に把握した上で、これらを使いこなせるようになりたいと思っています。

「こういうサービスあったら便利そう」と思った時に、適切にツールを選び、さっと検証用のプロトタイプを作れるようになりたいです。
Dropboxがニーズの検証にティザーサイトを使った話は有名ですが、それと同じくらいの感覚で、実際の開発を進める前に擬似サービスで検証をすることは大いにアリだと思っています。その方が「出した時に実際に使われるか」の学びを得やすいはずだからです。

個人的には「使われないサービス・機能」を作ることは悪だと思っています。
「リリースしてみないとわからない」というのも至極当然の話です。
ですが事前のリサーチやユーザーテスト等で学びのサイクルを挟むことでそのリスクはグッと減らせるはずだと信じています。
「ユーザーに聞くのが一番早いから 早く開発して出す」ではなく、「ユーザーに聞くのが一番早いから インタビューやアンケート、プロトタイプなどで試す」という考え方です。
これまではそれのプロセスで「実際に機能を体験できるプロトタイプ」を挟むのは困難でした。NoCode系のツールは、ここを解決してくれると僕は感じています。

↑NoCodeの話ではありませんが、『検証プロセスを回すことで開発の無駄(使われない機能を作ること)を減らしている』という dely社PdM 奥原さんのnoteです。 


とにかく、良いサービスを作り続けていくために、ツールを賢く利用できる人になりたいです。


これが未来?インパクトある事例紹介

インドのフードデリバリー最大手でユニコーン企業となっているSwiggyは、そのウェブ版のシステムをYeloというNoCodeツールで構築しているようです。

スクリーンショット 2019-11-20 7.06.22

Yelo含め、主要なツールたちの中には外部APIとの連携機能を提供しているものもあります。
SwiggyのメインはNativeアプリですので、エンジニアリソースを考えてWeb版ではこれらツールを活用しリソース削減をしているのかな?と推測しています。

(追記)
上の推測が合っているのか気になって問い合わせてみたところ、Swiggyは全プラットフォーム(WebもNativeも)をYeloで作っているそうです。
それでユニコーン企業まで成長.. 凄まじいですね😂


未来の競争力とは?

インターフェイスの構築や、主要機能の開発、DB接続などはこれらツールによって簡単になるでしょう。

そうした時代で良いプロダクトを作るためには、
いかに良い体験設計をするかや、コンテンツ収集力、ブランド形成する力、機械学習などの先端技術、オンラインへのマージなどがますます重要になる気がします。

ツールはあくまでもツールであり、本質的にユーザーのどんな課題を解決し、またどんな価値を提供し、それをどのように構築・スケールさせていくことができるかの全体設計と実行力が問われているのでしょう。

そういうモノ創りができる人になりたいです。


最近PublishされたNoCodeに関する良記事たち

最後にいくつかの参考リンクをば。


先日webflow主催で行われた #NoCodeConf のレポートまとめ👇


(追記:2020/01/03)

「どうやってキャッチアップしていますか?」と質問をいただいたので、ソース源をご紹介します。



(追記:2020/01/26)

1月25日に開催されたNoCodersMeetupでLTさせていただきました!その内容を公開したので、よかったらどうぞ!


読んでいただきありがとうございます!サポートは次回の執筆に役立てさせていただきます。 普段はTwitterでつぶやいています 👉https://twitter.com/sota_mikami