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【18年11月第3週】東南アジアのスタートアップニュース

こんにちは、三上蒼太(@sota_mikami)です。
東南アジアのスタートアップ情報を日々チェックしています。

先週(2018年11月11日~11月17日)に報道された、注目すべきASEAN Tech Newsをピックアップします。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆

Lazadaフィリピンの11.11セール報告

11月11日は中国系のECサービスがお祭りでしたね。
中国の「独身の日」セールです。

その大本命ともいうべきアリババの成績については多くのメディアで取りあげられていました。


東南アジア版Amazonとも呼ばれるLazadanについては、アリババから多額の投資を受けており、本家と同様11.11セールを実施していました。

そんなセール実施の報告が、Lazadaフィリピンから出ていました。
普段の月間訪問者数は2800万人のところ、
11/11におきた取引回数は5,000万件超であったとのことです。

フィリピンは現金文化なので、Lazadaは現金支払い可というやり方をとっており、これから売れた商品を代引きで全て捌くのを考えると、想像を絶します..w

また余談ですが、東南アジア版メルカリとも言えるShopeeも同じセールを実施していました。ただこちらはすでにNY市場にIPO済みで、中華系マネーの比率はそう高くはなく、Lazadaの施策に乗っかってみたというように見えます。


シンガポールの「Hmlet」がシリーズAでUS$6.5Mを調達

とても興味深い会社です。

「シェアハウスブランド」のような価値を提供しています。
Hmlet住民のみが使用可能なアプリも現在開発中とのことで、どことなくweworkっぽさを感じるのは僕だけでしょうか。

1ヶ月の滞在料金は$900~1.5K(USDかSGD、どちらなのか不明。おそらくSGD)

シンガポールはコンドミニアムでの共同生活が一般的で、その場合の料金相場は900~1,500シンガポールドル(7万2,600円〜12万1,000円)くらい。
Hmletが特別高いわけでも安いわけでもなさそうです。

ただHPを見ると
・空間の再定義
・人々を生き生きとつなぐ
・心の安らぎを提供する
この3つがコンセプトらしく、なんだか特別な体験が得られそうな予感がします。

シンガポールに長期滞在する際には利用してみようと思います。


ASEAN域内で越境ECを促進するという各国合意!!

ECがASEAN消費者からの信頼を高め、採用を推進し、ASEANの企業が国内および世界で成長することを目指し、各国協力のもと取り組みを進めるとのこと。
具体的な取り組み内容についての記載は見つかりませんでした。

関税を緩和したり、物流がよりスムーズになるよう体制を整えることなどが議論されているのだろうと推測できます。

ASEAN経済の成長に、間違いなく大きく関わる話です。
今後が楽しみな取り組みです。


シンガポールのYouTubeのインタフェースに変化が。トップにニュースを表示するように

シンガポールのYouTubeで、ホーム画面のトップにニュース動画がデフォルト表示されるようになったというニュース。
質の高い速報ニュースを見つけられるようにする施策とのことで、日々ニュースを集めるビジネスマン層の取り込みを狙えるか。

また今後5G技術の登場により、ユーザーの情報収集や検索体験がリッチ化していくのはもはや約束されていること。
世界一の動画プラットフォームを運営するYouTubeが、そこに先陣を切って施策を打ち出しています。


インドネシアのfintech「AwanTunai」がUS$4.3Mを調達

マイクロローンのためのプラットフォームを開発、提供している企業です。

貧富の差が激しいASEAN諸国において、マイクロファイナンスの仕組みは非常に社会的な意義があります。
バングラディシュのグラミン銀行に代表されるように、少額ローンを提供する金融企業の存在は以前より多くありますが、
それをfin"tech"として取り組んでいる企業で、大きくなっているところは未だ存在せず。

ただやはりこの領域におけるITの活用はトレンドにもなっています。

非常に有意義な仕組みなので、是非とも各社さんは頑張ってほしいです。


インドネシアのアグリテック「eFishery」がUS$4Mを調達

「インドネシアにおけるIoTプロジェクトの最大調達」とのこと。

魚介類の養殖を支援するIoTソリューションを提供している企業です。
魚介類の生産と行動に関するデータを集め、事業者のリスク管理や供給最適化、また融資などのファイナンス実行、販路へのアクセスなど、業者の抱える課題に多方面から取り組んでいる企業です。


ベトナム版食べログのFoody、インドネシア事業を撤退

ベトナム版食べログの「Foody」というサービスがあります。
2015年、Foodyはインドネシアに進出。しかし今回撤退が決まったとのこと。

売上があまり立たなかったそうです。インドネシアのFoody事業については、同じくインドネシアで食べログ的サービスを提供する「PergiKuliner」が引き継ぐとのこと。事業譲渡でしょうか?

ちなみに、Foodyはベトナムでは大成功&成長を続けています。

食べログサービスはもちろんのこと、店舗へのPOSシステムの提供も大きな利益源となっているとの噂があります。
また、UberEatsやGrabFoodのようなフードデリバリー事業「Now」も大盛況。

ベトナムの街中を歩くと、あちこちで「Now」のパーカーを着たバイクが走り回っています。


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