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Leicaって高いだけでしょ?って思っていた頃が僕にもありました

こんにちは、Smithです。Leicaって高いですよね。今や4K動画もミラーレス一眼で撮影できる時代に写真しか撮れないし、AFも使えない。それなのに、本体だけで約100万もするとか意味わからん。・・・って思っていた頃が僕にもありました。

気づいたらLeicaM10がメイン機だし、AFがはやい!という所に惹かれて購入したα7IIIもほぼMFでしか使っていないという。本末転倒w

今回は、Leicaの魅力についてお話していきます。ぶっちゃけ使ってみないと分からない気もしますし、大半の方には知らない方が幸せな気がしますが・・・それでも気になる方はどうぞこちら側の世界へ。

LeicaM10+summilux35mm2nd


■Leicaとは

元々「エルンスト・ライツ社のカメラ」で「ライカ」と呼ばれていたものが、後に社名に。

据え置き型のカメラが当たり前の時代に、持ち運びできるカメラを商品化した、世界で初めてのメーカー。このときに採用された35mm判は、業界の画像サイズの基準となりました。また、現在のカメラの形のベースとなったのもライカのカメラです。

■Leicaはなぜ高いの?

Leicaのパーツは金属削り出しが多く、1日に数百台しか作れない工芸品であるということ。

厳しい強度、耐久テストを行い、他には無いような厳しい社内テストをパスして初めて製品として世に出されます。

100万円するAPOズミクロンは、最高級のレンズの中から、最も精度が出る組み合わせとなるまで、手作業で分解と組み立てを繰り返すという狂気っぷり。

一つ一つのパーツまでこだわっているからこその値段なんですね。もちろん数々の歴史を作ってきたブランドとしての価値も上乗せされていると思います。

■僕がLeicaにはまったきっかけ


僕がLeicaのレンズと出会ったのは、鈴木啓太/urbanさんのsummarit5cmの作例を拝見したとき。ただ綺麗なだけの写真に物足りなさを感じていた僕には衝撃的でした。

背景の崩壊するようなボケ、虹色のゴースト、フワッとしているのにピント面はハッキリしている幻想的な女性。ハイライトの滲み。

α7III+summarit5cm


この世界を実際に見てみたい。そう思った矢先、幸運にも状態のいいsummarit5cmをみつけることができ、すぐに妻に相談したことを覚えています。

初めはマニュアルフォーカス(MF)に慣れずなかなか上手く撮影出来ませんでしたが、ファインダー越しの夢の中のような描写に心踊りました。

そこからLeicaに対する興味が広がっていきます。実際にはsummarit5cmはかなりの癖玉で、Leicaらしい描写とは傾向が違うのですが・・・それはまた別な話。

InstagramでLeicaの作例をみていたとき、一瞬でその世界観に惹き込まれる写真家さんと出会いました。僕の(勝手に)
師匠、haru wagnusさんです。

それからひたすらharuさんについてネットや本で調べ、summiluxを愛用していることが分かりました。haruさんのオンラインセミナーも受けることができ、その中で「1本だけ持っていくとしたら?」という質問に「summilux35mm2nd」と答えていらっしゃったことから、このレンズを買うことになります。僕の作品の7割位がこのレンズで撮影したものになります。それくらい大好きなレンズです。

α7III+sumilux35mm2nd


Leicaのレンズとα7IIIという組み合わせで撮影して約2年。思うことがありました。それは「このレンズ達の本当の力を引き出すためには、Leicaの本体が必要なのではないか」ということ。Leicaが考える、本当の描写をみてみたい。そんな想いがどんどん強くなっていきました。

そしてついに妻に相談。まさかの「いーよー」という軽い返事で、60万円するLeicM10を購入しました。

■Leicaのレンズの魅力

※僕はオールドレンズしか所有していないため、偏りがあると思いますがご了承ください。

まず小型軽量であるということ。
summilux35mm2ndは、f1.4という大口径でありながら、パンケーキレンズ並みの小ささと軽さを兼ね備えています。

次にデザインが最高であるということ。
洗練された形状と金属の質感。特にシルバークロームのレンズは、他の追随を許しません。summilux50mm1stとブラックのボディとの組み合わせが本当にかっこいい。(もってないけど)

また、マウントが変わっていないので、60年前のレンズが今のデジタルLeicaでも普通に使えるという驚き。(厳密に言えばLマウントからMマウントへの移行はありましたが、薄いアダプターリング1枚かませるだけで使えます)

僕が現在所有しているのはsummilux35mm2ndと、summiluxの前身となったsummarit5cmの2本です。どちらも癖玉と言われており、使いこなしが難しかったのですが、ミラーレスとの組み合わせでピント合わせやゴーストなどの調整がやりやすくなったため、再評価されているレンズたちです。

この2本に共通するのは、解放ではハイライトの滲みと柔らかいフレア、虹色のゴースト。線の細い描写で、絞ればキリッとシャープに写るという2面性があるということ。夢の中のようなコマフレアが美しい。

Leicaらしい描写と言えばズミクロンが有名ですが、僕は明るさを追求してちょっと無茶したこのレンズ達が愛しく思います。

■Leicaのボディの魅力

まず見た目。本能に訴えかけてくるかっこよさ。そして質感。真鍮削り出しのボディはずっしりと重く、コンパクトな見た目とのギャップがありますが、それもまた一興。ブラッククロームのマットな質感が高級感を感じ、所有欲が段違い。

シャッター音はM10Pだと消音設計となっているため、あえてM10にしました。一部ではシャッター音が大きいと言われますが、僕はこのシャッター音が大好きです。カチッと1枚ずつしっかり撮っているという感覚。α7IIIのバッシャという音とは異なる上品な音だと思います。

また、ポートレートにおいては、シャッター音が聞こえた方がモデルさんともタイミングが合わせやすいと思っています。

同じレンズでも、Leicaとソニーで描写が違う!?


イメージセンサー前のカバーガラスの厚みがメーカーによって違い、それは描写にも影響するそうです。

ちなみにM型Leicaは、オールドレンズの使用にも配慮しており、極限まで薄くしているのだとか。

実際に撮影してみると、感覚的な所ですが、色の出方やフレアなどに違いを感じます。α7Ⅲでは暴れすぎてしまうシーンでも、M10につけると絵が成立する不思議。これはいずれ検証したいと思っています。

またシャドーについては、M10の方が快調が豊かで黒潰れしにくいと感じることが多いです。色味に関してもカラーサイエンスが異なるのか、日本のメーカーとは違うノスタルジックな色味になり、現像の際も色味を調整することが少なくなりました。
特に思うのが立体感。画素数はα7IIIと同じ2000万画素程度ですが、M10の方が奥行を感じます。不思議。

LeicaM10+summilux35mm2nd


■終わりに

サラッと語るつもりが、大作になってしまいましたwそして、書いていて本当に僕はLeicaが好きなんだなと再認識しました。ありがとうこざいます。(?)

Leicaはレンズもボディもあまり値段が落ちないので、コスパ的には意外と悪くないのでは?と最近思います。

例えばsummilux35mmは、10年前は13万程度だったのが、今は35万程度。今後もどんどん価値は上がっていくでしょう。

ボディは少しずつ値段は下がっていきますが、中古で60万円なのに、売値はマップカメラさんで43万くらい。ヤフオクならだいたい元値位で売れます。

そう考えると、元値は高いですが、長く使えばいいのかなと。

少しでもLeicaの魅力について伝われば本望です。今後もLeicaやオールドレンズについて書いていきますので、こんな記事が読みたい!などご要望があれば是非お聞かせください。

ではまた!

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