【音食同源】  第31回:つぶ貝とジョン・レノン「Jealous Guy」

つぶ貝とジョン・レノン「Jealous Guy」、、、ダジャレです。

貝が好きなのは本当で、回転寿司に行くと頼みます。おっと、よく考えたら最近寿司をテーマに書いたばかりでした。それだけお寿司屋さんに行きたい気持ちがあるということかもしれません。

それにしても、貝とはなんとつつましい生き物でしょう。海や川の中でじっと己の殻に閉じこもり、周りの様子を見てそっと姿を現して捕食してはまた引っ込む。大昔、「私は貝になりたい」という悲しい戦争ドラマがありましたが、まさに生活の中でそんな瞬間、「貝のように黙って己の殻に閉じこもっていたい」ときは度々訪れます。その一方で、自らのエゴを全開にしてアピールしたい、と思う瞬間もあります。SNSは、そんな人間の本能からくる欲求をよくも悪くも具現化してしまった悪魔の装置にも思えます。

もしも、ジョン・レノンが生きていたら、どのようにSNSを使ったでしょうか。戦争反対のプロパガンダ、ラブ&ピースのメッセージを毎日送っていたでしょうか。私は意外とそうではない気がします。あれだけ人間らしさ全開で生きていたであろう人がSNSを使ったら、絶対やらかすと思うのです。ポールやリンゴのことのみならず、女王陛下のことまでいじったツイートをして炎上してしまうジョンの姿が目に浮かびます。女性への嫉妬心なども露骨に発信してしまう可能性もあります。そして、「Jealous Guy」で歌われているように、後悔の念もツイートしてしまうでしょう。

I didn't mean to hurt you
I'm sorry that I made you cry
Oh my I didn't want to hurt you
I'm just a jealous guy

君を傷つけるつもりじゃなかった
君を泣かせてごめん
君を傷つけたくなかったのに
僕はただの嫉妬深い男さ

もちろん、ジョンはアーティストですから、そんなことをSNSで呟くよりも曲にした方がよっぽど健全です。ただし、そんなジョンですら思わず誤爆してしまいそうなほど、嫉妬というのはすべての人間にとってやっかいなものだと思います。それは、何も男女間のことに限りません。仕事で上手くいかないときに、同僚やライバルの成功を目の当たりにしたときや、同世代の活躍がまぶしく感じるとき、もしかしたら家族の間柄にしてもそんな嫉妬を抱くことはあるかもしれません。

しかし、それらの感情をいちいちSNSを使って発信してしまうのは、あまりにももったないのではないでしょうか。どんな人間でも、今の立場に甘んじず成長したいもの。誰にでもある嫉妬という感情をエネルギーに変えることで、自分を越えていく。もしかしたら、オリンピックで活躍しているアスリートの方々などは、まさにそんな己の嫉妬心が生み出した敵と戦って勝利しているのではないかと思うのです。

思わず真面目なことを書いてしまいましたが、要するに貝とJealous Guyをかけて文章を書こうと思い立ったということです。天国のジョン・レノンがいいねをしてくれると信じて。いや、うそです。貝のように黙りこくったり嫉妬に狂ったり。人間らしく泥臭く生きて行くことは悪いことではないのかもしれません。今回はちょっと殻にもないことを書いた貝になってしまいました。なんちゃって。


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どうしてそんなに優しいんですか!?ありがとうございます!
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岡本貴之

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