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2024.01.01 自分になり始めていく

新年あけましておめでとうございます。今年は辰年とのことで、昇龍拳連打のごとくの勢いで日々を邁進したいところです。

(↑写真は、子供の頃住んでいた新宿区大久保の路上で、ちびっこが大集合する中、美容師のおばあちゃんに1人だけ着物を着せられたナガコ)

昨年は自分にとってかなりエポックで、新たな段階に差し掛かる前夜、新たな時代を作り上げていくための布石を売っている手応えをひしひしと感じた1年でした。

特に大きな仕事をしたわけではないし、プライベートも変化はなく、わずかばかりの収入も高騰した光熱費と税金で持っていかれるどころか、全然足りなくて銀行に借りたりしておりますので、早急に行政には税制および経済構造の見直しを、己には商売の立て直しを促さなければならない事態ではありますが。

ボランティアで参加している渋谷のラジオ、隔月誌「ロケーション・ジャパン」の出版元である地域活性プランニング、SHIBUYA QWS、Convivi Labなどなど、様々な場でとてもたくさんの人に会うご縁に恵まれた年でした。

そのご縁からまた新たな出会いや場が波紋のように広がり、点が線になり、面になり、立体感を帯びていく。日々、人と話し、場を作り、繋ぐ過程で、休眠していた細胞が一気に活性化するような、閉じていたセンサーが急に反応するような新陳代謝感覚を覚え続けた日々でした。

特に、映像の仕事の範疇ではあまり出会わなかった中高生や異業種の方々、地域に根ざした活動をされていらっしゃる方々とお話していると脳にフレッシュな風が入り、持ち前の好奇心が大いに刺激されました。

もとより、ひとところに居続けないように心がけている人間です。ずっと同じコミュニティに居ると固定観念が強化され、視野も世界もどんどん狭くなる。そして大きな世界との認識がずれていく。自分としては歓迎できない必然性を回避するべく、これまで出会わなかった方々と話し、新しい仕事や場に積極的に取り組んできた昨今の成果が大爆発したような1年でした。

一方で、ずっと一緒に活動してくれている仲間たちとの熱い交流や、駆け出しの頃よりお世話になっていた方々との再会も多々ありました。昔話に花を咲かせつつも、面白いのは断然「今」。みなさんそれぞれ新しいチャレンジをされていて、共感もすれ違いも平等に尊いお互いの「今」を交換できることが心の底から誇らしかったです。

24歳で音楽映像業界に飛び込んで、28歳から独立して勝手にMVライター活動を名乗り、31歳からサロンイベント「スナック永子」の永子ママとして主に泥酔を担当してまいりましたが、これまでの自分の人生の根幹を支えてくれていた活動がまずはどっかりと縦軸を形成していて、昨今のあまりにも素晴らしいカラフルな出会いが横軸で賑わっていて、それが周り回って地球儀のような立体感を帯びて、有機的なエネルギーの熱を放っている状態です。

最後の40代、今年の3月で50歳。人生で最も愛おしい季節であろう50代を迎える準備は整いました。私は非常におめでたい人間で、常に「今」の自分がぶっちぎり断トツで面白いと思っておりまして、若い頃を懐古したり、経年を憂いたり、という加齢あるあるにあまり興味がないので、全力で中年を楽しんでいこうと思います。

とはいえ、経年劣化は日々加速しますし、内臓脂肪も白髪も増えて、肌もぼろぼろだし、毎日鏡を見ながら、なんだこれはと首を傾げておりますけれども、よくよく考えたら人間なんか、全員が全員、老けて、病んで、死ぬので、正々堂々、老けてやろうと思います。はりきって生きている証拠だとばかりに。

そう、2023年は、出会いもあればたくさんの残念な別れもあり、精神的に落ち込むこともあれば、フレッシュな高揚感や高まるエネルギーを感じる一方で肉体の容赦ない衰えを実感するような、アンビバレントな感覚の中で、全体的に「生きている」としか言えないような1年でした。そして自分が何を求めているのか、何をすると楽しいのかを再確認した年でした。

自分は何をするべきか。自分が求める希望と、自分以外のみなさんからの期待値が、50歳を目前にようやく合致してきたぞ、という到達感もあります。遅い!

「ナガコは仕事も恋愛もいつだって需要と供給があってない」といわれて久しい我が人生ですが、やっとこさチューニングが合ってきたようです。おそらく過去は、こんな自分になるために用意された研磨剤であり、自分はようやく本来的な自分になり始めているのだと思います。白菜でいうところの芯というか。若い頃は外側の葉で、それももちろん白菜の一部ではあることには間違いないのだけれど、一番美味しい甘い芯に到達するためにはガンガンに剥いていく必要があり、その剥きの作業に時間がかかっちゃったけれども、この度ようやく到達したようです。

2024年はこのエポックな超絶アライブ感をキープしながら、より濃く生き抜くようなイメージです。その時、武器になるのが、経年の積み重ねだと思っています。子供の頃からのメディアにおけるルッキズムとエイジズムの刷り込みによって、経年といえば劣化であり、市場価値なしであると洗脳されているジャパンに「人間を舐めるなよこの野郎」と言えてしまえる見識と、知恵と、経験と、説得力と、責任が、中年にはあると考えています。それを若者たちの素晴らしい未来のために、惜しまず渡していくのが大人の役目だと、勝手ながら自負しています。

ワクワクがとまらない、躍動的な1年にします。どうかみなさま、一緒に遊んでください。本年も何卒よろしくお願い申し上げます!

みなさま、本年もお世話になりました。誠にありがとうございました。 今年は多くの出会いがあり、多くの残念な別れもあり、精神的にフレッシュな高揚感を覚えながら、年齢的な老いや病みを実感するような、全体的に「生きている」としか言いようがない年で...

Posted by 林 永子 on Saturday, December 30, 2023


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