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平成最後の昭和の日 昭和の残り香鶴見線散歩 まずは大川支線散策 19.04.29 12:44

昭和の薫りが漂うことで最近人気が出ている鶴見線。なんとなくE電っていう名称が似合う気がする。
鶴見線は、鶴見駅を起点として扇町駅までの本線と本線途中の浅野駅を起点として海芝浦駅までの支線と、本線途中の武蔵白石から分岐して大川駅までの支線からなる京浜工業地帯の重工業で働く労働者の足として、工業製品の輸送路として利用されている路線。

今日は平成最後の昭和の日ということで、沿線にある昭和駅の見物に行ったのですが、せっかくなら鶴見線の駅全てを回ってみようと思ったりして。これも全ては平成という時代を昭和に重ねてみようという昭和のオヤジの個人的な思いから。主にスクーターでの移動ですが、まずはそんな鶴見線の大川支線から散策です。


●武蔵白石駅

武蔵白石駅は川崎市にある駅。もっとも、JR的には鶴見線は横浜市内を走っていることになっており、新幹線の切符で新横浜で降りた後、横浜市内無料の規定で行ける不思議な存在。

武蔵白石駅は大川支線の支点駅なんだけれども、今ひとつピンとこない。現在、大川駅へと向かう電車のすべては鶴見駅始発で武蔵白石駅は通過駅でしかなく停車することすらない(何だその扱い?)。停車しない支点駅って視点が素敵すぎる。大川支線への曲がりはじめの駅というのが個人的な認識なのだけれども。全線0.7Km程度の鶴見線の支線を利用して終点の大川駅まで1時間に一本有るかないかの電車を普段生活で利用する人がいるとも思えないが。


武蔵白石の駅名は日本鋼管創業者、白石元治郎にちなんだもの。往年のバレーボールファンには馴染みの深い日本鋼管も川崎製鉄と合併しJFEスチールとなったのは平成の話。平成最後の昭和の日に訪れるのも何かの縁かもしれない。

もっとも、今の武蔵白石駅の沿線は古河グループ中核企業である富士電機の本店があったり、日本鋳造の本社があったりと日本の重工業の中心地。
何という特徴のない駅ではあるが、重工業を支えているという姿は伝わってくる。何という特徴のない駅から感じる表現できないような特徴こそ、本当の特徴なのかもしれない。



●武蔵白石駅から大川支線終点の大川駅へ

鶴見線の大川支線は電車が止まらない支点駅の武蔵白石から終点の大川駅まで。本線を離れた支線の長さは800m弱。
歩けるっちゃ歩ける。しかも役目柄通勤退社の時間帯に集中配備している一日数本しか無い電車の本数。路線バスも走っていて、この路線必要なのか?とも思うけれども、それは鶴見線全てに言えることで・・・。


この支線に乗って終点の大川駅まで利用するのって、三菱化工機の人か日清製粉の人か。この埋立地だけでも確かに企業はいっぱいあるが。実際、以前あった貨物路線も今は客車のみ。人どころか製品の輸送にすら鉄道を利用しなくなってしまっている。


そうそう、大川駅の大川っていうのは製紙王大川平三郎にちなんだもの。彼が経営していた富士製紙はとっくの等に王子製紙に吸収済みすでにこのあたりどころか、日本の工業の現状に面影の欠片もありません。


いつ潰れてもおかしくない木造の駅舎、単式ホーム。味はあるんだけれども・・・さすが秘境駅だわ。



鶴見線大川支線終点、大川駅はこの辺り


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