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#33 大気汚染と経済活動の相関関係とは?

おはようございます、今年に入ってすでに3回体調を崩しているすなっちゃんです。

さて、今回お話しするテーマは「大気汚染と経済の相関関係」です。

それではいきましょう。

 



コロナウイルスが蔓延しロックダウンした初期の頃、世界の大気汚染は31%減少し、経済活動と大気質の関連性が実証されました。

上のグラフィックはThe Hinrich Foundationが提供しており、大気汚染が経済圏によってどのように異なるかを調査しています。

大気汚染とは何か?

このデータでの大気汚染はPM2.5と呼ばれる微小粒子状物質で測定されています。この微粒子は直径2.5ミクロン未満で、人間の髪の毛の直径の約28倍です。燃焼粒子、化合物、金属などから構成されています。

PM2.5は、空気を霞ませるだけでなく、他の汚染物質と比較して最も大きな健康リスクをもたらします。肺に吸い込むと、呼吸器系の病気を引き起こし、死に至ることもあるのです。実際、大気汚染は世界の主要な死亡リスク要因の一つであり、世界の死亡者の12%に関係していると言われています。

公害の地理的分析

一人当たりのGDPが低い国は、大気質規制が緩く、交通機関が混雑し、産業部門が急速に発展しているため、大気汚染が進む傾向にあります。また、大気汚染問題なんかよりも食料や住居などの基本的な生活必需品を優先しなければならないのでなおさら汚染は進んでいます。一方、高所得国では、空気中の粒子を捕捉するフィルターなどの浄化技術を導入する余裕があります。

上のグラフィックは対象の国での大気汚染の内訳を数値化してランキング付けしたものになります。数値は1立方メートルあたりのPM2.5粒子のマイクログラムを示し、数値が高いほど汚染が進んでいることを示しています。

このグラフィックを見ると、最も空気が汚染されている国はインドだということがわかります。人口が多い発展途上国であるため、その要因は複数あります。例えば、農作物の焼却、調理をする際のバイオマス燃焼、自動車の排気ガスなどが問題を悪化させています。また、インドは第2位の石炭消費国でもあります。金属製錬所や石油精製所などの産業に対する厳しい排出基準が不完全であることが主な原因だと考えられます。

フィリピンは、一人当たりのGDPに比べて大気汚染が少ない国です。これは、エネルギーの34%が再生可能エネルギーであるためかと思われます。特に、フィリピンは世界で3番目に高い地熱発電能力を有しています。しかし、主に自動車の排気ガスが原因で、フィリピンは依然としてかなりの公害問題に直面してるのです。

ニュージーランドは、この指標に含まれる経済圏の中で、最も大気汚染が少ない国です。その良好な大気環境は、人口密度が低く、島国であることが一因となっています。また、フィリピンの大規模の風は西風を促進する力を持っており、それが結果的に汚染物質の拡散を助けているともいわれています。さらに汚染物質を減らすために、ニュージーランドでは自動車に厳しい排気ガス規制を課しています。

経済活動と大気汚染


大気汚染は、環境と人間の健康に深刻な影響を及ぼしています。主な悪化の原因は積極的な工業化と一部の商業活動によるものです。実際、世界のPM2.5粒子の12%は産業界が占めていると推定されています。また、工業用ダスト、エネルギー生産、輸送も大きな原因となっています。


まとめ

今回は大気汚染と経済活動の相関関係について説明していきました。

経済活動が活発=より大気を汚染しているというわけではないということですね。私も最初このランキングを見た時予想と大きく外れている国があったので非常に驚きました。

今回は以上です。ありがとうございました。



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