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不妊手術に関する誤解や懸念について

訴訟をしてから、素朴な疑問がポツポツ上がっているので、今の私が答えられる範囲で答えようと思います🙇‍♀️

・健康に影響があるのでは?
→ 卵管は妊娠以外に機能がない臓器なので、取り除いても健康に影響はありません。一般的な卵管摘出による不妊手術は、 ホルモンバランスにも影響を与えないため、更年期のような症状がでることもなければ、骨がもろくなったり、閉経することもありません。これは驚かれますが、不妊手術をしても生理は毎月来ます。妊娠を望まないのであれば、卵管を全摘することで、卵巣がんになる可能性を40-80パーセント減らせることが分かっていて、将来のガンから守られるための選択肢でもあります。

※私が子宮を全摘したと思われてる方がいるのですが、通常の不妊手術では子宮全摘はしません。ただ、生理への嫌悪感が強い方などは子宮全摘を選択する方もいます。卵管だけの処置より体への負担や影響もあると思うので、そこはきちんと説明を受けた上であれば、個人の選択だと思います。

・不妊手術を意思に反して受けさせられたら?
→日本には不妊手術を受ける選択肢がないため、海外でどうなっているか・私が海外の病院で実際に感じた違いについてお話する形になりますが、婦人科だけでなく、救急部でも必ず「誰かにDVや虐待されていないか」を徹底して確認します。(これは日本でも当たり前になってほしいです)
私も最初はパートナーと不妊手術の相談に行きましたが、必ず医師と2人きりで話す時間があり、私が誰かにこの選択を「させられていないか」を確かめていました。
また、一般的には説明を受けて同意書に記入してから、実際の手術までに時間があります。その時間の間、いつでも撤回する余地が与えられます。
また、不妊手術を決めることができるのは本人だけで、家族や配偶者の同意欄や関与する余地はありません。
日本は原則入院や手術に家族の同意が必要かと思うので、この辺の法制度は今後日本でもきちんと必要かと思います。

・自傷や精神病なのでは?
妊孕性を望まないことは、その人の価値観の一部であって、自傷行為ではありません。
不妊手術は禁忌がない安全な日帰り手術で、健康に悪影響もありません。お腹によーくみると分かる小さい傷が残りますが、妊娠ができなくなる以外の体の変化はなく、体が傷ついたりもしません。
私は精神的な病気がある訳でもなく、心身ともに健康です。(海外の産婦人科ガイドラインでは、逆に精神的な問題があって自分にとってベストな選択を下すのが難しい患者さんは、不妊手術を受けるべきではないとされています)

・男性になりたいの?
女性として生きることに違和感があるのではなくて、妊孕性がある身体を望んでいないだけです。私は女性としての自分の身体で女性として生きることを望んでいるため、性別適合手術や外見を男性に近づける手術は望んでいないですし、適応範囲でもありません。性別違和とは全く別物です。

・IUDやピルで避妊するのではダメなの?
私が求めているのは「避妊」ではなく、永久的に妊孕性のない体になることだったので (なかなか分かりにくいかと思うのですが) そもそも目的が避妊ではありません。このへんは詳しくは陳述書に書いたので、公開されたら読んでください🙇‍♀️ 

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